【ソムリエ監修】スペイン・リオハのおすすめ白ワイン10選!産地の特徴や選び方のコツも解説

2018/10/25 おすすめ白ワイン

スペインの中でも、有名なワインの生産地として知られるのがリオハ(Rioja)です。

スペインでの「生産地呼称制度」にあたるD.O.(デノミナシオン・デ・オリヘン)、いわゆるワインの「出生証明」で、最上級に当たる「特選原産地呼称」D.O.Ca.に初めて認定された生産地でもあります。

特に赤ワインの高級ワインの生産地として有名ですが、白ワインも素晴らしい味わいのものが数を多く生産されています。

今回はスペイン産の白ワインを選ぶなら外すことのできない、リオハに関して紹介していきます。


記事の執筆者

佐々木 健太

J.S.A. ソムリエ・エクセレンス

ソムリエ/年間受講者数日本一を誇るカリスマワインスクール講師  21歳でソムリエ資格を取得。南フランスにある一つ星レストラン「Keisuke Matsushima」にて研鑽を積み、帰国後は南青山「L’AS」を経て、株式会社WINE TRAILを創業。ワインのサブスク「HOME WiNE」を手掛ける。YouTubeチャンネル「ソムリエ佐々木」を運営。第9回全日本最優秀ソムリエコンクールファイナリスト。https://homewine.jp/

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リオハのワインとは

リオハの各地域の特徴

リオハはスペインの北東部に位置して、エブロ川とその支流に当たるオハ川沿いの地域です。

北東部にあたるのですが、カンタブリア山脈の南側に当たるため、北からの冷たい風が吹き込みにくく、比較的温暖で雨も少なく、年間を通してブドウの育成にいい環境が揃っています。

リオハには3つのサブゾーンがあります。3つの地域で若干気候も違い、それぞれ特徴のあるワインが生産されています。

リオハ・アルタ

エブロ川の上流にある地域の気温は低く、比較的雨の多い地域です。リオハ全体におけるブドウ栽培の作付面積の約50%がこの地区にあります。

粘土石灰質、沖積土、含鉄粘土質の3つを有していて、様々な味わいのワインが生産されていますが、全体的にコクがあり酸味が強く複雑な味わいの上質なワインが生産されています。

リオハ・アラベサ

エブロ川を挟んでリオハ・アルタの北側に位置し、比較的冷涼、降雨量も多い地域で、粘土石灰岩質の土壌が主です。

土壌的にはそれほど豊かではないため、ブドウの樹木の間隔を広くとる傾向があります。

そのためブドウの栽培面積は3つの地域の中では一番少なく、ブドウの品種もテンプラリーニョの割合が3つの地域の中で一番多いのが特徴です。

早飲みタイプ、熟成タイプ両方を生産していて、全体的にバランスの良いワインが多い。

リオハ・オリエンタル(リオハ・バハ)

以前はリオハ・バハと呼ばれていた地域ですが、2018年2月に「リオハ特選原産地呼称委員会」がD.O.Ca.リオハのワイン規則を改訂、それにより、リオハ・バハは、リオハ・オリエンタルに改名されました。

リオハ・オリエンタルは、リオハ・アルタの東南側にあたり、気温も高く湿度も低い、雨の少ない地域です。

ブドウには良さそうな環境に思われますが、夏には気温が35度にもなり、干ばつに見舞われたりするので、ブドウの育成環境的には厳しい一面があります。

土壌は沖積土と含鉄粘土質がメインで、ガルナッチャの栽培が盛んで、アルコール度数の高い力強い味わいのワインが生産されています。

リオハの白ワインの生産量

ボルドーのワイン製造方法は、白ワインの製造過程にも取り入れられ、赤ワインだけでなく白ワインの味わいの向上にもつながりました。

しかし、赤ワインなどの輸出量と合わせてみると全体の約5%ほどしか輸出されていません。

リオハの白ワインは近年かなり人気が上がって来ているので、美味しいリオハの白ワインが、日本に多く輸出されるのを期待したいものです。

リオハの白ワインの特徴

リオハの白ワインの特徴として、豊かな果実味としなやかな酸味、キリッとした爽やかさがあります。

また、果実のアロマも素晴らしいのですが、それに樽香が加わることで、複雑で上品な香りを楽しむことができ、近年人気が高まっています。

品種について

白ワインの原料となるブドウ品種は、ビウラ(マカベオ)やマルヴァジア、ガルナッチャ・ブランカといった品種が多く使われています。

特にビウラがメインで使われ、他の品種とセパージュすることで様々な味わいが楽しめますが、ビウラのみで醸造された白ワインの中には、高級な白ワインも多くあります。

そして2007年にシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ヴェルデホなど新たに9種類のブドウが栽培可能になってからは、より一層フルーティでアロマが香る白ワインも多く生産されるようになっています。

