オーストラリアワインはリーズナブルで高品質なワインとして話題の「ニューワールド・ワイン」として世界各国で親しまれています。
しかしワインの種類は非常に豊富で、どれを選べば良いのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、オーストラリアワインの選び方と、厳選おすすめワインをご紹介します。
目次
オーストラリアの赤ワインの特徴
オーストラリアで生産されるワインのうち、5割は赤ワインです。
近年中国からのオーストラリア赤ワインの需要が大きくなっているため、赤ワインの生産は伸びています。
人口2400万人のオーストラリアでは、国内のワイン需要だけではビジネス上限界があります。そのため、輸出への依存度が非常に高く、生産するワインの6割は輸出されます。
低価格・高品質
1990年代からオーストラリアワインの輸出を伸ばしたのは、大規模生産者でした。
これらのワインは、コストパフォーマンスが良く、消費者の好みをつかんだ味わいであったため(果実味があり樽の香りがきいている)、輸出市場でとても人気になりました。
現在でもオーストラリアのワイン業界は大規模生産の大手5社に支配されていると言われています。
最も栽培が多い品種はシラーズ
オーストラリアの赤ワイン用ぶどう品種は、ほとんどヨーロッパから移植されたため、ヨーロッパ品種が中心です。
最も有名なものがシラーで、オーストラリアではシラーズと呼ばれています。
産地は海付近か山地
オーストラリアの赤ワイン産地のほとんどは温暖か暑い地域です。
そのため、多くのぶどう畑が海の近くか、標高の高い土地にあります。
それは、ぶどうは昼夜の気温差がある方が糖度と酸のバランスがよくなるためです。
オーストラリアの赤ワインの選び方
品種で選ぶ
シラーズ
シラーズはオーストラリアで最も栽培されている黒ぶどう品種です。
オーストラリアのシラーズは果実味があるフルボディのワインになります。土やスパイス、ダークチョコレートのような風味があります。
オーストラリアのシラーズは単一品種のワインにも、カベルネ・ソーヴィニヨンなどとのブレンドのワインにもなります。
オーストラリアのほとんどのワイン産地で栽培されていますが、特に有名なのはバロッサ・ヴァレーのシラーズです。
黒コショウをきかせた肉料理などと相性が良いです。
カベルネ・ソーヴィニヨン
カベルネ・ソーヴィニヨンはオーストラリアで2番目に多く栽培される黒ぶどう品種です。
オーストラリアのカベルネ・ソーヴィニヨンは、シラーズよりタンニンも酸も強く、熟したブラックチェリーのような果実味とユーカリのような清涼感があります。
オーストラリアのカベルネ・ソーヴィニヨンは単一品種のワインにも、シラーズやメルロとブレンドのワインにもなります。
オーストラリアのカベルネ・ソーヴィニヨンで特に有名な産地はクナワラです。ステーキやミートローフなどと合わせてお楽しみください。
メルロ
オーストラリアのメルロはカベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドされることが多いです。
メルロは、ブレンドによってワインのボディを補強したり、プラムのような果実味をワインに与えたりします。
ピノ・ノワール
オーストラリアのピノ・ノワールはミディアムボディで、ほどよい酸があり、サクランボやイチゴの風味があります。
オーストラリアのピノ・ノワールは、比較的涼しい気候の地域で栽培されています。特に有名な産地はヤラ・ヴァレー、モーニングトン・ペニンシュラ、タスマニアなどです。
世界の他の産地と同様に、オーストラリアでもピノ・ノワールの赤ワインは他の品種とブレンドされません。ローストチキンやローストポークなどと相性が良いです。
産地で選ぶ
南オーストラリア州
南オーストラリア州は、オーストラリアワインの大半を産出しています。大規模な生産者が多いです。南オーストラリア州の赤ワインではバロッサ・ヴァレー、クナワラ、ラングホーン・クリークなどが有名です。
・クナワラはオーストラリアを代表するカベルネ・ソーヴィニヨンの産地です。ミネラル感、清涼感があり、ブラックチェリーのような果実味のある味わいの赤ワインが造られています。
・ラングホーン・クリークでは豊かな酸とミネラル感のあるシラーズやカベルネ・ソーヴィニヨンが造られています。
ビクトリア州
ビクトリア州は南オーストラリア州に比べ、小中規模の生産者が多いです。
赤ワインではヤラ・ヴァレーが有名です。ヤラ・ヴァレーは冷涼な産地で、ピノ・ノワールが代表品種です。
ニュー・サウス・ウェールズ州
ニュー・サウス・ウェールズ州はオーストラリアのワイン産業が始まった州です。
個性的な小中規模の生産者が多いです。シラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロなどのワインが造られています。
