メオ・カミュゼは、ブルゴーニュ屈指の名門ワイナリーです。ブルゴーニュの特級畑を所有し、ブルゴーニュの神様と呼ばれたアンリ・ジェイエの哲学を承継したワイン造りで、素晴らしい味わいの高級ワインを造りだしています。
そこで今回は、メオ・カミュゼのワインについて詳しく解説。おすすめのワインもご紹介いたします。
目次
メオ・カミュゼとは
メオ・カミュゼは、フランスのコート・ドール、ヴォーヌ・ロマネ村の名門ワイナリーです。その歴史は19世紀初頭、コート・ドールの代議士で、ワインの栽培農家でもあったエティエンヌ・カミュゼから始まります。
1959年に近親のジャン・メオにワイナリーを託しますが、このとき、小作人としてメオ・カミュゼのワインを手がけていたのが、のちに「ブルゴーニュの神様」と呼ばれるアンリ・ジャイエでした。
のちにアンリ・ジャイエは、メオ・カミュゼを継いだジャン・ニコラ・メオの指導に当たりますが、このとき築いた醸造法のスタイルを、メオ・カミュゼはずっと継承しています。
メオ・カミュゼのワインの特徴
メオ・カミュゼの特徴は、所有する特級畑の質と量です。ヴージョ村とヴォーヌ・ロマネ村を中心に、クロ・ド・ヴージョ、リシュブール、エシェゾー、コルトンという4つのグラン・クリュ(特級畑)という、世界に名をはせる銘醸畑を所有。6つのプルミエ・クリュ(1級畑)も所有しています。
所有しているブドウ畑のほとんどで、ビオロジック農法(有機農法)を実施。収穫はすべて手摘みで行い、除梗(じょこう・ブドウの粒に付いている小さな枝を取ること)をほぼ100%行っています。除梗することでワインにエグ味が出るのを防ぎ、ピノ・ノワールの繊細な風味を生かすことができるのです。
醸造ではアンリ・ジェイエから継承した方法を忠実に守り、低温マセラシオンという醸造法を行っています。収穫したブドウを冷やすことで、香りの高い、ピュアな果実味のフレッシュなワインが造られるのです。
ラインナップは赤ワインと白ワインがあります。
メオ・カミュゼの赤ワイン
ここでは、赤ワインを選ぶときのポイントをお伝えしましょう。
品種はピノ・ノワール
フランスのブルゴーニュ地方原産の品種です。強めの酸と控えめなタンニンで、上品で繊細な味わいのワインが造られます。
メオ・カミュゼの赤ワインは、ピノ・ノワールの単一品種のみ。そのため、土地による味わいの違いがそれぞれのワインに色濃く反映されています。
繊細で軽やかな味わいながらも、長期熟成のポテンシャルがあるのが特徴。熟成するほどに官能的な香りを放つ、奥行きのあるワインになります。
味わいで選ぶ
メオ・カミュゼの赤ワインのほとんどはミディアムボディとフルボディで、深みのある味わいです。
熟成では樫の新樽が使われていますが、グラン・クリュとプルミエ・クリュのワインは新樽の比率を高くすることで、味わいに力強さと優雅さが表現されています。
一方、特定の畑ではない村名ワインは、新樽の比率がその約半分。これにより、ブドウ本来の果実味とフレッシュさが際立った味わいになっています。
また、メオ・カミュゼのワインはすべてノンフィルターで瓶詰めされているので、果実の旨みが凝縮された味わいが楽しめます。
メオ・カミュゼの白ワインの選び方
次に、白ワインを選ぶときのポイントをお伝えします。
品種はシャルドネ
シャルドネはフランスのブルゴーニュ地方原産の品種です。特別な個性のない味わいで、栽培される土地の気候や土壌、造り手の醸造方法などによって左右され、それぞれの個性が表現されたワインに仕上がります。
メオ・カミュゼのシャルドネはアンリ・ジェイエ氏から継承した醸造法によって、それぞれの畑の特徴が反映された、メオ・カミュゼならではの個性豊かな味わいに仕上がっています。
味わいで選ぶ
メオ・カミュゼの白ワインのほとんどはスッキリとした辛口です。
赤ワインと同様、畑により樽熟成の新樽率が異なるため、グラン・クリュとプルミエ・クリュでは力強さと複雑味のある味わいが、村名ワインは爽やかな酸味とフレッシュな果実味溢れる味わいが楽しめます。
メオ・カミュゼのおすすめ赤ワイン10選
メオ・カミュゼのラインナップから厳選したワインをご紹介します。
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クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ 1995
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ[1995]メオ・カミュゼ
