【ソムリエ監修】ソーテルヌのおすすめ甘口白ワイン10選!

2018/10/18
おすすめ白ワイン

甘口ワインの代名詞となっているソーテルヌ。

1本の樹からグラス一杯分のワインしか造れないと言われるほど、その希少性は高いものとなっています。

本記事ではそんな甘口ワインの産地であるソーテルヌについて、特徴やおすすめ銘柄をソムリエがご紹介します。

ソーテルヌとは

ソーテルヌはフランス・ボルドー地方のグラーブ地区に位置する小さな村であり、甘口ワインの産地です。

世界的に有名な貴腐ワインの銘醸地としてソーテルヌは知られています。

貴腐ワインとは、「貴腐菌」という特殊なカビを利用した甘口ワインのことを指します。

この貴腐菌を活用した貴腐ワインを生産できるのは、貴腐菌が発生する特定の条件を満たした産地のみ。

ソーテルヌは貴腐ワインを生産する上で、世界的に見ても非常に稀有な環境が整っているのです。

ソーテルヌで生産される貴腐ワインは、その甘みとバランスの良い酸味のためデザートワインとして楽しむのに適していますが、フォアグラや青カビチーズなどの食事とのペアリングも素晴らしいです。

また、長期熟成にも適しており、100年以上の熟成にも耐えうるとされています。

甘口ワインを語るうえでソーテルヌは欠かせず、世界中のワインファンを魅了している産地と言えるでしょう。

>>貴腐ワインとは?特徴や美味しい飲み方・おすすめ銘柄をソムリエが紹介

ソーテルヌの白ワインの特徴

世界最高との呼び声も高いソーテルヌの甘口ワイン。

そんなソーテルヌにはどのような特徴があるのか、以下でご紹介します。

世界最高峰の甘口白ワイン

ソーテルヌのワインは、貴腐菌による独特の製法により非常に複雑で深みのある味わいを持ちます。

このワインの味わいは単なる甘さだけでなく、ソーテルヌならではの多層的な風味の組み合わせが大きな魅力です。

はちみつ、アプリコット、シトラス、トロピカルフルーツなどのフルーティーな風味に加え、焼き菓子やナッツ、キャラメルのような熟成による複雑な風味も楽しむことができます。

フレッシュな風味と濃厚な熟成香が共存している点が、ソーテルヌの大きな魅力のひとつです。

また、ソーテルヌのワインには甘さを支えるしっかりとした酸味があり、これが甘さを引き立てつつワインに爽やかさと飲みやすさをもたらします。

官能的な甘さと白ワインらしい酸味があることで、ソーテルヌの白ワインはデザートに飲むほか食事とのペアリングも人気です。

世界で貴腐ワインを生産している地域はいくつかありますが、その中でもソーテルヌの品質は突出した評価を受けています。

貴腐ブドウから作られる

ソーテルヌ地区で生産される白ワインの最大の特徴は、天然の菌を活用した貴腐ブドウを使用する点です。

ソーテルヌ地区はぶどうの収穫期の秋になると、明け方に一帯が霧に包まれます。

そのまま午後になると霧の影響で高温多湿の状態となり、この高温多湿の状態が「貴腐」の原因となる「ボトリティス・シネレア菌」という菌の理想的な繁殖環境となります。

つまり、自然環境においてこのソーテルヌは、貴腐が起こるのに最高の地域だったのです。

通常であれば果実に菌が付くという状態は好ましくありません。

しかし、このボトリティス・シネレア菌に限って言えば、果皮を破ることなく果肉の水分を排出する働きを起こすので、これが果実の糖度を高める働きをするのです。

ソーテルヌの白ワインは以下の3つのブドウ品種を用いて作られています。

 

