【ソムリエ監修】南アフリカワインの特徴は?産地、品種、有名銘柄を解説!

2019/04/19
ワインの基礎知識

南アフリカのワインはまだ日本ではあまり知られていませんが、世界からの注目度は抜群です。

ブドウ栽培に適した気候と土壌に恵まれ、高品質なワインを生み出しているのに価格はリーズナブル。

その将来性に着目した世界の有名ワイナリーや醸造家による投資も相次ぎ、技術力も向上しています。

今回は、そんな南アフリカのワインの産地、品種、有名銘柄を紹介します。

記事の監修者

杉浦 直樹

J.S.A認定ソムリエ

歌舞伎役者として人間国宝 中村雀右衛門に師事。15年ほど主に歌舞伎座に舞台出演。 その後銀座のクラブマネージャーを経て、J.S.A認定ソムリエ資格を取得。 現在は支配人兼ソムリエとして、ブルゴーニュとシャンパーニュの古酒を専門としたフレンチレストランを経営する。

記事の監修者

杉浦 直樹

J.S.A認定ソムリエ

歌舞伎役者として人間国宝 中村雀右衛門に師事。15年ほど主に歌舞伎座に舞台出演。 その後銀座のクラブマネージャーを経て、J.S.A認定ソムリエ資格を取得。 現在は支配人兼ソムリエとして、ブルゴーニュとシャンパーニュの古酒を専門としたフレンチレストランを経営する。

南アフリカのワインの特徴

南アフリカのワイン生産量は世界8位で、ニューワールドのワイン生産国として注目されています。

アパルトヘイトが撤廃された1991年以降には国際市場での取引が活発になり、近年は新しい生産者も増えて、国際的に高い評価を受けるまでになりました。

約600あるワイナリーは小規模なところが多く、丁寧なワイン造りが行われていることから、低価格で高品質なワインが多いという特徴があります。

栽培されているブドウ品種は90種類以上と数多く、バラエティーに富んだワインが造られています。

南アフリカのワインの産地

南アフリカのブドウ栽培は、その95%が西ケープ州に集中しています。

南アフリカの国土の大半は日照時間が長く、高温で暑いためブドウ栽培には向いていません。

しかし西ケープ州は例外で、首都のケープ・タウンは涼しく、安定した気候です。

さらに寒暖差が激しく海が近いという立地条件は、ブドウ栽培にとても適しているわけです。

西ケープ州の主な産地は、コースタル地域、ケープ・サウス・コースト地域、ブレード・リヴァー・ヴァレー地域、オリファンツ・リヴァー地域の4つに分けられます。

コースタル地域は栽培エリアが南アフリカ全体の44%を占める主要な産地で、海からの風と太陽光に恵まれ、良質なブドウが栽培されています。

中でもワイン造りの重要な位置にあるのが、ステレンボシュ地区とパール地区です。

ステレンボシュ地区は気候や土壌が南フランスに似ているとされ、カベルネ・ソーヴィニョンやメルローなどボルドー系の品種で高品質な赤ワインを造りだしています。

パール地区はKWV(醸造者共同組合連合)の本拠地があり、南アフリカ最大の生産量を誇る産地です。南アフリカの代表品種であるシュナン・ブランやピノ・タージュから、個性的なワインが生産されています。

2番目に生産量の多いのがブレード・リヴァー・ヴァレー地域で、昼と夜の寒暖差が激しく、シャルドネやソーヴィニョン・ブランなどの良質な白ワインが造られています。

南アフリカのワイン品種

南アフリカで栽培されている品種は白ブドウが55%、赤ブドウが45%になります。

かつては白ブドウの方が多かったのが、輸出の増加によって赤ブドウが増えてきているのが現状です。

白ブドウ品種

シュナン・ブラン

フランスのロワール地方原産の品種で、南アフリカでは最も多く栽培されています。

辛口、甘口の白ワインからスパークリングワインまで幅広く造られますが、造り手や栽培環境でまったく違う個性が楽しめる品種でもあります。

 

ソーヴィニョン・ブラン

主にフランスのボルドー地方やロワール地方、ニュージーランドで栽培されている品種ですが、近年は南アフリカのソーヴィニョン・ブランを使ったワインも高い評価を受けています。

イキイキとしたフレッシュな酸味と、鮮やかな果実味。それらがバランスの良い、落ち着いた味わいのワインが造られています。

 

