フランスで最も広いワイン生産地域であるラングドック・ルーション。
造れる白ワインの種類も多く、どれを選べば良いか迷ってしますよね?
今回は、ラングドック・ルーションで造られる白ワインの特徴の解説、おすすめ白ワイン10選をご紹介します。
目次
ラングドック・ルーションの白ワインの特徴
ラングドック・ルーションで生産されるワインのうち、白ワインは約20%以下と全体でみると少なめです。
かつては、低価格帯の白ワインの大量生産で有名でしたが、現在は質を意識したワイン造りにシフトしています。
化学肥料や除草剤を使用しない農法に取り組むワイナリーが多く、フランスおいてビオワインの生産を牽引する地域として注目されています。
ラングドック・ルーションの白ワインの種類と選び方
味わいで選ぶ
甘口
ラングドック・ルーションの甘口白ワインと言えば、酒精強化ワインです。
酒精強化ワインとは、ワインの醸造過程でアルコールを添加したワインです。酒精強化ワインは気温が高く温度管理が困難な状況で、ワインの酸化や腐敗を防ぐために生まれました。
ラングドック・ルーションには以下の2タイプの酒精強化ワインがあります。いずれも主にミュスカ種が使われています。
ヴァン・ドゥー・ナチュレル(天然甘口ワイン)
ぶどう果汁のアルコール発酵中にブランデーなどのアルコールを添加したもの。
ヴァン・ドゥー・リキュール(リキュールワイン)
アルコール未発酵または一部発酵中のぶどう果汁にブランデーなどのアルコールを添加したもの。
ラングドック・ルーションの地区の中でも味わいが異なりますが、いずれのタイプも多くはオレンジの花の香り、完熟したマスカットやハチミツの味わいがあります。
基本的にヴァン・ドゥー・リキュールの方がヴァン・ドゥー・ナチュレルより甘いです。
辛口
ラングドック・ルーションの辛口白ワインには、国際品種シャルドネやソーヴィニヨン・ブランのほかに、南フランスの品種マルサンヌ、ルーサンヌ、ピクプール、ヴェルメンティーノなどが使われます。
地中海沿岸特有の豊かな日照量により果実がよく熟すため、果実味がありボディの豊かな辛口白ワインが多いです。
品種で選ぶ
ラングドック・ルーションではシャルドネやソーヴィニヨン・ブランなどの国際品種も多く栽培されていますが、この地方特有の品種を紹介します。
ルーサンヌ
ルーサンヌは温暖な地方で栽培される白ぶどう品種です。ハーブのような香り、洋ナシやハチミツのような風味があります。
ラングドック・ルーションではマルサンヌやグルナッシュ・ブランとブレンドされ、ワインに酸味やミネラル感を与えます。
マルサンヌ
マルサンヌはボディのある白ぶどう品種です。洋ナシやナッツ、スパイスの風味があります。他の白ぶどう品種(特にルーサンヌ)のブレンドとしてワインにボディを与える役割で使われることが多いです。
熟成させるとメロンやカリンのような風味が加わります。
ヴェルメンティーノ
ヴェルメンティーノは主に地中海沿岸で栽培される白ぶどう品種です。
さわやかな酸、乾燥したハーブ、桃やレモンピールのような風味があり、塩気が感じられます。
グルナッシュ・ブラン
グルナッシュ・ブランは黒ぶどう品種グルナッシュの変異種です。
洋ナシや青リンゴのような風味があります。
熟成させるとブリオッシュのような風味も出てきます。アルコールが豊かでボディがあります。
ブールブーラン
ブールブーランは南フランスで主に栽培されている品種です。
グルナッシュ・ブランやクレレットなどにブレンドして使われることが多いです。
地中海の暑い気候でも酸を保ちやすい品種のため、重宝される品種です。ブールブーランはワインにかんきつ類の風味やスモーキーでスパイシーな風味を加えます。
ピクプール
ピクプールはラングドック・ルーションの土着品種です。ピクプールとはフランス語で「舌を刺激する」という意味です。その名のとおり、口に含むと唾液が溢れるような豊かな酸が特徴です。
ピクプールはハーブやかんきつ類の風味があります。
クレレット
