カルヴァドスとは?種類から、おすすめのカルヴァドス、美味しい飲み方まで徹底解説!

2020/07/28
ブランデー

カルヴァドスは、何となくフランスのお酒というのは分かるけれども、どんなお酒なのか詳しくご存知ない方も多いのではないでしょうか。

今回は、カルヴァドスについて、その条件、産地から、おすすめのカルヴァドス、飲み方までご紹介します。

記事の監修者

篠崎 裕江

日本ソムリエ協会認定 ソムリエ

好きなワインは枯れかけてきたブルゴーニュの赤と、Blanc de Blancs のシャンパーニュ! 大学時代、ワインの魅力にはまり勉強を始める。都内のホテルに就職し資格取得後はソムリエとして活躍。 その後ワイン商社勤務を経て現在はアメリカ在住。 スーパーで、日本では手に入らないようなデイリーワインを物色するのが楽しい今日この頃…

カルヴァドスとは

世界三大ブランデーの1つ

カルヴァドス(calvados)はブランデーの一種であり、シードルから造られる蒸留酒です。

>>シードルとは?

フランス北西部ノルマンディー地方で、大変厳しい規定の下で造られたブランデーだけが、カルヴァドスと名乗ることができます。

カルヴァドスは品質が高く、コニャックとアルマニャックとともに、世界三大ブランデーと呼ばれています。

 

カルヴァドスの条件

下記のすべての条件を満たさないとカルヴァドスを名乗ることはできません。

 

・原料はノルマンディー地方産のりんご

・上記のりんごのうち、指定のある48種類
※りんごだけでは甘みや渋みが強く出過ぎてしまうことから、補助的に西洋ナシの使用も認められています。

・アルコール度数は40%以上

・生産がノルマンディー地方の指定3地域

 

ノルマンディー地方以外で造られた場合は、単にアップルブランデーと呼ばれます。

 

カルヴァドスの造り方

 

まずカルヴァドスの原料となるりんごを収穫します。

指定されたりんご品種は48種類あり、

・ビター
・ビタースイート
・スイート
・サワー

の4つの風味に分けられます。

これらをバランス良くブレンドし、醸造してシードルを造ります。

そのシードルを蒸留させて、樽で熟成をさせたものがカルヴァドスとしてリリースされます。

 

カルヴァドスの味わい

カルヴァドスは、香りも味わいも濃厚なブランデーです。

原料であるりんご由来の芳醇な香りが最大の特徴だと言えます。

口当たりは甘い印象で非常にフルーティ、酸味がたいへん爽やかです。

樽での熟成を経ているのでナッツやヴァニラなど上品な風味も感じられ、味わいには奥行きがあります。

 

カルヴァドスの産地

カルヴァドスはノルマンディ地方の「指定された3地域」でしか、生産を許されていません。

地域によって、熟成年数や洋梨のブレンド比率などの規定が異なります。

ここでは、3つの地域について解説します。

 

カルヴァドス・ペイドージュ(Calvados Pays d’Auge)地域

ペイドージュ地域はアルカリ性土壌で、りんご栽培に最も適したエリアです。

蒸留の際にブレンド出来る洋梨の割合は、30%以下との規定があります。

りんごの風味を最大限に引き出す優れた造り手が多いのも特徴です。

りんごのフルーティさと芳醇な香りが特に強いカルヴァドスで、一般的に高い価格で取り引きされるアイテムが多い産地です。

 

カルヴァドス・ドンフロンテ(Calvados Domfrontais)地域

ドンフロンテは栽培面積が狭く、生産量も限られた地域です。

蒸留の際に洋梨を30%以上ブレンドしなくてはならない規定があります。

最低熟成期間は、オーク樽にて3年以上です。

カルヴァドスペイドージュよりも爽やかな酸味と複雑さのある仕上がりで、余韻にはほのかに洋梨の風味が感じられます。

 

AOCカルヴァドス

AOCカルヴァドスは、指定の領域全体と、上記の2地域及び周辺で造られたものをブレンドしてもよいとされています。

3地域中で一番規制が緩く、洋梨の比率は造り手が自由にブレンドする事が許されています。

比較的手頃な価格帯のアイテムが多いのも特徴です。

 