ソーテルヌに使用されるブドウ品種
・セミヨン
・ソーヴィニヨン・ブラン
・ミュスカデル

これらのブドウは貴腐しやすい品種で、貴腐ワインに向いている品種となっています。

セミヨンは穏やかであまり主張しない香りと果実味が特徴で、意外とどっしりとしたボディを感じさせてくれます。

ソーヴィニヨン・ブランは若々しいはっきりとした香りが印象的で、パッションフルーツやハーブ、青草などの爽やかな香りが魅力です。

ミュスカデルは蜂蜜やジャスミンのような甘い香りをまとった品種であり、貴腐によって最高の状態に完成する品種となります。

長期熟成が可能

ソーテルヌのワインは特に長期熟成に適していることで知られています。

熟成ワインとして有名なボルドーやブルゴーニュの赤ワインは、30~50年の熟成が可能な銘柄も多いです。

しかし、ソーテルヌは100年以上の熟成に耐えることができ、100年を越える期間の熟成ができるワインはソーテルヌのほかにほとんどありません。

ソーテルヌが熟成に向いている理由は、その高い糖度と酸度にあります。

糖度と酸度が高ければそれだけ雑菌の繁殖リスクが少なくなり、長期熟成にも耐えることが可能です。

熟成したソーテルヌのワインは、初期のフレッシュな果実の風味から、ドライフルーツ、キャラメル、トフィー、ナッツのような複雑で深みのある味わいへと進化します。

また、長期熟成によって、ワインはより滑らかで蜂蜜を思わせるような口当たりと、長く続く余韻を持つようになります。

ネットオークションでは1900年代のソーテルヌが出品されることもありますが、ものによっては1,000万円以上で取り引きが行われていることも少なくありません。

ソーテルヌの白ワインの選び方

こちらでソーテルヌの白ワインの選び方をご紹介します。

自分に合う1本を選ぶためにもぜひご覧ください。

味わいで選ぶ

ソーテルヌの白ワインは基本的に甘口です。

甘口の中でもさらに、「甘口」「極甘口」などの基準があります。

甘口はブドウ本来のフルーティーな甘味や酸味が感じられ、フレッシュな口当たりを楽しむことができます。

極甘口は熟成期間が長いものも多く、よりリッチで複雑な甘味と長い余韻を堪能できるでしょう。

シンプルな味わいが好みの方は甘口を、濃厚で奥行きのある味わいが好みの方は極甘口を選ぶと良いでしょう。

ソーテルヌの白ワインはデザートワインと言われるほどの極甘口で蜂蜜やレーズンのような味、芳醇な香り、宝石のような見た目などと共通しています。

その口当たりの滑らかさや、セパージュ、テロワールの違いなどは生産者によってそれぞれなので、自分の好みを見つけるのも、ワインを楽しむうえで大切でしょう。

格付けで選ぶ

ボルドーの格付けは畑ではなく生産者に付けられたもので、このランキングはパリ万国博覧会(1855年)をきっかけにつくられたものです。

その後ソーテルヌ地区にはプルミエ・クリュ・シュペリュール、その下にプルミエ・クリュ、その次がドュジェーム・クリュと格付けがされています。

これらの格付けは当時の仲買人によってつくられてから現在までほとんど変化していません。

一概に格付けによって味などに優劣があるとは言えませんが、一つの指標として見ることは出来るのではないでしょうか。

>>【ソムリエ監修】ボルドーワインの特徴を徹底解説!産地の特徴、選び方、おすすめ銘柄もご紹介

 

プルミエ・クリュ・シュペリュール

プルミエ・クリュ・シュペリュールとは「第一」・「産地」・「特別」という意味で使われます。

プルミエ・クリュ・シュペリュールに選出されているのは、「シャトー・ディケム」の1シャトーのみ。

シャトー・ディケムはご存知の通り最高品質の極甘口白ワインで、ソーテルヌから唯一特別一級に輝いた世界で最も有名な貴腐ワインです。

その芳醇な香り、甘美な味わいは他の生産者の追随を許さないものとなっています。

>>【ソムリエ執筆】シャトー・ディケムとは?特徴や当たり年を解説!