クレレットは南フランス一帯で使われる品種です。ラングドック・ルーションでは他品種にブレンドして使われます。
クレレットはアルコール度が高く、酸の弱いワインとなります。後味にグレープフルーツのようなほのかな苦味があります。
ミュスカ
ミュスカはラングドック・ルーションでは甘口ワインのヴァン・ドゥー・ナチュレルやヴァン・ドゥー・リキュールに使われます。
完熟したマスカットの味わいやオレンジの花のような香りを楽しめます。
ラングドック・ルーションのおすすめ白ワイン10選
予算別に厳選したラングドック・ルーションの白ワインを、それぞれ5本ずつランキング形式で紹介します。
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そんなあなたにおすすめです。
※ 販売数には限りがございますので、売り切れの際は何卒ご容赦ください。
デイリーワインにおすすめ!予算2,000円ベスト5
第5位
ドメーヌ・ポール・マス クロード・ヴァル ブラン
メーカー名 レ・ドメーヌ・ポール・マス
果実 % シュナン・ブラン
フルーティーな香りと軽快な口当たりはカジュアルなシーンに最適
2008年にイギリスの雑誌ガーディアンが発表する「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたジャン・クロード・マス氏が手がけたワイン。
このワインは、イギリスで定評のあるワインコンクール「TOP 100 コンクール 2011」にも選出されました。
手頃な価格ながら、柑橘系のフレッシュな香りと穏やかな酸味のバランスがよく、デイリー使いとしておすすめなワインです。
第4位
レ ヴィニョーブル フォンカリュ ペイ ドック ヴィオニエ キュヴェ ド ブリュレ ヴィニョーブル フォンカリュ ペイ ドック ヴィオニエ キュヴェ ド ブリュ
味わい 辛口
原産国名 フランス ラングドック・ルーション
メーカー名 稲葉
果実 % ヴィオニエ
1901年創業のフォンカリュー醸造所が厳選したヴォオニエ使用の白ワイン
フォンカリュー醸造所は、ラングドック・ルーションで最も古い生産者協同組合の1つです。現在、1,600軒をこえる農家と契約を結び、7ヶ所ある醸造所でワインを造っています。
契約農家から集められた中から、質のよいヴォオニエのみを厳選して造られたワインで、アプリコットや桃のような香りと、ほのかに感じるスパイス感が口の中に広がります。クリームを使用したパスタや、シチューなどによく合いますよ。
第3位
シュヴァリエ・ダンテルム・ブラン セリエ・デ・シャルトリュ2016
メーカー名 セリエ・デ・シャルトリュ
果実 % ルーサンヌ、ヴィオニエ、グルナッシュ・ブラン
自然派栽培のブドウを使用した、魚介類や肉料理との相性抜群の白ワイン
このワインを手がけるセリエ・デ・シャルトリュは、農薬や化学肥料を極力使用しない減農薬農法に取り組んでいるワイナリー。
香り豊かな品種であるヴィオニエやルーサンヌを使用しているため、ブドウが持つ豊かな香りとふくよかなボリュームのバランスを楽しむことができます。
魚介類や、鶏肉や豚肉などの白身の肉料理とよく合うので、日常使いのワインとしてもおすすめです。
第2位
マス ド ジャニーニ セ ビアン コム サ ブラン
原産国名 フランス ラングドック・ルーション
メーカー名 マス・ド・ジャニーニ
果実 % ソーヴィニヨンブラン50%、ヴェルメンティーノ50%
普段使いとして気軽に楽しめるビオワイン
フランスに本社がある世界最大級のオーガニック認定団体「エコセール」の認証を受けたオーガニックワイン。
レモンなどの柑橘類の香りと、トロピカルフルーツの果実味が口の中に広がります。
程よい酸味がありさまざまな料理との相性もよいため、デイリー使いとしておすすめできる1本です。
第1位
ペイ・ドック バスチョン・デ・ガリーユ シャルドネ 2014
味わい 辛口
原産国名 フランス ラングドック・ルーション
