フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州は、イタリア北東部に位置します。
白ワインの産地として有名ですが、近年は土着ブドウ品種による赤ワインも注目されています。
今回はフリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインについて、ソムリエが徹底解説していきます。
目次
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアのワインとは
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアは、イタリア北東部に位置する州です。
オーストリアとスロベニアとの国境沿いの州のため、現在も多様な文化が入り混じった地域となっています。
北部・南部・平野部でそれぞれ異なる気候風土を持っていますが、「ポーラ」と呼ばれる冷たい風が吹くことから冷涼な気候が保たれているのが特徴です。
また、「ポンカ土壌」というフリウリ・ヴェネツィア・ジューリアならではの特殊な土壌があることで、ワインには独特のミネラル分が生まれます。
ワインの生産量は平均して年間約130万ヘクトリットルで、その70%が白ワインです。
コッリオ・ゴリツィアーノ、フリウリ・コッリ・オリエンテーリ等のイタリアを代表する白ワインを産出しています。
しかし、高級白ワインの名声は比較的新しく、1970年代に意欲的な生産者が他の産地に先駆けて高品質な白ワインを造り出したことがきっかけです。
近年は赤ワインも高評価を得ており、白ブドウを用いて赤ワインのように醸造する「オレンジワイン」と言う個性的なスタイルも流行っています。
一時はブドウ品種やワインの種類が多過ぎて、消費者を混乱させたこともありましたが、最近ではそれぞれの地区で最適な品種を栽培しワインを生産するようになりました。
また、グラッパの蒸留も盛んに行われており、フリウリ人はイタリアで一番お酒が強いとされています。
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインの特徴
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインにはどんな特徴があるのでしょうか。
こちらで3つの特徴を解説していきます。
ミネラルが豊かでエレガントな味わい
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインは、繊細でエレガントさを感じるのが特徴です。
冷涼な気候風土と、ミネラルが豊富な土壌がキリリと引き締まったブドウを生み出します。
繊細な酸味とチャーミングな果実味が感じられ、上品な味わいが特徴的です。
また、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアには土着のブドウ品種が多く、ブドウ品種由来の個性がワインに魅力を与えています。
黒ブドウではレフォスコ、スキオペッティーノなどが代表的で、どちらも古い歴史を持つエレガントな赤ワインを生み出すブドウです。
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインは熟成を重ねることで、イタリアの最高級赤ワインであるバローロを思わせるようなワインへと変化していきます。
熟成のポテンシャルを秘めた赤ワインも少なくなく、繊細で奥行きのあるワインが好みの方は、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインをきっと気に入ることでしょう。
ワインに個性を与える「ポンカ土壌」
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアのテロワールを語るうえで外せないのが、ポンカ土壌です。
ポンカとは地元の言葉で「Marna」(マール)とも呼ばれ、主に石灰岩と粘土からなる泥灰岩の土壌を指します。
ポンカ土壌の特徴は、水はけが良くやわらかな土壌であること。
高い排水性の土壌では、ブドウは水を求めて地中深くに根を張り巡らせますが、やわらかな土壌がこれを促進させます。
ブドウ樹は深く根を張ることで、地中の様々な栄養分を吸い上げ良質なブドウを実らせるのです。
また、ポンカ土壌のある土地はかつて海だったことから、土壌にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が多分に含まれます。
これらのミネラルがブドウの成長を促進させるとともに、独特のミネラル感をワインにも与えています。
このポンカ土壌はフリウリ・ヴェネツィア・ジューリアならではのもので、ほかの地域にはない特徴です。
日本ではあまり見かけない希少性
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインは希少性の高さも特徴です。
ワインの生産量で見ると、イタリア全20州の中でフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州は8位にランクインしています。
イタリアワインの中では決してワインの生産量が多くなく、かつフリウリ・ヴェネツィア・ジューリアで生産されるワインの内訳は70%が白ワインです。
そのため、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアではそもそも赤ワインの生産が少ないということになります。
また、日本で人気の高いイタリアの赤ワインといえば、キャンティやバローロなどを思い浮かべる方も多いでしょう。
生産量が少なく、他に人気のイタリアワインがすでにあるため、日本にフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の赤ワインが輸入されにくいと考えられます。
その一方で、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインは世界的に評価されていることは事実です。
知名度は低くとも、希少性と品質の高いフリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインは、一度飲む価値のあるワインと言えるでしょう。
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインの選び方
こちらでフリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインの選び方をご紹介します。
選び方のコツは、品種、地域、価格です。
品種で選ぶ
【レフォスコ】熟成向きの味わい
レフォスコはフリウリ・ヴェネツィア・ジューリアを代表する土着のブドウ品種です。
ワインの色合いは深め、プラムやチェリー、スミレの花のアロマが爽やかに香ります。
中程度のタンニンを持ち、豊かな酸味も感じます。
アーモンドやスパイスなどの風味も感じるため、リッチな熟成ワイン向きの品種です。
レフォスコはイタリアの中でも産地によって、さらに細かく分類されます。