メーカー名 ドメーヌ・メオ・カミュゼ
果実 % ピノノワール
最高の立地条件
特級畑のクロ・ド・ヴージョの中でも、メオ・カミュゼの所有する区画はとくに絶好の場所です。ブルゴーニュワインの聖地と呼ばれる「シャトー・デュ・クロ・ド・ヴージョ」のすぐ下に位置していて、水はけの良い石灰質土壌で構成されています。
この区画は、1988年までアンリ・ジャイエが手がけていました。そこで育まれたピノ・ノワールに、アンリ・ジャイエの醸造スタイルが加わり、上品で官能的な味わいのワインに仕上がっています。
コルトン・グラン・クリュ レ・ペリエール ドメーヌ・メオ・カミュゼ 2014
コルトン・グラン・クリュ レ・ペリエール ドメーヌ・メオ・カミュゼ 2014年
メーカー名 メオ・カミュゼ
果実 % ピノノワール
凝縮した果実味
特級畑のコルトンで、平均樹齢50~60年の古木から収穫したピノ・ノワールを使っています。
エレガントで華やかな香り。ミネラル豊富でしっかりしたストラクチャー、凝縮感溢れる果実味が魅力です。繊細でチャーミングな味わい。長い余韻が続きます。
ブルゴーニュ・ルージュ 2015 メオ・カミュゼ・フレール・エ・スール
ブルゴーニュ・ルージュ 2015 メオ・カミュゼ・フレール・エ・スール 赤
メーカー名 ドラジェ
果実 % ピノノワール
ネゴシアンもののメオ・カミュゼです。ヴォーヌ・ロマネやフラジェ・エシェゾーにある自社畑のブドウと、他の生産者から仕入れたブドウをブレンドしています。
豊かな果実味と滑らかなタンニンを備えた、バランスの良い味わいに仕上がっているワインです。
マルサネ・ルージュ メオカミュゼ・フレール・エ・スール
メオ・カミュゼ・フレール・エ・スール
味わい:ミディアムボディ
産地:フランス、ブルゴーニュ
品種:ピノ・ノワール
マルサネはコート ド ニュイ北部にある銘醸地です。
アロマティックでフレッシュな仕上がりは大変親しみやすく、また数年の熟成を経ることで味わいに深みが出てよりバランスの良いワインに変化していきます。
フィサン プルミエクリュ クロ デュ シャピトル メオ カミュゼ フレール エ スール
フィサン プルミエ クリュ クロ デュ シャピトル
品種:ピノ・ノワール
フィサンはジュブレシャンベル村の隣で共通点があり、エレガントさもありながらタンニンのしっかりした力強いタイプのワインです。
ネゴシアンのシリーズでもプルミエクリュは畑作業から醸造までの全てをドメーヌメオカミュゼが行っています。
若いうちはタンニンが突出しており硬すぎる印象ですが、塾成するに連れて角がとれてまろやかなり、味わいにも奥行きが出てきます。
シャンボール ミュジニー メオ カミュゼ フレール エ スール
メオ・カミュゼ・フレール・エ・スール シャンボール・ミュジニー
品種:ピノ・ノワール
シャンボールミュジニー村のワインは、ブルゴーニュの中でも取り分けエレガントなタイプです。ラズベリーやさくらんぼ、ブラックチェリーなど溢れんばかりのアロマがとてもチャーミング、ブドウそのものの甘みと酸とのバランスも良好です。
若いうちはアルコールのボリューム感と渋味が強く出るので、5年かそれ以上の熟成を待って愉しめます。
ポマール メオ・カミュゼ・フレール・エ・スール
16メオ・カミュゼF&S ポマール
産地:フランス、ブルゴーニュ
品種:ピノ・ノワール
ポマールはコート ド ボーヌを代表するワインでもあり、非常に繊細でありながら骨格のしっかりしたワインです。
フランボワーズのアロマがチャーミング、ジューシーな果実味に優しい酸がとても上品で長い余韻が続きます。少なくとも数年は熟成をさせてから愉しめるワインです。
エシェゾー グラン クリュ ドメーヌ メオ カミュゼ
エシェゾー グラン クリュ
産地:フランス、ブルゴーニュ
品種:ピノ・ノワール
エシェゾーで特に優れた造り手と言えば、DRC、エマニュエルルジェと並んでメオカミュゼの名前も上がります。
さくらんぼのキャンディーやスパイスのアロマにリッチで力強い果実味とコンポートなどよく熟したまろやかな風味が口いっぱいに広がります。
ブドウ本来の甘みと滑らかなタンニン、非常に長い余韻が続く卓越したワインです。
ヴォーヌ ロマネ プルミエクリュ レ ショーム 2006 ドメーヌ メオ カミュゼ
ヴォーヌ ロマネ 1級 レ ショーム
産地:フランス、ブルゴーニュ
品種:ピノ・ノワール
レ ショームの畑は日当たりの良い東向きで平均樹齢40〜60年のブドウの樹が植えられています。品の良い妖艶なスタイルはクロ・パラントゥに似たニュアンスも感じられます。