メーカー名 Bastion de la Garille
果実 % シャルドネ
南フランスならではの、はつらつさを感じることができる白ワイン
このワインを手がけるバスチョン・デ・ガリーユは、400年以上の歴史を持つワイナリー。
ラングドック・ルーションの最も西側に位置する栽培地で、農薬や除草剤を極力使用しない方法でブドウを栽培しています。
このワインはシャルドネ100%で造られており、口に含むとパイナップルなどのパッションフルーツのような果実味とバニラの香り、さらに程よい酸味が口の中に広がります。
バランスの良いフレッシュ感があるため、食前酒としてはもちろん、鶏肉や魚介類の料理とよく合います。
2,000円以下のラングドック・ルーション白ワイン比較表
商品画像 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
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商品名 | ペイ・ドック バスチョン・デ・ガリーユ シャルドネ 2014 | マス ド ジャニーニ セ ビアン コム サ ブラン | シュヴァリエ・ダンテルム・ブラン セリエ・デ・シャルトリュ2016 | レ ヴィニョーブル フォンカリュ ペイ ドック ヴィオニエ キュヴェ ド ブリュレ ヴィニョーブル フォンカリュ ペイ ドック ヴィオニエ キュヴェ ド ブリュ | ドメーヌ・ポール・マス クロード・ヴァル ブラン |
詳細 | アルコール度数 12.5 % 味わい 辛口 原産国名 フランス ラングドック・ルーション メーカー名 Bastion de la Garille 果実 % シャルドネ | 味わい 辛口 原産国名 フランス ラングドック・ルーション メーカー名 マス・ド・ジャニーニ 果実 % ソーヴィニヨンブラン50%、ヴェルメンティーノ50% | 原産国名 フランス ラングドック・ルーション メーカー名 セリエ・デ・シャルトリュ 果実 % ルーサンヌ、ヴィオニエ、グルナッシュ・ブラン | アルコール度数 12.5 % 味わい 辛口 原産国名 フランス ラングドック・ルーション メーカー名 稲葉 果実 % ヴィオニエ | 原産国名 フランス ヴァン・ド・ペイ メーカー名 レ・ドメーヌ・ポール・マス 果実 % シュナン・ブラン |
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特別な日に2,000〜5,000円ベスト5
第5位
コート・デ・ローズ ブラン ジェラール・ベルトラン
原産国名 フランス ラングドック・ルーション
メーカー名 ジェラール・ベルトラン
果実 % グルナッシュ・ブラン、ヴィオニエ、ヴェルメンティーノ
白桃や洋梨を思わせる清涼感がある香り高いワイン
フルーティーで程よい酸味のバランスがよく、後味はすっきりと爽やか。
ラベルやワインボトルの底には、ワインの名前にもある「バラの花」が施されており、プレゼントしても選ばれているワインです。
第4位
クラシック・ブラン シャトー・リヴィエール・ル・オー 2017
原産国名 フランス ラングドック・ルーション
メーカー名 シャトー・リヴィエール・ル・オー
果実 % ブールブラン50%、グルナッシュ・ブラン30%、マルサンヌ10%、ルーサンヌ10%
フランス農水省が定めた厳格な基準に沿って生産されたビオワイン
2011年にスタートした、フランス農水省公認が一定の環境に配慮した栽培農家に与える認証HVE(Haute Valeur Environnementale)で最も厳格なレベル3で有機栽培された白ワイン品種のブールブランを使用したワインです。
このワインは、豊かな香りと爽やかさが持ち味。サーモンクリームやフレッシュチーズともよく合いますが、鶏肉や豚肉などの白身の肉と合わせてもよいでしょう。
第3位
サンシニアン ヴィオニエ ミュスカ ドメーヌ・ベロ キュヴェ グルマンディーズ2016