例として、レフォスコ・ダル・ペドゥンコロ・ロッソ、レフォスコ・ディストリア、レフォスコ・ノストラーノなどが挙げられます。
【スキオペッティーノ】魅力的なアロマ
スロヴェニア国境付近が原産とされる、一度は絶滅しかかった復活の土着品種です。
ブドウの名でもあるスキオペッティーノには、「爆発する」という意味が含まれています。
由来は諸説ありますが、「ワインが再発酵してボトルが爆発した」「爆発するほどに美味しい」などが通説です。
色合いは濃いめで、黒系ベリーやスパイスのニュアンスを持ちます。
ミディアムボディの赤ワインで、熟成することで干し草やタールを思わせる風味が現れます。
酸味と果実味のバランスの取れたワインが好みの方におすすめ。
【カベルネ・ソーヴィニヨン】豊かなタンニンを持つ
世界で最も有名な黒ブドウです。
実の皮は厚く小粒で濃い色合いをしています。
豊かなタンニンを持つワインとなり、オーク樽の熟成により真価を発揮する高級赤ワイン用品種です。
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアで栽培されているカベルネ・ソーヴィニョンは、やや落ち着きのある仕上がりとなります。
>>【ワイン教養】カベルネ・ソーヴィニヨンを解説!品種特徴や豆知識、おすすめ銘柄などご紹介!
【メルロー】まろやかで飲みやすい!
メルローも世界で広く栽培されている国際品種。
カベルネ・ソーヴィニヨンと比べると、早熟で育てやすい品種です。
果実味が豊かで、タンニンがまろやかなワインとなります。
マイルドな赤ワインが好みの方におすすめ。
>>【ソムリエ監修】メルロの人気おすすめワイン25選を紹介!特徴も解説
【ピノ・ネーロ】フレッシュな酸味を感じる
ピノ・ネーロはイタリアにおけるピノ・ノワールのシノニム(別名)です。
鮮やかなルビー色で、華やかなチェリーのアロマが特徴。
タンニンは穏やかで豊かな酸味を持つ繊細なワインとなります。
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの気候風土と相性が良く、気品あるエレガントなワインを生み出します。
チャーミングなワインが好みの方におすすめです。
>>【ソムリエ監修】ピノ・ノワールとは?おすすめのワインや特徴まで解説
格付けで選ぶ
それぞれの地区でコスト・パフォーマンスの高いワインが多く生産されており、比較的に早飲みタイプのミディアムボディの赤ワインが主流です。
こちらではフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州のDOC(格付け)をご紹介します。
【フリウリ・アクイレイア】繊細なワインが造られる
1975年にDOCとして認められました。
アドリア海沿岸からアクイレイア北部に広がる平野部で、ウーディネ県の南部に位置します。
国際品種や土着品種を使用し多様なワインが造られているのが特徴です。
レフォスコ・ダル・ペドゥンコロ・ロッソ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン等の赤ワインを産出しています。
【フリウリ・アンニア】様々なタイプが楽しめる
フリウリ・アクイレイアの東部の地域です。
1995年に認められたDOCですが、内容はアクイレイアとほぼ同一です。
使用されているブドウ品種も同様です。
【フリウリ・グラーヴェ】コスパ最高
1970年にDOCとして認められ、州の南部に広大に広がる地域です。
生産量も多くワインにも多様性があります。
メルローを使用したワインが多く、日常消費用がメインです。
コスト・パフォーマンスの良さには定評があります。
価格で選ぶ
デイリーワインに適した2,000円未満のものから、特別な日に開けたい高価なワインまでご紹介していきます。
飲みやすいカジュアルなワインから個性的なフルボディのワインまで、そのタイプは様々です。
高級ワインをお求めの場合は、5,000円以上のものを選ぶと良いでしょう。
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアのおすすめ赤ワイン10選
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商品名 | フリウリ・グラーヴェ DOC カベルネ・ソーヴィニョン | ピッツァ・ラヴァーズ ロッソ | レ・マルスーレ レフォスコ・ダル・ペドゥンコーロ ロッソ | ミケランジェロ・ロッソ IGP デッレ・ヴェネツィエ | ボルゴ マグレード フリウリ ピノ ネーロ |
詳細 | ■産地:イタリア/フリウリ・グラーヴェ■品種:カベルネ・ソーヴィニヨン | ■産地:イタリア/フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア■品種:メルロー/カベルネ・ソーヴィニヨン■内容量:500ml | ■産地:イタリア/フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア/フリウリ・コッリ・オリエンテーリ■品種:レフォスコ100% | ■産地:イタリア/フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア■品種:メルロー65%/レフォスコ35% | ■産地:イタリア/フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア■品種:ピノ・ネーロ |
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5位
ピッツァ・ラヴァーズ ロッソ
2003年にスタートした比較的新しいワイナリーです。
フリウリ・グラーヴェに拠点としています。
畑は家族経営でロンカディンファミリーの指揮のもと、丁寧に管理されています。美
しい自然が広がるこの地で、自然への敬愛と情熱を持ち、ワインを生産しています。
チャーミングなラズベリーの風味とハーブのようなアロマが爽やかです。
フレッシュな酸味と心地良い余韻が続きます。「ピッツァに最適な赤ワイン」がテーマです。
ブドウ品種 | 格付け |
メルロー/カベルネ・ソーヴィニヨン | トレヴェネツィエIGT |
香り | レッドプラム、カシス |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
渋み | ★★★☆☆ |
4位
ボルゴ マグレード フリウリ ピノ ネーロ
ボルゴ・マグレードは、フリウリ・グラーヴェに200ha以上の土地を所有しています。
常に最新の設備を導入し、コスト・パフォーマンスに優れたワイン造りがモットー。
畑のリサーチに投資し、様々な品種の栽培にも挑戦しています。
紹介したピノ・ネーロは可憐なチェリーやスミレの香り、滑らかなタンニンと伸びやかな酸味を感じるミディアムボディの味わいです。
ブドウ品種 | 格付け |
ピノ・ネーロ | フリウリ・グラーヴェ |
香り | レッドベリー、スミレ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
渋み | ★★☆☆☆ |