カルヴァドスの熟生年数によるランク

カルヴァドスの熟成を経た年数によってランク付けされています。

最低熟成期間は2年です。

 

名称熟成年数
フィーヌ2年
ヴィユー・レゼルヴ最低3年
ヴィエイユ・レゼルヴ最低4年
VSOP最低4年
オルタージュ最低6年
ナポレオン最低6年

カルヴァドスもコニャックなどのブランデーと同様に、長期熟成によって円熟味が増してまろやかな印象に変わっていきます。

 

おすすめのカルヴァドス10選

カルヴァトス・ペイドージュブラー グランソラージュ

ブラー グランソラージュ カルヴァドス

りんごの甘酸っぱい香りと、洋梨のみずみずしいフルーティな香りとが上手く調和したカルヴァドスです。

平均3〜5年熟成の原酒をブレンドしているため、樽の風味が心地よく飲みやすいタイプに仕上がっています。

お料理やカクテルにもお勧めです!

 

AOC カルヴァドスクール・ド・リヨン セレクション

カルヴァドス クール・ド・リオン・セレクション

クール・ド・リヨンは世界的な知名度を誇る造り手で、多くの品評会や国際コンクールでの受賞歴があります。

このセレクションはフルーティさが全面に出たカルヴァドスで、りんごの爽やかな風味が強い仕上がりです。

そのままでも十分たのしめますし、製菓用にもお勧めします。

 

AOCカルヴァドス モランVSOP

カルバドス モラン VSOP

モランはブレンド技術に定評のある造り手で、酸味と甘みのバランスが絶妙です。

パワフルなアルコール感とともに、りんごのフルーティな風味が口いっぱいに広がっていきます。

樽由来の心地良い余韻が続く、コスパに優れた1本です。

 

カルヴァドス ペイドージュシャトー ・ド・ブルイユ フィーヌ

シャトー・ド・ブルイユ フィーヌ・カルヴァドス ペイ・ドージュ 

シャトー ・ド・ブルイユは品質の高い造り手として有名で、特にフランスでは葉巻と合わせるカルヴァドスの定番です。

若々しくパワフルなアルコール感と、新鮮なりんごのアロマがチャーミング!

とりあえずカルヴァドスがどんなものか試しに飲んでみたい…という方にお勧めです!

 

カルヴァドス ペイドージュピエール・ユエヴュー

ピエール ユエ ヴュー カルヴァドス ペイ ドージュ 4年

5,049円 (税込)

詳細情報
度数:40 %

タイユヴァン・ロブションやポールボキューズなど、名だたるミシュラン3つ星レストランでオンリストされているカルヴァドスです。

新鮮なりんごのアロマとスモーキーな樽香が絶妙にコラボしており、フルーティで上品な味わいに仕上がっています。

 

カルヴァドス ドンフロンテミシェル・ユアール オルダージュ

カルヴァドス ミシェルユアールオルダージュ

ミシェル・ユアーズはりんご栽培から全てを自社で行なっている、数少ない造り手です。

6年以上熟成を経ているので、アルコールの角がとれて口当たりが非常にエレガント!甘酸っぱいりんごアロマで、奥行きある味わいに仕上がっています。

 

カルヴァドス ペイドージュ クール・ド・リオン・ポム・プリゾニエール

カルヴァドス クール・ド・リオン・ポム・プリゾニエール

ポム・プリゾニエールとはフランス語で「閉じ込められたりんご」というのは意味です。

その名の通り瓶の中にりんごが丸ごと入っており、一際目を引きます。

こちらは樹に成ったりんごの実がまだ小さいうちに瓶に入れて、そのまま成長させているんです。

フレッシュなりんご、焼きりんご、シナモンテイストのアップルパイを同時に食べている感覚を覚える究極のカルヴァドスに仕上がっています。

 

