【ソムリエ監修】ピエモンテワインの特徴は?産地、品種、有名銘柄を解説!

2019/04/20 ワインの基礎知識

ピエモンテはトスカーナと並ぶイタリアを代表する銘醸地です。

イタリアで最も格付けワインが多く、バローロ、バルバレスコなどの高級ワインを生み出しています。

赤ワインが生産の大半を占めますが、上質な白ワインやスパークリングワインも多く生産され、ミネラル感溢れる白ワインのガヴィ、スパークリングワインのアスティが有名です。

ピエモンテは、一度は味わっておきたい高級ワインの宝庫。

今回は、そんなピエモンテのワインについて詳しくご紹介します。さらにおすすめのワインもピックアップしました。


記事の監修者

杉浦 直樹

J.S.A認定ソムリエ

歌舞伎役者として人間国宝 中村雀右衛門に師事。15年ほど主に歌舞伎座に舞台出演。 その後銀座のクラブマネージャーを経て、J.S.A認定ソムリエ資格を取得。 現在は支配人兼ソムリエとして、ブルゴーニュとシャンパーニュの古酒を専門としたフレンチレストランを経営する。



ピエモンテのワインの特徴

ピエモンテのワインの特徴を、簡単に説明しましょう。

テロワールについて

ピエモンテは「山の足」という意味で、その名の通りアルプス山の麓にある州です。

大きく山岳部と平野部に分けられ、山岳部の冬は雪が降り厳しい寒さ。夏は暑く乾燥しています。

平野部は、夏は暑くて冬は寒い大陸性気候。ブドウ栽培には厳しい気候条件ですが、1日のうちで寒暖の差が激しいことから糖分が増し、深い味わいのワインが造られます。

土壌は泥灰岩や石灰岩などで、ワインに豊富なミネラルやタンニンをもたらしています。

格付けワイン

ピエモンテのワイン生産量はイタリア全体の約5%ほどですが、格付けワインの量はイタリアで一番。州全体の生産量の85%にも及びます。

DOCGワインの中でも高い知名度を誇るのがバローロとバルバレスコで、どちらもネッビオーロの単一品種で造られています。

バローロは3年以上の熟成が義務づけられ、アルコール度数は13%以上と定められているもの。

なめし革のような香りで、細やかな酸とタンニンが豊富な重厚な赤ワインです。

バルバレスコはバローロに比べるとまろやかで、口当たりの良いワイン。

2年以上の熟成義務があり、アルコール度数は12.5%以上と定められています。

DOCGの白ワインで代表的なものは、ガヴィとアスティがあげられます。

ガヴィは爽やかな酸で、ミネラル感溢れる辛口。

アスティはスプマンテ(イタリア産スパークリングワイン)として初めてDOCGに認められたものです。

甘口のスパークリングワインで、日本でも女性に人気を集めています。

ピエモンテのワイン生産地

ピエモンテはイタリアの北西にあり、スイスとフランスに国境を接しています。

最も代表的な産地は、南部に位置するランゲ地区。

DOCGのバローロやバルバレスコなど高品質の赤ワインの産地があることで、世界でも有数の銘醸地とされています。

ランゲ地区と隣接するロエロ地区では、アルネイスで造られる白ワインの生産が盛んです。

ランゲ地区よりも西側に位置するモンフェッラートでは、アスティ、モスカート・ダスティ、ガヴィなどのDOCGワインが造られています。

ピエモンテのワイン品種

ピエモンテのワイン品種は、古くから栽培されている土着品種がメインです。白と赤、それぞれによく使われている品種をご紹介しましょう。

赤ワインの品種

ネッビオーロ

ピエモンテ原産の土着品種です。

イタリアワインを代表するバローロやバルバレスコに用いられています。

土壌や日当りなどの栽培条件が難しく、ピエモンテ以外ではほとんど栽培されていません。

少量の他品種とブレンドされることもありますが、主に単一品種で用いられています。

非常に色が濃く、若いうちは酸味やタンニンが強い赤ワインになりますが、3~4年ほど樽熟成することで味わいが広がり、高品質なワインに仕上がります。

>>ネッビオーロについてはこちらの記事から

バルベーラ

ピエモンテ原産の土着品種です。

収穫量が多く、ピエモンテではワイン総生産量の半分以上がこの品種から造られています。

比較的安価なワインになり、地元で人気が高い品種です。

色が濃く、タンニンが少なめで酸味の強いのが特徴。

ネッビオーロとブレンドされることが多く、幅広いスタイルのワインが造られています。

 