 

プルミエ・クリュ

プルミエ・クリュとは「第一」・「産地」という意味で、プルミエ・クリュ・シュペリュールに続くソーテルヌの一級ワインとなっています。

ここには、シャトー・ギローやシャトー・リューセックのようなソーテルヌを代表するような計11の有名シャトーが軒を連ね、味わいも最高の貴腐ワインを生産しています。

シャトー・ギローは隣にシャトー・ディケムの畑があり、ソーテルヌ地区の中でも最高の立地です。

極甘口ワインだけではなく貴腐する前の完熟ブドウから辛口白ワインも造っており、様々な味わいを楽しませてくれるシャトーと言えるでしょう。

これら11シャトーも決して格下というわけではなく、味、香り共に素晴らしい出来栄えのものばかりです。

 

ドゥジェーム・クリュ

ドュジェーム・クリュとはプルミエ・クリュの次に位置する格付けで、シャトー・ダルシュや、シャトー・フィロなど計15のシャトーがあります。

シャトー・フィロはシャトー・ディケムに続くソーテルヌワインと言わしめた程上質な貴腐ワインを造り上げているシャトーで、香りが強く、非常に洗練された甘さを造りだしています。

格付けが下なので味が劣っているということは決してありません。

逆に価格も抑えられてソーテルヌのワインが楽しめるので、初めて貴腐ワインを試したいという方はぜひここから入ってみることをおすすめします。

価格で選ぶ

格付けで選ぶ他に、自分の財布と相談して価格で選ぶことも重要です。

自分が今出せる価格でワインを楽しむのが一番良い方法だと言えるでしょう。

もちろん希少性や品質、味、香りなどは価格に比例することがほとんどなので、最初に飲んだワインで気に入ったものがあれば、それよりも上級のワインを試してみるのが良いのではないでしょうか。

別格の存在であるシャトー・ディケムなどは低価格では手に入りませんが、ソーテルヌの白ワインは5,000円未満でも楽しめるものも多いです。

例えばドュジェーム・クリュであるシャトー・フィロに関しては4,000円程度で楽しめます。

まずは手ごろにソーテルヌ白ワインを飲んでみてください。

ソーテルヌのおすすめ白ワイン10選

 

来客などあるときなどにおすすめ!予算5,000円ベスト5

商品画像シャトー フィロー 2015シャトー・ド・レイヌ・ヴィニョー 2006カルム・ド・リューセック 2012シャトー・ラボー・プロミ 2009 シャトー レイモン ラフォン 2007
商品名シャトー フィロー 2015シャトー・ド・レイヌ・ヴィニョー 2006カルム・ド・リューセック 2012シャトー・ラボー・プロミ 2009 シャトー レイモン ラフォン 2007
詳細味わい:極甘口品種:セミヨン74%、ソーヴィニョン・ブラン24%、ミュスカデル2%度数:13.5%
味わい:甘口
品種:セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカデル
度数:14%
味わい:甘口
品種:セミヨン、ソーヴィニョン・ブラン、ミュスカデル
味わい:甘口
商品リンク詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る

5位

シャトー・ラボー・プロミ 2009

詳細情報
度数:14%
味わい:甘口
品種:セミヨン、ソーヴィニョン・ブラン、ミュスカデル

シャトー・ラボー・プロミは一級格付け(プルミエ・クリュ)シャトーです。

その上品な味わい、口の中に広がる果実味、濃厚な甘さ、豊かなボディはまさしくソーテルヌを代表とするワインの一つと言えるでしょう。

バランスの取れた、絶妙でエレガントな酸味を味わえるのも特徴で、まさに最高の一本です。

味わい格付けブドウ品種
甘口プルミエ・クリュセミヨン/ソーヴィニヨン・ブラン/ミュスカデル

 

4位

シャトー・ド・レイヌ・ヴィニョー 2006

詳細情報
品種:セミヨン74%、ソーヴィニョン・ブラン24%、ミュスカデル2%

シャトー・ド・レイヌ・ヴィニョーはかつてシャトー・ディケムに次ぐ評判をほしいままにしているシャトー。

現在でもその価格からは考えられない上質なソーテルヌワインを作り出しています。

アーモンドや蜂蜜、アプリコットを思わせる上品な味わいと、貴腐ワインの特徴であるねっとりとした舌触りを最大限に感じさせてくれワインと言えるでしょう。

味わい格付けブドウ品種
甘口プルミエ・クリュセミヨン/ソーヴィニヨン・ブラン/ミュスカデル

 

3位

カルム・ド・リューセック 2012

詳細情報
度数:13.5%
味わい:甘口
品種:セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカデル

シャトー・リューセックはソーテルヌの中でも最大の広さを誇る広大なワイナリーで、一級格付け(プルミエ・クリュ)シャトーに認定されています。

セミヨン種を主要品種として製造しており、豊かな果実味、滑らかな舌触りが特徴で、蜂蜜のような色や香りから、毎年高評価を得ています。

貴腐菌の繁殖状態を確認しながら収穫作業に入るので、収穫量は年ごとに変化し、大変貴重なワインということができます。

味わい格付けブドウ品種
甘口プルミエ・クリュセミヨン主体

 

2位

シャトー・レイモン・ラフォンは、シャトー・ディケムのマネジャーであったピエール・メリエ氏が所有、運営していたシャトーです。

現在子供たちに引き継がれていますが、その評価は衰えることがありません。

収穫量が1haあたり10hlとシャトー・ディケムよりも少なく希少で、醸造技術・セパージュに関してもシャトー・ディケムと同様に造られています。

ほとんどがヨーロッパで買われてしまうため、日本では希少なワインということが出来るでしょう。

味わい格付けブドウ品種
極甘口セミヨン80%/ソーヴィニヨン・ブラン20%

 

1位

シャトー・フィロは強い香りのある、白い花、アプリコット、石灰などの非常に洗練されたプーケなどと評され、非常に注目されているシャトーです。

他のシャトーよりもソーヴィニオン・ブランの割合が多く、果実味が強く表れているのも特徴の一つと言えるでしょう。

低価格でこのクオリティを作り出せるのはシャトー・フィロが人気の理由ともいえるのではないでしょうか。

味わい格付けブドウ品種
極甘口ドゥジェーム・クリュセミヨン/ソーヴィニヨン・ブラン

特別な日に!5,000円~10,000円以上ベスト5

商品画像シャトー ラ トゥール ブランシュ2014シャトー・クロ・オー・ペイラゲ 2007シャトー・スデュイロー 1999シャトー ド レーヌ ヴィニョーシャトー・ディケム 2005
商品名シャトー ラ トゥール ブランシュ2014シャトー・クロ・オー・ペイラゲ 2007シャトー・スデュイロー 1999シャトー ド レーヌ ヴィニョーシャトー・ディケム 2005
詳細味わい:極甘口味わい:極甘口味わい:甘口
品種:セミヨン
味わい:極甘口味わい:極甘口
品種:セミヨン80%、ソーヴィニョン・ブラン20%
商品リンク詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る

5位

シャトー・クロ・オー・ペイラゲ 2007

元々は1855年にソーテルヌの格付けでプルミエ・クリュとして名をあげた「ペイラゲ」というシャトーの一部でしたが、1879年に独立して今の形になりました。

貴腐ワインの中でもエレガントさと、上品さ、豊かな味わいと香りが顕著に表れるワインとして高評価を得ているワインです。

試してみる価値がある一本ということが出来るでしょう。

味わい格付けブドウ品種
極甘口プルミエ・クリュセミヨン/ソーヴィニヨン・ブラン

 

4位

シャトー・スデュイロー 1999

貴腐ワインの王様と言われているディケムに負けるとも劣らないと言われているシャトー・スデュイロー。

桃やバニラを思わせるアロマが広がり、口に含むとスミレやバラの花びらのニュアンスが加わる、繊細かつ華やかな仕上がりになっています。

ロバート・パーカー氏に「スデュイローはソーテルヌの偉大なワイン」と言わしめた実力を一度試してみてはいかがでしょうか。

味わい格付けブドウ品種
甘口プルミエ・クリュセミヨン

 

3位

ソーテルヌのベンチマーク的な存在感を示しているのがシャトー・ド・レイヌ・ヴィニョーです。

その味わいは上品な甘みとトロピカルフルーツや蜂蜜香がさく裂したような果実味。

その最高のバランス感に多くのワイン愛好家たちが愛してやまないワインとなっています。

2007年は特に、白桃、レモンバタークリーム、オレンジなどの魅力的な香りとピュアな甘みが特徴で、余韻にはハーブなどの風味が続き、とても出来が良いワインと言われています。