カルヴァドス ペイドージュ アドリアンカミュ

アドリアンカミュ 6年

アドリアンカミュはペイドージュ地区に東京ドーム約10個分の広さを誇る、自社りんご農園を所有しています。

通常は洋梨のブレンドが許されていますが、あえてブレンドせずりんごだけでカルヴァドスを造る非常に珍しい造り手です。

6年以上の熟成を経ていますが、フレッシュな青りんごのアロマが爽やかで、味わいに奥行きがあります。

樽由来のヴァニラやスパイスなどの余韻が長く続く、素晴らしい仕上がりです。

タルトタタンと絶妙なマリアージュを愉しめます。

 

カルヴァドス ペイドージュ デュポン

デュポンはミシュランの三つ星レストランや高級百貨店などで扱いの多い、「プロお墨付き」のカルヴァドスです。

美しい琥珀色は、内側を丁寧に焦がしたオークの樽で熟成させているためです。

ヘーゼルナッツやヴァニラなど樽由来の濃密な香りに、焼きりんごを思わせるリッチな味わいが特徴的です。

ワンランク上のカルヴァドスをお探しの方にはぜひおすすめの1本です。

 

カルヴァドス ペイドージュアプルヴァル キュヴェ ヴィクトール

アプルヴァル キュヴェ ヴィクトール 41/700

30年以上の熟成を経てリリースされる最高峰カルヴァドスです。有機認証を得て栽培されたりんごから造られています。

りんごの蜜部分を思わせる甘い妖艶な香りに、ハーブやスパイス、ナッツ、ヴァニラなど複雑に絡み合った風味が非常に濃厚です。

甘さとほろ苦さの間にアールグレイなど清涼感のあるニュアンスもあり、高級感が溢れ出していきます。

長い熟成を経て角が取れたアルコール感と、円熟味を増した奥行きのある味わいで、飲み手を魅了します。

 

カルヴァドスの飲み方

おすすめはストレート

カルヴァドスの飲み方で一番のスタンダードは、ストレートです。

カルヴァドスの芳醇な香りや繊細な味わいを愉しむために一番適しています。

甘味を強く感じるので、コニャックなどの他のブランデーよりも飲みやすく感じると思います。

 

度数が高いお酒が苦手な方はロックかカクテルで

それでも強いお酒が苦手な方は、氷を入れたオンザロックスタイル、カクテルもお勧めです。

カルヴァドスはりんごの風味が強いので、スイーツを作る際にも良く使われています。

 

カルヴァドスを使った定番カクテル

アップルカー

サイドカーというコニャックベースのカクテルのカルヴァドスバージョンです。

りんごの爽やかな風味でレモンジュースがさっぱり飲みやすくしています。

 

ノルマンディコーヒー

熱いコーヒーにカルヴァドスとホイップクリームを適量加えた、フランスでは非常にポピュラーなカクテルです。

 

ジャック・ローズ

カルヴァドスにライムジュース、ザクロのシロップをシェークした、定番カクテルです。

なんと言ってもビビッドなローズの色合いが妖艶で、女性好み!

甘酸っぱいまろやかな味わいをたのしめます。

 

そのほか、ジンジャーエールで割ったブラーバック、トニックウォーターで割ったブラートニック、ハイボールのカルヴァドスバージョンはカルボールなども有名です。

 

カルヴァドスに合う料理やおつまみ

カルヴァドスは食後酒として愉しむのが一般的です。

ドライフルーツやナッツを用いたデザートと相性が良いとされています。

特にフランスの伝統焼き菓子である「タルトタタン」とは、同じりんごの風味が相乗効果となり最高マリアージュです。

ビターチョコレートやコーヒーともよく合います。

チーズでは、同じノルマンディー地方産のカマンベール・ド・ノルマンディやリヴァロとの相性が抜群です。

 

さいごに

カルヴァドスはりんごの風味や甘味の強いお酒なので、ウイスキーやブランデーが苦手という方でも親しみやすいと思います。

産地や熟成期間別で飲み比べるのも楽しいですね。

自家製のスイーツに合わせたり、食後にゆったりとした時間を過ごしたい時など…ぜひカルヴァドスをたのしんでみてはいかがでしょうか。

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