シャルドネ

フランスのブルゴーニュ原産の品種です。

特別の個性的は少なく、土地の気候風土や造り手の影響が強く味わいに反映されるのが特徴。

しかし果実味や酸味など基本的なポテンシャルは高く、どのような環境でも美味しいワインに仕上がります。

南アフリカでも、さまざまな味わいのワインが造りだされています。

 

赤ブドウ品種

ピノ・タージュ

ピノ・ノワールとサンソーの交配で生み出された、南アフリカの固有品種です。

鮮やかな濃い赤色で、酸味が強いのが特徴。

熟成させることでまろやかになり、果実味豊かで凝縮した味わいの高級ワインになります。

カベルネ・ソーヴィニョン

赤ワイン用品種では世界で一番人気があります。

南アフリカのテロワールにも適していて、多く栽培されています。

ボルドーのようにブレンドされたり、オーストラリアのようにシラーズとブレンドされたりします。

凝縮した果実味と、スッキリ爽やかな味わい。酸やタンニンが強く、力強いワインになります。

シラーズ

フランスのコート・デュ・ローヌ地方を原産地とする品種です。

フランスではシラーと呼ばれ、南アフリカの他にオーストラリアなどではシラーズと呼ばれています。

豊かな果実味とタンニンのバランスが良く、コクのある力強い味わいの赤ワインに仕上がります。

南アフリカの有名銘柄

南アフリカワインの中でも、特に有名なものをピックアップしました。

リチャード・カーショウ・ワインズ エルギン シャルドネ クローナル・セレクション [2015]

リチャード・カーショウ・ワインズ エルギン シャルドネ クローナル・セレクション [2015]


リチャード・カーショウは、世界最難関のワイン資格である「マスターオブワイン」の称号を取得。2012年、エルギンにワイナリーを立ち上げました。

ファースト・ヴィンテージとなった2012年シャルドネは、いきなり世界指折のワイン評価誌「デキャンター誌」が選ぶブルゴーニュ以外の世界のシャルドネTOP10にランクイン。多くの注目を浴びました。

エルギンの冷涼な気候と卓越した土壌が、緻密で驚くほどの芳醇なミネラル感をワインに与えています。

洗練された果実の香りに、オートミールやオーク樽由来の複雑なアロマ。ピュアな果実味と、強烈に凝縮した味わいが特徴です。

フィネス感や繊細さを持ち合わせた、南アフリカ最高峰のシャルドネに仕上がっています。

特別な日に、最高のディナーと一緒にゆっくり堪能したい逸品です。

 

カノンコップ カデット ケープブレンド

カノンコップ カデット ケープブレンド


カノンコップ社は南アフリカの固有品種であるピノ・タージュの老舗で、南アフリカを代表とするワイナリーです。

ピノ・タージュをブレンドする「ケープブレンド」は、南アフリカワイン独自のスタイル。

こちらにはピノ・タージュ54%にカベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フランをブレンドしています。

熟したラズベリーやモカ、プラムなどの香り。なめらかで心地良い酸味と、凝縮した果実味がバランスのとれた素晴らしい味わいです。程良くしっかりしたボディで、ダークチョコレートやブラックベリーの風味も感じます。

さまざまな品種が複雑に表現され、かつ調和がとれているワイン。フィニッシュはドライで、余韻も長く続くでしょう。

これぞ南アフリカの赤ワインと言える1本。ぜひお試しください。

 

KWV クラシック・コレクション シュナン・ブラン

KWV クラシック・コレクション シュナン・ブラン


KWVは、1918年にブドウ栽培農家によって設立された共同組合連合です。

シュナン・ブラン100%で造られている、やや辛口の白ワイン。手軽に南アフリカのワインを試したい人におすすめです。

透明がかった淡い麦わら色で、カリンとメロンのニュアンスがあります。

ライムを思わせる微かな酸味と豊富な果実味で、すっきりとした飲み心地。

爽やかな気分になりたい日にピッタリな、フルーティーで軽やかなワインです。

あっさりとした料理に合わせたり、 食前酒としてもお楽しみください。

 

南アフリカのワインまとめ

南アフリカのワインについて、ご紹介しました。

美味しいワイン造りの好条件が揃っている南アフリカ。これからますます品質の良いワインが造られてくるでしょう。

高品質なのに、低価格なのも嬉しいところ。ぜひ南アフリカワインの魅力を知って、その味わいを楽しんでください!

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