3位
ミケランジェロ・ロッソ IGP デッレ・ヴェネツィエ
ヴァッレ社は、1950年代に設立されたフリウリ・コッリ・オリエンターリ地区の家族経営のワイナリーです。
スロヴェニアの国境近くのフリウリの中でも良質なワインの生産地です。
白ワインの評判が良いですが、メルローの赤ワインも優れています。
こちらのワインは渋味は控えめで、果実味が豊かな飲みやすいタイプです。
ブドウ品種 | 格付け |
メルロー/レフォスコ | フリウリ・コッリ・オリエンターリ |
香り | ブルーベリー、スミレ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
渋み | ★★★☆☆ |

2位
レ・マルスーレ レフォスコ・ダル・ペドゥンコーロ ロッソ
テレザ・ライツ・ソチェタ・センプリーチェ・アグリコーラは、1971年に州北東部のポヴォレットという小さな村に設立されました。
「白ワインで有名なフリウリでも素晴らしい赤ワインを造りたい」と言う強い信念を持ったワイナリー。
良いワインを造りたい想いを持っていますが、偉大なワインよりも日常に寄り添ってくれる料理と合わせやすいワイン造りを目指しています。
透明感の高い鮮やかなルビー色。チェリーやアセロラ等のチャーミングな果実味とハーブのニュアンスを感じます。
酸味が美しくエレガントなワインです。
ブドウ品種 | 格付け |
レフォスコ | フリウリ・コッリ・オリエンターリ |
香り | ハーブ、レッドチェリー |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
渋み | ★★☆☆☆ |