ワイナリーから選ぶ
オーストラリアの代表的なワイナリーをいくつか紹介します。
ペンフォールズ
ペンフォールズは1844年に設立された伝統あるワイナリー。医療目的でワイン造りを始めたのがスタートでした。
ペンフォールズの赤ワインは、複数の地域の畑のぶどう、複数の品種を使ってブレンドするというスタイルです。
特にシラーズを主体にした「グランジ」というワインはペンフォールズの最高傑作とされ、国際的なワインコンクールでの受賞歴も多数あります。
トルブレック
「トルブレック」はオーナーがスコットランドできこりをしていたときの思い出のある森の名前に由来しています。
1994年に創業した比較的新しいワイナリーながら、世界的ワイン評論家のロバート・パーカー氏は「世界で最も素晴らしいワインの造り手のひとつ」と絶賛しています。
フランス・ローヌ地方のスタイルの赤ワインを得意としています。
ハーディーズ
ハーディーズは1853年に創業したワイナリー。約160年間、家族経営で続けています。現在80か国以上にワインを輸出するまでに成長しました。
ハーディーズはとてもコストパフォーマンスの良いワインを造ることで定評があります。
オーストラリアのおすすめ赤ワイン10選
日常使いにおすすめ!予算2,000円ベスト5
オーストラリアワインの魅力はお分りいただければ、すぐにでも飲んでみたい人は多いはず!そこで、美味しくてコストパフォーマンス抜群のオーストラリアワインをご紹介しましょう。
5位
ローズマウント ダイヤモンドラベル シラーズ
味わい:フルボディ
産地:オーストラリア、南オーストラリア
品種:シラーズ100%
このワインは、実現するのは難しいと言われていた、しっかりと濃縮された果実味と飲みやすさを両方実現することに成功。フルーティーだけど、シラーズならではの黒胡椒のようなスパイシーさもしっかりと感じられる、後味スッキリの辛口のフルボディワインです。
ワインを飲み慣れていない人も、普段は白ワイン派だと言う人も、存分に楽しめる一本になっています。
4位
キリカヌーン・チェロ・シラーズ
品種:シラーズ100%
キリカヌーンは、オーストラリアでも名高い最高峰のワイナリーで、このワインはなんと地元のコンテストにおいて6つもの賞を総なめにした実力派。
プラムやブラックチェリーの香りと、程よいスパイシーさ、滑らかなタンニン、爽やかな酸味が絶妙にマッチした味わいです。
ラベルに描かれているチェロは、キリカヌーンのオーナーの一人であるネイサン・ワックスがシドニー交響楽団の主席チェロ演奏者であったことに由来しています。音楽好きには堪らないワインですね。
3位
ハーディーズ スタンプ シラーズ カベルネ・ソーヴィニヨン
味わい:ミディアムボディ
産地:オーストラリア、南オーストラリア
ラズベリーといったフルーツの豊かな味わいやさくらんぼやプラムの香りを持つシラーズ種と、しっかりとした渋みとボディを持つカベルネ・ソーヴィニヨン種がうまく融合した辛口ワイン。
肉料理はもちろん、スパゲティやチーズとのマリアージュは最高です。
食中酒として楽しんでみてはいかがでしょうか。
2位
マッキノンズ・シラーズ
品種:シラーズ100%
造り手はなんと権威ある世界的ワインコンテスト「IWC」で今まで3度も「年間最優秀ワインメーカー賞」に輝いているマクギガンです。
3カ月の樽熟成によって出来上がったその味わいは、シラーズならではのしっかりとしたボディに、滑らかタンニン、程よい酸味が絶妙にマッチした、バランスの良いワインです。ワイン通の人も納得の品です。
日常のテーブルワインとして、一家に一本常にキープしておきたい一本です。
1位
ザ グルメ カベルネ ソーヴィニヨン スリー ピラーズ
品種:カベルネ・ソーヴィニヨン100%
堂々たる第1位はザ グルメ カベルネ ソーヴィニヨン スリー ピラーズ。2010年に設立された新しいワイナリーによるワインですが、そのクオリティは世界的ソムリエも認めています。癖がなく、軽い口当たりで飲みやすいので、あっという間に飲み終わると口コミで話題の一本です。
ワインが飲み慣れていない人におすすめで、大人数で集まる時にも、自分用にも、多彩な場面で大活躍のワインです。
2,000円以下のオーストラリア赤ワイン比較表
商品画像 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
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商品名 | ローズマウント ダイヤモンドラベル シラーズ | キリカヌーン・チェロ・シラーズ | ハーディーズ スタンプ シラーズ カベルネ・ソーヴィニヨン | マッキノンズ・シラーズ | ザ グルメ カベルネ ソーヴィニヨン スリー ピラーズ |
