【ソムリエ監修】ドイツのワインの魅力を解説!おすすめワインまで紹介

2018/11/09
ワインの基礎知識

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日本では甘口の白ワインのイメージが強いドイツ。現在は辛口の白ワインを中心に、さまざまなタイプのワインが生み出されています。今回は、ドイツワインの歴史や格付けについて学んでいきましょう。

記事の執筆者

井出 玲子

JSA認定ソムリエ

イタリアンレストランなどで修行の後、ソムリエを取得。日本のワイナリーのコンサルティング会社にてプロモーション施策やマーケティング業務を行う。現在、フリーのフードコーディネーター、編集・ライターとして活躍中。

ドイツワインの産地と地図

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ドイツ国内の主なワイン産地は、北緯47~52度に位置しており、世界のワイン産地の中では最北ともいえる場所になります。日本でいうと北海道の宗谷岬からサハリンのあたりまでの位置になるので、それがどれほどブドウにとって過酷な土地かがわかるのではないでしょうか。

大西洋を流れるメキシコ湾流のおかげでそこまで寒くはありませんが、高緯度であるため、日照時間が短いなど、決して気候条件に恵まれているとは言えない土地です。

しかしながら、ドイツのブドウ畑は川の流域に多く、川から反射する太陽の光をさんさんと受け、秋になると気温差により川から発生する霧が寒さからブドウを守ってくれます。

ドイツの代表産地と特徴

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ドイツの生産地域は13の指定栽培地域に分かれており、品質的には4つの格付けがなされています。その中でも有名な地域を3つご紹介します。

切り立った崖にあるモーゼル・ザール・ルーヴァー

モーゼル川、ザール川、ルーヴァー川の3つの川の流域に広がる地域。ほとんどの畑は南向きで、最大傾斜は70度という切り立ったがけのようなところに畑があります。生産量の90%は白ワイン。繊細な酸味と華やかな香りが特徴のワインが生まれると言われています。

ドイツワインの銘醸地ラインガウ

ライン川本流北岸の、50キロに渡る地域です。南に面した斜面は幅1キロに渡るライン川の水面に守られています。川からの霧が貴腐ワインに適した環境も生み出す、ドイツワインの銘醸地です。エレガントで力強く、気品のあるワインが生まれると言われています。

リープフラウミルヒで知られるラインヘッセン

ライン川を挟んで、ラインガウの対岸。西はナーエ川、北と東はライン川に接する広大な地域です。栽培面積、生産量もドイツで1位の地域。この地域は、リープフラウミルヒという4種のブドウをブレンドして造るワインでよく知られています。

ドイツワインの品種

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ドイツで育てられているワイン用ブドウは、140品種以上と実に多様です。そのうち35品種が白ワイン用ブドウ、100品種以上が赤ワイン用ブドウと言われています。しかし、市場で一般に売られているワインのブドウ品種は20品種ほど。13の指定栽培地域全てで育てられているブドウはリースリングとミュラー・トゥルガウの2種類のみにとどまります。

白ブドウ品種

エレガントなリースリング

ドイツワインの主力品種で、とても重要なブドウです。栽培面積は23,300haにのぼり、2位のアメリカや3位のオーストラリアを大きく引き離しています。エレガントでキリッと際立つ酸が最大の特徴です。

>>リースリングのおすすめワインを見る

フレッシュなミュラー・トゥルガウ

リースリングに次いで多く育てられているブドウ品種で、主要なブドウの1つ。スイスのトゥルガウ出身のミュラー博士が交配したことから、この名前がつけられています。シンプルで飲みやすく、フレッシュで軽やかな味わいのワインが生まれます。

厚みのあるシルヴァーナー

トラミーナとオーストラリアの土着品種との自然交配で生まれたと言われるブドウ品種。厚みがあって酸味がやわらかなワインになります。

フルーティーなケルナー

トロリンガーとリースリングの交配品種。詩人で医官だったユリウス・ケルナーの名前をとったブドウです。フルーティーでフレッシュな香りと、穏やかな酸味が特徴です。

黒ブドウ品種

軽やかなシュペートブルグンダー

フランスではピノ・ノワールと呼ばれる品種。シュペートは「晩熟の」の意味で、晩熟のブルゴーニュもの、の意味になる。フランスのものに比べると軽やかなものが多く、その分早く呑むことができるのが特徴。