ドルチェット

主にピエモンテで多く栽培されている品種です。

早熟な品種で、果実味豊か。酸味が少なく、タンニンが多いワインに仕上がります。

柔らかくフルーティーな味わいで、アーモンドの香りが特徴的です。

白ワインの品種

コルテーゼ

ピエモンテで古くから栽培されてきた品種です。

単一品種で使われることが多く、ピエモンテを代表する白ワインのガヴィはこのコルテーゼで造られています。

柑橘系のフルーティーな香り。アルコール度数低めで、豊かな酸が特徴です。

アルネイス

ピエモンテ原産の土着品種です。

DOCGロエーロの白ワイン品種に指定されています。

以前はネッビオーロのブレンドに用いられていましたが、近年では単一品種でも用いられています。

ほのかなアーモンドのアロマに、凝縮感のある味わい。

造り手に合わせて、さまざまなタイプのワインに仕上がりやすいのが特徴です。

モスカート・ビアンコ

ギリシャ原産の品種です。

マスカット系の品種として世界で広く栽培されています。

早熟で収穫時期が早いものの、病害に弱く栽培が難しいという特徴があります。

強く豊かな甘い香りで、若飲みタイプのワインが多く造られている品種。

ピエモンテでは主に、甘口スパークリングワインのアスティに用いられています。

ピエモンテの有名なワイン銘柄

ピエモンテを代表するワインとして、バローロとガヴィをご紹介しましょう。

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赤ワインはコレ!


テッレ・デル・バローロは1958年に、40の生産者が集まって設立されたワイナリーです。

イタリア最高評価誌「ガンベロ・ロッソ」で全バローロ170本中最高峰の第1位を獲得するなど、高い評価を受けています。

輝きのあるガーネット色で、ネッビオーロらしいスミレを思わせる心地よい香りが感じられます。

芳醇な果実味の中にスパイシーさがあり、柔らかで複雑さもあるバランスのとれた味わい。長い余韻が続きます。

肉のグリルや濃いソースの料理など、しっかりした味付けの料理によく合うでしょう。

イタリアワインの王様・バローロは高価なものが多く、この価格でしっかりとした味わいのバローロを探すのは至難の技。

こちらはバローロとしては最安とも言える価格ですが、高価なバローロと比べても遜色なく、長期熟成にも耐える品質。

しっかりとバローロらしさを味わえる赤ワインです。

イタリアを代表するバローロを試したい人は、ぜひどうぞ。

 

白ワインはコレ!

フォンタナフレッダ ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ


フォンタナフレッダ社は、19世紀末にイタリアの初代国王、ヴィットリオ・エマニュエーレⅡ世の息子がその所有地を譲り受けて設立したワイナリーです。

1世紀以上にわたりバローロを造り続けてきた、伝統的なバローロ造りのリーダー的な存在。

そんなバローロNo.1の造り手が手がける、イタリアの代表的な白ワイン・ガヴィです。

「ガヴィ村で造られたガヴィ・ワイン」という名の、生産地区限定シリーズ。

緑がかった麦わら色で、花やレモン、青リンゴなどの豊かな香りが感じられます。辛口でしっかりしたコクがあり、深みのある味わい。

後口に残る酸味も心地よく、飲み飽きない美味しさです。

レモンをしぼったミックスフライや生牡蠣に合わせてどうぞ。テーブルワインにも本格派を求める人に、おすすめです。

ピエモンテワインまとめ

ピエモンテのワインをご紹介しました。

イタリアを代表するワインの宝庫であるピエモンテ。

銘酒・バローロやバルバレスコだけでなく、多種多様な個性あふれるワインがたくさんあります。

価格も手頃なものが多いので、まだピエモンテワインを飲んだことがない人はもちろん、もっとピエモンテを深く知りたい人も、ぜひ幅広いスタイルのピエモンテワインをお試しください!

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