詳細 | 度数:13.5 % 味わい:フルボディ 産地:オーストラリア、南オーストラリア 品種:シラーズ100% | 産地:オーストラリア、南オーストラリア 品種:シラーズ100% | 度数:13.5 % 味わい:ミディアムボディ 産地:オーストラリア、南オーストラリア | 産地:オーストラリア、ニューサウスウェールズ州 品種:シラーズ100% | 産地:オーストラリア、ラングホーンクリーク 品種:カベルネ・ソーヴィニヨン100% |
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週末や来客などがある日に!予算3,000円ベスト5
5位
ブラッド・アンド・カーリッジ シラーズ セント・ジョンズ・ロード
産地:オーストラリア、バロッサヴァレー
品種:シラーズ91% グルナッシュ7% マタロ2%
セント・ジョンズ・ロードでは、複雑ながらもハイクオリティのワインが多く造られています。
その味わいは複雑で豊かな風味で、ベリーやプラムのフルーツのフレッシュ感もあります。
4位
オーバー ザ レインボー PF シラーズ
プラムの香りと程よいスパイシーさが特徴で、フルーティーでフレッシュな味わいのワインです。保存料無添加なので、健康に気をつけている人にもおすすめです!
絵本作家の谷口 智則さんによるラベルがとっても可愛い一本です。
3位
ヤラ・ヴァレー・ピノ・ノワール ヒドゥン・レーベル
品種:ピノ・ノワール
実力派ワイナリーのワインでありながらも、そのワイナリー名を隠すことでその圧倒的コストパフォーマンスを実現したヒドゥン・レーベル(=隠されたラベル)です。
もちろん品質には徹底的にこだわり、フルーティーな味わい、ハーブやポプリのような香りが楽しめます。
ピノ・ノワール品種のワインなので、非常に飲みやすく、ワインを飲み慣れていない人にもおすすめできる一本です。
2位
ペンフォールズ クヌンガ・ヒル76・シラーズ・カベルネ
味わい:ミディアムボディ
産地:オーストラリア
このワインメーカーはワイナリー・オブ・ザ・イヤーを世界最多である25年連続で受賞しており、他にも権威ある賞を数々受賞しています。
クオリティが高く、バランスの取れた味わいで、ワインの醸造哲学がしっかりと反映された、納得の一本です。
ワインを日頃から嗜む人での集まりなのでは、大活躍してくれそうですね。
1位
トルブレックウッドカッターズ シラーズ
味わい:フルボディ
産地:オーストラリア、南オーストラリア
品種:シラーズ
あの有名ワイン評論家ロバート・パーカーが「世界で最も素晴らしいワインの造り手の一人」だと大絶賛したデイヴィッド・パウエルによる渾身の一本です。
リコリスやブラックベリーの豊かな香りが口いっぱいに広がります。また滑らかなタンニンと爽やかな酸味がアクセントとなり、非常に飲みやすいです。
飲みごたえ抜群ですが、飽きがこないと口コミでも高評価のワインです。どんな人にも楽しんでもらえると思います。
3,000円以下のオーストラリア赤ワイン比較表
商品画像 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
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商品名 | ブラッド・アンド・カーリッジ シラーズ セント・ジョンズ・ロード | オーバー ザ レインボー PF シラーズ | ペンフォールズ クヌンガ・ヒル76・シラーズ・カベルネ | トルブレックウッドカッターズ シラーズ | ヤラ・ヴァレー・ピノ・ノワール ヒドゥン・レーベル |
詳細 | 味わい:フルボディ 産地:オーストラリア、バロッサヴァレー 品種:シラーズ91% グルナッシュ7% マタロ2% | 品種:シラーズ | 度数:14 % 味わい:ミディアムボディ 産地:オーストラリア | 度数:14.5 % 味わい:フルボディ 産地:オーストラリア、南オーストラリア 品種:シラーズ | 産地:オーストラリア、ヴィクトリア 品種:ピノ・ノワール |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
まとめ
いかがでしたか?オーストラリアは世界的に見るとまだまだ新しいワイン産地ですが、リーズナブルで魅力的なワインが豊富です。
生産地の広さも誇ることから、品種のバラエティも非常に多く、思わず目移りしてしまうほどですね。ぜひ、ワイン選びの参考にしてみてください。
他国の赤ワインの特徴を知りたい方はこちらもどうぞ。
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