原産国名 フランス ラングドック・ルーション
メーカー名 DOMAINE BELOT
果実 % ヴィオニエ
ヴォオニエの持つ豊かな香りと、程よい酸味を持ち合わせたワイン
南フランスのヴィエンヌ周辺で栽培されるヴィオニエは、アロマの豊かさが持ち味。白桃やスミレのような香りは、口の中でシロップ漬けのアプリコットやハチミツに変化します。
程よい酸味とまろやかさを兼ね揃えているため、食前酒としてはもちろん、食後のフルーツやデザートともよく合います。
第2位
ミュスカ・ド・ミルヴァル ビオ カーヴ・ド・ラブレ 2104
原産国名 フランス ラングドック・ルーション
メーカー名 カーヴ・ド・ラブレ
果実 % ミュスカ
クリアな酸味とすっきりとした後味は、魚介類の料理にもデザートにもよく合う
ピーチやアプリコットのような甘い香りと、クリアな酸味が感じられるワイン。
程よい苦味があるため、飲み口はすっきりとしていて、お刺身やお寿司などの魚介類を使用した料理との相性抜群です。
後味がすっきりとしているため、フルーツタルトやビターチョコレートなどのデザートと合わせてもよいでしょう。
第1位
マルキ・ド・ペノティエ・シャルドネ
メーカー名 アサヒビール
果実 % シャルドネ
濃厚でクリーミーな高級感漂う白ワイン
このワインを手がけるペノティエは、ラングドック・ルーションの歴史あるワイナリー。
2007年からは、ボルドーワインの格付け第1級に名を連ねているシャトー・ムートン・ローシルトの醸造家であったパトリック・レオン氏を迎え、さらに質のよいワイン造りに取り組んでいます。
完熟したシャルドネを、樽で10ヶ月間熟成させたワインは、バニラの香りと、はちみつのようなとろーりとした濃厚さを楽しむことができます。
鶏肉や牛肉などの肉料理はもちろん、海老や魚介類を使用した料理との相性もよいため、記念日など特別な日のメインディッシュに華を添えてくれるでしょう。
2,000~5,000円のラングドック・ルーション白ワイン比較表
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商品名 | マルキ・ド・ペノティエ・シャルドネ | ミュスカ・ド・ミルヴァル ビオ カーヴ・ド・ラブレ 2104 | サンシニアン ヴィオニエ ミュスカ ドメーヌ・ベロ キュヴェ グルマンディーズ2016 | クラシック・ブラン シャトー・リヴィエール・ル・オー 2017 | コート・デ・ローズ ブラン ジェラール・ベルトラン |
詳細 | 原産国名 フランス ラングドック・ルーション メーカー名 アサヒビール 果実 % シャルドネ | 味わい 甘口 原産国名 フランス ラングドック・ルーション メーカー名 カーヴ・ド・ラブレ 果実 % ミュスカ | 味わい 辛口 原産国名 フランス ラングドック・ルーション メーカー名 DOMAINE BELOT 果実 % ヴィオニエ | 味わい 辛口 原産国名 フランス ラングドック・ルーション メーカー名 シャトー・リヴィエール・ル・オー 果実 % ブールブラン50%、グルナッシュ・ブラン30%、マルサンヌ10%、ルーサンヌ10% | 味わい 辛口 原産国名 フランス ラングドック・ルーション メーカー名 ジェラール・ベルトラン 果実 % グルナッシュ・ブラン、ヴィオニエ、ヴェルメンティーノ |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
ラングドック・ルーションの白ワイン まとめ
ラングドック・ルーションで造られる白ワインは、すっきりとした辛口のワインからブドウが持つ甘みを活かした甘口のワインまで揃っており、食事や場面に応じてワインを選ぶことができます。
また、ビオワインの生産が盛んであるということも、魅力的ですね。
フランスの他の産地の白ワインも知りたい方はこちらをどうぞ。
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