リオハの白ワインの選び方

日本でもあまりお目にかかれないリオハの白ワインですが、いくつかのポイントに注目をすることで、様々な味わいを楽しむことができます。

品種で選ぶ

現在はシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランなどの世界的な品種での白ワインの生産が可能になっているリオハですが、以前から白ワインの生産に使われているビウラ、マルヴァジア、ガルナッチャ・ブランカのワインを口にしたいところ。

3種類の品種について、説明しますので、ワインを選ぶ際には是非参考にしてみてください。

ビウラ

リオハではビウラと呼ばれていますが、正式名称はマカベオ(Macabeo)。

なぜ地域によって名前が変わるのかは、よく分かってはいませんが、リオハでは最も多く栽培される白ブドウの品種です。

歴史的にも目立つところはなく、シャルドネやソーヴィニヨン・ブランと比べると平凡な感じですが、味わいに関しては酸味が強く、フローラルのアロマを持つ特徴があります。

またセパージュワインとしても利用でき、時に赤ワインを生産する際にこのビウラを低比率でブレンドさせることもあります。

若干便利屋なイメージがありますが、実は樽で長期熟成させることにより、その個性が爆発します。
長期間の熟成で変化していく、ビウラの果実香と樽香の調和が素晴らしく、とてもユニークで、芳醇な香りを持つ優れたワインとなるのです。

このためリオハの生産者の中には、このビウラでレセルバ(2年以上熟成)やグラン・レセルバ(4年以上熟成)を行なっている生産者もいます。

マルヴァジア

マルヴァジアは数多くの亜種があり、その亜種を含めると世界中で栽培されている白ブドウの品種です。ギリシャが原産地とされており、300年頃から栽培が始まっていたとされています。

糖分とアルコール度が高いワインができるのが特徴で、白ワインの他にも、ロゼ、スパークリングなどにも使われています。

ガルナッチャ・ブランカ

ビウラやカタルーニャで、ガルナッチャ・ブランカと呼ばれていますが、正式名称はグルナッシュ・ブラン(Grenache blanc)。

グルナッシュの突然変異と考えられていて、主にフランスのローヌやスペイン北東部で栽培されています。

近年フランスでは人気があり、白ワインのブドウ品種の中では5番目に多く栽培されている品種です。

ガルナッチャ・ブランカからできるワインは、柑橘系のアロマを持ちアルコール度が高く、酸味が少ないのが特徴で、様々な醸造に柔軟に応用できるため、他の品種とブレンドされ、色々なスタイルのワインの生産に一役買っています。

価格で選ぶ

リオハの白ワインは、どちらかといえば価格の手頃なものが手に入りやすい傾向があります。

しかし、リーズナブルでも美味しいものが多く、普段飲むワインとして2,000円未満のものを買ったとしても、値段以上に満足できます。

少し特別な日には、2,000円〜5,000円の価格帯で選んでみましょう。特に5,000円前後のものは、発酵方法が少し特殊だったり、熟成期間が長かったりするので、味わい深い白ワインが見つかるはずです。

味わいで選ぶ

リオハの白ワインは、ほとんどが辛口。樽香の効いたキレのある口当たりと、フレッシュな果実味あふれる味わいが特徴です。

味わいの変化を楽しみたい場合は、セパージュの違うワインを選んでみましょう。樽香との調和具合も違うので、違いを十分楽しめるはずです。

リオハのおすすめ白ワイン10選

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日常使いにおすすめ!予算2,000円ベスト5

5位

クネ ルエダ

フレッシュで口当たりがよく、抜けるような爽やかな香りで果実味あふれる余韻が楽しめます。

キリッとした味わいがシーフード料理によく合います。

 

4位

ユニオンリカーズ ボデガス ファウスティーノ 7世

名前とワインラベルが印象的な、 ボデガス・ファウスティーノの白ワイン。

フルーティでフレッシュな香り、 キリッとした口当たりで飲みやすく、グラタンなどとマリアージュさせるとGood。

 