1位
フリウリ・グラーヴェ DOC カベルネ・ソーヴィニョン
ビドーリは、フリウリ・グラーヴェの生産者です。
1924年に生ハムで有名なサン・ダニエーレ地区に設立されました。
この辺りの土壌は、砂利が多く水捌けが良いので、ブドウ栽培に向いています。
鮮やかなルビーレッド色。カシスやハーブ、スパイスのアロマ。果実味とタンニンがバランス良く広がります。
赤身肉のロースト、ジビエ、熟成チーズと相性が良いです。
ブドウ品種 | 格付け |
カベルネ・ソーヴィニョン | フリウリ・グラーヴェ |
香り | スミレ、ブルーベリー |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
渋み | ★★★☆☆ |

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商品名 | レフォスコ ダル ペドゥンコロ ロッソ 2011 モスキオーニ | スキオペッティーノ プレポット | エミリオ・ブルフォン ピクリット・ネーリ | ロンコ ノーレ ディ レナルド | コンティ・フォルメンティーニ カベルネ・フラン・コッリオ |
詳細 | ■産地:イタリア/フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア■品種:レフォスコ・ダル・ぺドゥンコロ・ロッソ100% | ■産地:イタリア/フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア■品種:スキオペッティーノ | ■産地:イタリア/フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア■品種:ピクリット・ネーリ100% | ■産地:イタリア/フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア■品種:メルロー50%/レフォスコ25%/カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン25% | ■産地:イタリア/フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア■品種:カベルネ・フラン100% |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
5位
ロンコ ノーレ ディ レナルド
レナルド家の歴史は1800年初頭まで遡ることができます。
洗練された新しいテクノロジーを積極的に取り入れる事に努力を惜しまず、その結果ワインの個性・品質を飛躍的に向上させました。
手間暇を惜しまず、決して量を求めない高品質・少量生産を貫いています。
鮮やかな濃いガーネット色、チェリー等の熟した果実味と滑らかな質感。
甘味のある穏やかなタンニンと完熟したカシスのようなフルーティな味わいです。
ブドウ品種 | 格付け |
メルロー/レフォスコ/カベルネ・ソーヴィニヨン/カベルネ・フラン | ヴィノ・ダ・ターヴォラ(テーブルワイン) |
香り | ハーブ、カシス |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
渋み | ★★★☆☆ |

4位
コンティ・フォルメンティーニ カベルネ・フラン・コッリオ
コンティ・フォルメンティーニは、16世紀初めまで遡れる歴史のあるワイナリーです。
創立からこれまでも、土地の個性を新しい方法で表現し、進化し続けてきました。
栽培や醸造技術の研究は続き、歴史ある30のブドウ栽培農家と協力して良質なワインを生産しています。
ラズベリー、カシスの凝縮した香りに甘いスパイスのニュアンスが混ざります。
豊かな果実味を感じるバランスの良い赤ワインです。
ブドウ品種 | 格付け |
カベルネ・フラン | コッリオ |
香り | レッドベリー、クローブ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
渋み | ★★★★☆ |

3位
エミリオ・ブルフォン ピクリット・ネーリ
エミリオ・ブルフォンは絶滅に瀕していたフリウリの土着品種を発見し、見事に復興させた近年イタリアワイン愛好家の間では高い注目を集める生産者です。
オバマ大統領のお気に入りのシカゴの高級イタリアン「スピアッジャ」にも、エミリオ・ブルフォンのワインがオンリストされています。
明るいルビー色でフルーティーなアロマです。
チェリーやラズベリー、ブルーベリーのニュアンスがあり、タンニンは豊かで、まろやかな酸味と果実味とのバランスが絶妙です。
ブドウ品種 | 格付け |
ピクリット・リーネ | ヴェネツィア・フリウリIGT |
香り | プラム、スミレ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | ★★★★☆ |