生産量が多いドルンフェルダー

1955年に交配されて誕生したばかりの新しい品種ながらも、伝統的にあるかのような存在感のブドウ品種。近年急激に需要が高まっています。もともとは色付け用のブドウとして交配されたものですが、シュペートブルグンダーに次いで生産量の多いブドウです。

フレッシュで飲みやすいポルトギーザー

オーストリアを経由して19世紀ころから栽培されるようになったブドウ。タンニンが少ないため、仕込んだ翌年の春から飲めるようになるのが特徴。フレッシュで飲みやすいデイリーなワインに仕上がります。

ドイツワインの格付け

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ドイツワインの等級は主に、産地と糖度で分けられている、世界一厳格とも言える法律に基づいています。ドイツの定められた地域で栽培されたブドウだけが対象となっていて、複数の指定地域のブドウをブレンドしたものはドイツ国内のみで基本的に消費され、海外へは出回りません。

日常消費用のターフェルヴァイン

テーブルワイン。ドイツ国内で生産されたブドウのみを使い、許可されたブドウ品種のみを使用。最低アルコール度数は8.5%以上。品種やヴィンテージを表記する場合は、それが85%以上含まれていないと表記できない。日常消費用のワインです。

地酒として知られるラントヴァイン

地酒。栽培区画を指定された地域のもので、ターフェルヴァインよりも個性的なもの。地区によってエクスレ度が異なり、味はトロッケン(辛口)か、ハルプトロッケン(中辛口)に限られる。最低アルコール度数は8.5%以上。

厳しい検査に合格したQ.b.A.(クヴァリテーツヴァイン・べシュティムター・アンバウゲビーテ)

生産地域限定上級ワイン。指定された13の栽培地域のうちの、1つの生産地域内で収穫されたブドウだけで造る、地域特性の高い品質の良いワインのこと。最低アルコール度数は7%以上、3段階の品質検査と官能検査に合格したもののみがこの等級を名乗れます。

さらに細かな畑から生まれるQ.m.P.(クヴァリテーツヴァイン・ミット・プレディカート)

13の生産地域をさらに小さく分けた40のベライヒのうち、1ベライヒに限定されたブドウだけを使用したもの。ドイツワインの中で最高ランクのもので、果汁の最低糖度はQ.b.A.より高く、補糖は一切禁止。収穫したブドウの果汁糖度によって、カビネット、シュペトレーゼ、アウスレーゼ、ベーレンアウスレーゼ、アイスヴァイン、トロッケンベーレンアウスレーゼの6つの等級に分けられる。

ドイツのおすすめワイン

ドイツのおすすめのワインを赤ワインと白ワインご紹介します。

白ワインのコレ!

カールジットマン ツェラー・シュヴァルツ・カッツ ブルーボトル QBA

1,008円 (税込)

詳細情報
味わい 甘口
果実 % リースリング

インテリアとしても映える、黒猫のロゴがスタイリッシュで目を引くおしゃれなデザインが人気です。冷やして飲むと、甘さの中にキリッとしたフレッシュな酸味が味わえます。

>>ドイツのおすすめ白ワインをもっと見る

赤ワインはコレ!

ディーンハイマー・シュロス Q.b.A 2015

1,730円 (税込)

詳細情報
アルコール度数:10%
生産者:ブルガマイスター ヴェーバー
産地:ラインヘッセン
原材料:ドルンフェルダー

造り出すワインは品種の特徴をよく出しながらも、手ごろな価格。稀に見るコスパの良いワインと評価されています。

ドルンフェルダーの特徴である、しっかりと濃く透明度の高いルビーレッド。ベリー系の豊かな果実系の香りがします。柔らかなタンニンとやさしい甘さで、プラムを思わせるような味わい。

お酒の苦手な女性やお年寄りにも人気がある、飲みやすいワインです。

>>ドイツのおすすめ赤ワインをもっと見る

ドイツのワインまとめ

ドイツのワインについて、歴史、品種、産地、格付け、銘柄を解説してきましたが、いかがでしたか?

ドイツのワインはまだまだ深いので、産地を深掘ってみたり、さらに追求していきましょう

     

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