【ソムリエ監修】ルーチェの種類や価格、おすすめの当たり年を徹底解説

2018/11/05
イタリア

ルーチェはイタリアのトスカーナ地方にあり、スーパータスカンとして一躍その名を馳せたワイナリーです。

スーパータスカンは、法で定められた格付けにとらわれず、自由に美味しさを追求したワインです。

20世紀を代表する2人のワイン造りの天才が造りだしたのは、サンジョヴェーゼにメルローをブレンドした赤ワイン。20年たった今も国内外で高い評価を受けています。

そこで今回は、ルーチェのワインにスポットをあて、その特徴や選び方とともに、3つのラインナップをご紹介しましょう!

記事の監修者

杉浦 直樹

J.S.A認定ソムリエ

歌舞伎役者として人間国宝 中村雀右衛門に師事。15年ほど主に歌舞伎座に舞台出演。 その後銀座のクラブマネージャーを経て、J.S.A認定ソムリエ資格を取得。 現在は支配人兼ソムリエとして、ブルゴーニュとシャンパーニュの古酒を専門としたフレンチレストランを経営する。

ルーチェとは

ルーチェは1995年にイタリアのトスカーナで誕生したワイナリーです。

正式名称はルーチェ・デッラ・ヴィーテ。トスカーナワインの代表的醸造家、マルケージ・ディ・フレスコバルディ氏とカリフォルニアワインの父、ロバート・モンダヴィ氏という20世紀を代表する2人のワイン醸造家によって設立されました。

サンジョヴェーゼとメルローの栽培に理想的な畑を所有

ルーチェの畑はモンタルチーノ地区の南西で、標高350~420mというモンタルチーノで最も標高の高い場所にあります。モンタルチーノはDOPブルネッロ・ディ・モンタルチーノで有名な産地。ルーチェはこの地で、古くからこの地域で栽培されているサンジョヴェーゼにボルドー品種のメルローをブレンドしたスーパータスカンを生み出したのです。

畑は上層と下層に分かれ、高い位置にある畑は砂質と石灰岩の混合した土壌。水捌けが良く有機成分が少ないことから、サンジョヴェーゼの栽培に理想的です。低い場所にある畑は粘土質が豊富で、メルローの栽培に適しています。

一年中日当たりが良く昼夜の寒暖の差が激しい気候は、ブドウがゆっくりと完熟するのに最適な条件。凝縮して力強く、アロマの複雑味が維持されたブドウができあがります。

最初のヴィンテージは1997年

ルーチェのファーストヴィンテージは、1997年にリリース。その革新的なワインはたちまち大きな反響を呼び、国内外の称賛を浴びました。

リリースから20年を経た現在でも、イタリアソムリエ協会や世界のワイン評論家から高い評価を受け、最高級ワインとしての地位に輝き続けています。

ルーチェのワインの特徴

ルーチェのワインはサンジョヴェーゼとメルローから造られています。それぞれの栽培に最適な畑で、平均収穫率をあえて低く抑えることで、ブドウそのものの特徴を引き出すことに成功しています。

糖度、酸度、タンニンが熟成に達したときにブドウの房を手で摘み取り、醸造。サンジョヴェーゼとメルローはそれぞれ熟成期間が異なるため、収穫も醸造も別々に行い、それぞれの発酵が完全に終わる11月末頃に統合されます。

ワインは24ヶ月間、フランス産のバリック樽で熟成されますが、その間、樽のひとつひとつがチェックされ、その中から特に秀でたワインだけが最終的にルーチェとして選ばれるわけです。その後は1年余り瓶熟成されたのち、リリースされる運びになります。

ルーチェのワインの種類

ルーチェの種類をお伝えします。

クラスは3つ

ルーチェの生産するラインナップは赤ワイン3点にグラッパ1点です。

赤は「ルーチェ」、「ルチェンテ」、「ルーチェ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」で、どれもフルボディ。このうち「ルチェンテ」は他の2点に比べて熟成期間が短く、価格も半分以下です。

初めて試す人は、「ルチェンテ」を選ぶのがいいでしょう。

「ルーチェ」と「ルーチェ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」は品種のブレンド比率が異なります。「ルーチェ」はサンジョヴェーゼにメルローをブレンド、「ルーチェ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」はサンジョヴェーゼ100%で造られています。

使われている品種

サンジョヴェーゼ

イタリアの代表的な品種です。主にトスカーナ州で生産され、カジュアルなワインから高級ワインまで幅広く使われています。

若いうちはブルーベリーのような果実の香りを持ち、酸味・渋みが強い味わいですが、熟成したワインはプラムやプルーンなどの熟した果実香やスミレなどの華やかな香りを持ち、酸とタンニンのバランスが良いコクのあるワインができあがります。