2位
スキオペッティーノ プレポット
除草剤、防虫剤を一切使用しない完全な自然農法で、星付きレストランにもオンリストされる品質になっています。
青紫がかった深いガーネット色。
カシス、ハーブ、スパイス等の複雑なアロマ。
凝縮感がありながらナチュラルな果実味が広がる個性的なワインです。
ブドウ品種 | 格付け |
スキオペッティーノ | ロサッツォ |
香り | ブラックチェリー、グリーンペッパー |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
渋み | ★★★★☆ |

1位
レフォスコ ダル ペドゥンコロ ロッソ 2011 モスキオーニ
無農薬栽培を実施しており、畑に悪影響を及ぼす機械等は一切使用しないと言う信念を持っています。
ワインは大樽で最低3年間熟成され、無濾過でボトリング(この時点で最小限のSO2を添加)、瓶内でも最低2年間の熟成を待ってからリリースされます。
ワインをグラスに注ぐと、チェリー、チョコレート、リコリス等の甘い香りがこぼれ、腐葉土やなめし革の野性味も感じます。
果実味に富んだ丸みのあるボディで、ナチュラルでコクのある複雑な味わいです。
ブドウ品種 | 格付け |
レフォスコ・ダル・ぺドゥンコロ・ロッソ | コッリ・オリエンターレ・デル・フリウリ |
香り | プラム、ナツメグ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | ★★★★☆ |

フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインに合わせるおつまみ
最後にフリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインに合わせるおつまみをご紹介します。
地元イタリアの名産品もピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてください。
生ハム【サンダニエーレ】
サンダニエーレは、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州で生産される有名な生ハムです。
塩気が控えめでマイルドな脂身を楽しめるサンダニエーレは、軽めの赤ワインと相性ぴったり。
生ハムの脂身を赤ワインの渋みがまろやかに包み、塩気と果実味の豊かなハーモニーが楽しめるでしょう。
ピノ・ネーロやスキオペッティーノを使った赤ワインがおすすめです。
フリウリ風フリコ
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの名産品である「フリウリ風フリコ」。
細切りじゃがいもとチーズが混ざった、アツアツでクリーミーな味わいはワインのおつまみに最適です。
フリウリ地方の家庭料理ですので、気取らずにカジュアルな赤ワインと合わせてみてください。
赤ワインと合わせるなら、フリコをチーズがカリカリになるまで焼き上げるのがおすすめ!
焼き鳥
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインにはタレ味の焼き鳥が合います。
醤油とみりんベースの甘辛いタレは、ミディアムボディの赤ワインと好相性です。
また、甘いタレの風味はワインの果実味と良く馴染み、鶏肉の脂身をワインの渋みがさらりと洗い流してくれます。
ワインの香りに合わせて、胡椒や山椒、ハーブ、オリーブオイルなどを焼き鳥にかけて食べるのも楽しいです。
牛肉の煮込み
牛肉の煮込み料理はリッチな赤ワインとの相性が抜群です。
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアはドイツ系の食文化も入り混じっているため、牛肉の煮込みもよく食べられています。
コクのある牛肉やバターの旨味・風味は、渋みとスパイシーな風味を持つ熟成赤ワインと鉄板の組み合わせです。
レフォスコやカベルネ・ソーヴィニョン、メルローなどを使用した、リッチな赤ワインにはぜひ牛肉の煮込みを。
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの赤ワインはレアな赤ワイン!
いかがでしたでしょうか。
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアは白ワインの銘醸地ですが、近年、土着品種や国際品種を使用した個性的な赤ワインが注目されています。
値段はカジュアルなものから、非常に高値なものまでさまざまです。
そのフリウリならではの奥深い味わいは、一度飲むとその魅力の虜になってしまうかもしれません。
イタリアは他にも様々なワイン産地がありますので、気になる方は以下の記事もぜひご参考ください。
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