3位

アニャレス ブランコ

詳細情報
スペイン、辛口/ミディアムボディ、ボデガス オラーラ

飲み口が非常にスマートで、トロピカルフルーツのような華やかな香りが広がり、若干の青草のようなフレーバーも感じられます。

カマンベールチーズなどとマリアージュさせると美味しさが際立ちます。

 

2位

モノポール 2015 リオハDOCa

柑橘系の爽やかなアロマとしっかりとした酸味、ミネラルやふくよかな果実味がバランスの良い一品。

和食にもよく合うので普段から飲むワインとしてコスパもよく、天ぷら料理などと合わせるといいでしょう。

 

1位

オトニャル ブランコ

詳細情報
スペイン、辛口/ミディアムボディ、ボデガス オラーラ

ピーチなど、白や黄色の果肉の果実味を感じる、ふくよかなアロマを持つ白ワイン。

柔らかな酸味とミネラル感が、上品な口当たりと余韻を楽しめます。肉料理とも相性が良く、チキンの香草やガーリック焼きなどは特におすすめです。

2,000円以下のリオハ白ワイン比較表

商品画像オトニャル ブランコモノポール 2015 リオハDOCaアニャレス ブランコユニオンリカーズ ボデガス ファウスティーノ 7世クネ ルエダ
商品名オトニャル ブランコモノポール 2015 リオハDOCaアニャレス ブランコユニオンリカーズ ボデガス ファウスティーノ 7世クネ ルエダ
詳細スペイン、辛口/ミディアムボディ、ボデガス オラーラスペイン、中辛口/ミディアムボディ、クネスペイン、辛口/ミディアムボディ、ボデガス オラーラスペイン、辛口、ユニオンリカーズスペイン、辛口/ミディアムボディ、三国ワイン
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特別な日に!2,000円〜5,000円ベスト5

5位

セルナ・インペリアル・ブランコ ヴァルサクロ

シャープな味わい「ビウラ」と、高貴品種「シャルドネ」の酸味が上手にブレンドされた、高級感のある香り高い白ワイン。

特別な日に、ローストした肉やグリルした野菜などと一緒にマリアージュして楽しみたい一品です。

 

4位

プラセット デ バルトメジョソ

ストラクチャーがしっかりしていて、凝縮感のある柑橘系の豊かなアロマが一口目から膨らみます。余韻も長く満足感が得られます。

ハーブを使った料理と一緒に楽しんでみてください。

 

3位

ヴァレンシソ リオハ・ホワイト

ライムのような心地よい酸味と洋梨のような味わい、フルーティながらも樽由来のクリーミーさもあり複雑で上品な味わいです。

エレガントなテイストが特別な日飲むワインとしてぴったり。

 

2位

シルクのようなファーストタッチ、 その後に来るフルーティでフレッシュな果実味溢れる味わいが何とも言えない幸福感をもたらしてくれます。

白身魚のソテーなどと一緒に、特別な日にマリアージュする事をおすすめします。

 

1位

スペインのワイン雑誌に発表されるパーカーポイントで、2004年と2005年、2年連続して100点満点を獲得したワイン「コンタドール」を作ったベンハミン・ロメオ氏が手がけたプレミアムな白ワイン。

柔らかなファーストから、パイナップルのようなトロピカルのアロマがきわだち、芳醇な果実味からしっかりしたシャープさに取って代わる長い余韻は見事です。特別な日に是非このワインでグラスを傾けてください。

2,000円~5,000円のリオハ白ワイン比較表

商品画像プレディカドールクネ コンティノ ブランコヴァレンシソ リオハ・ホワイトプラセット デ バルトメジョソセルナ・インペリアル・ブランコ ヴァルサクロ
商品名プレディカドールクネ コンティノ ブランコヴァレンシソ リオハ・ホワイトプラセット デ バルトメジョソセルナ・インペリアル・ブランコ ヴァルサクロ
詳細スペイン、フルボディスペイン、ドラジェスペイン、ヴァレンシソスペイン、ピノノワール・オンラインスペイン、辛口、ボデガス・ヴァルサクロ
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リオハ白ワインまとめ

リオハの樽香の効いた辛口の白ワインが、人気になってきています。

しかし、現在はリオハのワイン全体の輸出量の約5%しか輸出されていないため、日本でも多くは手に入れることはできません。

頭の片隅にでもいいので、リオハという名前を覚えておいてください。そして見つけた時にチャンスを逃さず、リオハの美味しい白ワインを楽しんでみてください。

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