ルーチェのワインは長期熟成タイプで、サンジョヴェーゼの個性が生かされた濃厚なワインに仕上がっています。

メルロー

メルローはフランスのボルドー原産の品種です。早熟な品種で、豊かな香りと丸みのある風味、やわらかな口当たりのワインとなります。

ルーチェではサンジョヴェーゼとブレンドすることで深みのある色合いになり、きめ細やかなタンニンがワインに芳醇な香りとまろやかな味わいを与えています。

ルーチェの価格帯

ルーチェのワインは一番安いものが「ルチェンテ」で、ヴィンテージにより変動はあるものの5,000円前後になります。テーブルワインにするには高めですが、ルーチェを試しに飲む際にはこちらがおすすめです。

熟成期間の長い「ルーチェ」と「ルーチェ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」は、20,000円前後で、どちらも高級ワインの部類に入るもの。特別な日の1本や来客用に向いています。

おすすめの当たり年

ルーチェの2000年代のグッドヴィンテージは2008年、2010年です。

特に2010年は、この後紹介するどのラインナップでもおすすめです。

ルーチェのラインナップ

ルーチェのワインのラインナップをご紹介しましょう。

ブレンド種を楽しむならコレ!

ルーチェ デッラ ヴィーテ 2010

18,000円 (税込)

詳細情報
アルコール度数 14 %
フルボディ
原産国名 イタリア
果実  メルロー

ルーチェのワインのラベルは、太陽とその周りを12の炎がかたどっているコロナのデザインです。ブドウの木を育て、ワインに命を与える光。この光によってモンタルチーノのサンジョヴェーゼとメルローが育まれ、ルーチェというワインが生み出されることを表しています。

サンジョヴェーゼとメルローを半々ずつブレンド。2014年は個性豊かで見事に調和のとれたワインに仕上がっています。

紫色を帯びた深いルビー色で、ブラックチェリーやプラム、ブラックベリーの香りから、カカオとコーヒーの上品なニュアンスが続きます。

洗練された上品なタンニンが、非常に滑らかな印象を与えています。驚くほど余韻が長く続き、心地よいスパイシーさを感じるフィニッシュへと導いてくれるでしょう。

希少価値の高い1本。特別な日のディナーに添えて、ご堪能ください。

 

ルーチェよりもお手頃なラインならコレ!

ルチェンテ 2010

4,505円 (税込)

詳細情報
原産国名 イタリア
果実  サンジョヴェーゼ/メルロー

先にご紹介した「ルーチェ」のセカンドワインです。熟成期間を「ルーチェ」の半分に抑えることで、ブドウ本来のフレッシュで熟した味わいが楽しめるスタイルに仕上がっています。

メルロー75%とサンジョヴェーゼ25%をブレンド。イチゴやレッドチェリー、ブラックカラントなどの熟した果実のアロマに、複雑なニュアンスが重なります。凝縮した果実味で、濃厚な味わい。力強いタンニンとみごとに調和しています。

「ルーチェ」よりもずっと手ごろな価格でその本質を味わえるので、人気の高い1本です。

 

サンジョヴェーゼを楽しみたいならコレ!

ルーチェ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ

14,800円 (税込)

詳細情報
アルコール度数 15 %
フルボディ
原産国名 イタリア
果実  ブルネッロ(サンジョヴェーゼ) 100%

サンジョヴェーゼ100%のワインです。77haあるルーチェの畑の中で、5haのみがブルネッロ・ディ・モンタルチーノのDOPとして認められています。

「ルーチェ」が情熱的で官能的な味わいなのに対し、こちらは端正で洗練された印象があります。

深いガーネットレッドの色調で、甘いスミレやブルーベリー、黒スグリなどのエレガントで洗練された、深みのある香り。かすかなオーク由来のトースト香も感じられます。

味わいには、印象的な深みと重厚なストラクチャーによる、際立ったエレガントさが現れています。滑らかなタンニンが、長い余韻へと導くでしょう。

生産量は「ルーチェ」の4分の1という希少なワイン。この機会に、ぜひお試しください。

 

ルーチェのワイン まとめ

ルーチェのワインをご紹介しました。格付けワイン以上の高品質を実現したスーパータスカンで、イタリアワインの伝統と革新を融合した逸品です。

一度は味わってみたい3つの銘柄。記念日などの特別な日や、自分へのご褒美にふさわしい1本です。その極上の味わいに、酔いしれてみませんか?

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