白い百合や桜の花などの美しいアロマにシルクにような口当たりが超エレガント、よく熟した果実味に優しいタンニンはレ ショームの魅力を最大限に引き出したと言える仕上がりです。
ニュイ サン ジョルジュプルミエクリュ オーブード ドメーヌメオ カミュゼ
ニュイ・サン・ジョルジュ・オー・ブド
産地:フランス、ブルゴーニュ
品種:ピノ・ノワール
オーブードはニュイ・サン・ジョルジュ村の最北端にある1級畑でヴォーヌロマネに隣接しています。力強さと上品さとを兼ね備えた女性的なワインが造られます。
フランボワーズやローズマリーなどのアロマにさくらんぼを思わせるチャーミングな果実味と燻製の風味が心地良い仕上がりです。10年は熟成させてから愉しみたい素晴らしいワインです。
メオ・カミュゼのおすすめ白ワイン5選
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ・ブラン クロ・サン・フィリベール 2015 メオ・カミュゼ
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ・ブラン クロ・サン・フィリベール 2015 メオ・カミュゼ
メーカー名 ドラジェ
果実 % シャルドネ
最高峰のシャルドネ
シャルドネ100%、入手困難な辛口の白ワインです。クロ・サン・フィリベールは、メオ・カミュゼの白ワイン唯一の単独所有畑です。特級畑のエシェゾーに近く、1990年代に植えられたブドウの木は、根が地中深くまで伸びてさまざまな要素を吸収しています。
柑橘系のフレッシュなアロマで、木樽由来の香ばしさが漂います。力強い果実味と、豊富なミネラルが感じられる味わい。長い余韻が楽しめます。
メオ カミュゼ フレール エ スール サンロマン ブラン
2015年 メオ カミュゼ フレール エ スール サンロマン ブラン
原産国名 フランス
メーカー名 メオ カミュゼ
果実 % シャルドネ
フレッシュでミネラル豊か
メオ・カミュゼがネゴシアンとして販売している「フレール・エ・スール」の白ワインです。シャルドネを100%使用。
ライムのような柑橘系のフレッシュな香りで、柔らかでエレガントな口当たり。ミネラル豊かで繊細な味わいが長い余韻となって続きます。長期熟成のポテンシャルも秘めたワインです。
サン・トーバン・プルミエクリュ メオカミュゼ・フレール・エ・スール
16メオ・カミュゼF&S サン・トーバン・プルミエ・クリュ
産地:フランス、ブルゴーニュ
品種:シャルドネ
コートドボーヌの南部のピュリニー/シャサーニュモンラッシェ両村に隣接する産地です。
全体の2/3がプルミエクリュに認定されています。
マンゴーや洋ナシの気品ある果実香にブリオッシュやアーモンドなど上品なアロマも感じます。よく熟した果実味に程よい酸と濃厚な味わいがモンラッシェを彷彿させるほど素晴らしい仕上がりです。
ムルソー メオ・カミュゼ・フレール・エ・スール
メオ・カミュゼ・フレール・エ・スール ムルソー
品種:シャルドネ
ムルソーはシャルドネの御三家とも言われる銘醸地で、厚みとコクのあるリッチな味わいは特徴です。
アプリコットやハーブなどさわやかなアロマに上品な口当たり、豊かな果実味と繊細なニュアンスのある妖艶なワインです。粘性のあるリッチなボディにフレッシュな酸が調和し長い余韻が続きます。
コルトン シャルルマーニュ メオ・カミュゼ・フレール・エ・スール
コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ メオ・カミュゼ・フレール・エ・スール
産地:フランス、ブルゴーニュ
品種:シャルドネ
コルトンシャルルマーニュはモンラッシェと並んでシャルドネの最高峰と称賛されるワインです。テロワールからくる重圧なミネラル感が魅力です。
青リンゴや柑橘系果実、白い花やヴァニラなど非常に豊かなアロマに、ほんわか火打ち石のニュアンスも感じます。見事なまでにエレガントでミネラリー感のあるバランスの良い仕上がりです。
メオ・カミュゼのワインまとめ
メオ・カミュゼのワインをご紹介しました。全体的にやや高めのワインですが、ブルゴーニュワインの最高峰とも言えるその味わいは、一度は試してみたいもの。
特別な日や自分へのご褒美に、その極上の味わいをぜひ堪能してみてはいかがでしょう?
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