味わい格付けブドウ品種
極甘口プルミエ・クリュセミヨン/ソーヴィニヨン・ブラン/ミュスカデル

 

2位

シャトー ラ トゥール ブランシュ2014

ソーテルヌ格付け第一級のシャトー・ラ・トゥール・ブランシュの2014。

「ソーテルヌのスーパースター」と言わしめたその一本は、理想的な気候と理想的な貴腐ぶどうによって造られています。

全て手で摘まれるその果実から造られるワインは、フレッシュさと凝縮感のバランスが最高で、優雅さやフィネスに溢れているという特徴があります。

味わい格付けブドウ品種
極甘口プルミエ・クリュセミヨン83%/ソーヴィニヨン・ブラン12%/ミュスカデル5%

 

1位

シャトー・ディケム 2005

詳細情報
味わい:極甘口
品種:セミヨン80%、ソーヴィニョン・ブラン20%

堂々の第一位はやはり、ソーテルヌのプルミエ・クリュ・シュペリュール、特別一級のシャトー・ディケムでしょう。

世界最高峰の貴腐ワインと評されており、他のワインの追随を許さない圧倒的な存在感を示しています。

完全に貴腐化したブドウのみ一つ一つ丁寧に収穫して造られるそのワインは、穏やかに感じる樽の香り、濃縮したジャム、いぶしたような独特のエキゾチックさが特徴となっています。

その味わいは一度試してみると病みつきになって離れません。

味わい格付けブドウ品種
極甘口プルミエ・クリュ・シュペリエールセミヨン80%、ソーヴィニョン・ブラン20%

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ソーテルヌの白ワインの楽しみ方

最後にソーテルヌの白ワインを楽しむ方法についてご紹介します。

最高の甘口ワインを存分に味わうためにも、ぜひ参考にしてみてください。

温度にこだわる

ソーテルヌの白ワインを楽しむ際には、適切な温度にこだわることが重要です。

甘口ワインは冷やして飲むことが基本のため、ソーテルヌの白ワインもしっかりと冷やして飲みましょう。

ワインを冷やすことで強い甘味が抑えられ、相対的に酸味が引き立ち味わい全体のバランスが良くなります。

常温のワインであれば半日程度は冷蔵庫でしっかり冷やしておきたいところです。

また、ソーテルヌは複雑な香りをもつ白ワインのため、温度が上がることによって香りが変化していきます。

1杯のワインを楽しむ中で、変化していくワインの香りにぜひ注目してみてください。

グラスにこだわる

ソーテルヌのような甘口白ワインは、小ぶりなワイングラスを使うことをおすすめします。

通常のワインと異なり、甘口ワインは少量を食前や食後に楽しむことが一般的です。

また、先に述べたように、甘口ワインは冷えた状態で飲むことで美味しくいただくことができます。

そのため、甘口ワインであるソーテルヌを楽しむ際には、小さめのグラスを選ぶと良いでしょう。

グラスの形状については、白ワイングラスのように膨らみのあるタイプがおすすめです。

具体的にはワインやウイスキーのテイスティンググラスや、丸みのあるシャンパングラスなどが最適でしょう。

合わせる料理

最後にソーテルヌの白ワインに合わせる料理をご紹介します。

食事とのほかデザートとの組み合わせも楽しめますので、ぜひいろいろなペアリングをお試しください。

 

ブルーチーズ

ソーテルヌとのペアリングで最も有名なのがブルーチーズとの組み合わせ。

ブルーチーズとソーテルヌの組み合わせは、味わいの対比が魅力的です。

ブルーチーズの強い塩味と独特な風味は、ソーテルヌの甘さとバランスを取り、互いの味わいを引き立て合います。

単体で食たべるとブルーチーズは塩味が目立ちますが、ソーテルヌと合わせることでしっかりとした甘味が塩気を受け止め、チーズのクリーミーさを感じさせてくれるでしょう。

 

フォアグラ

フォアグラとソーテルヌの組み合わせは、クラシックで洗練されたペアリングです。

フォアグラの滑らかでリッチな口当たりが、ソーテルヌのとろりと濃厚な味わいと見事にマッチします。

また、脂身の強いフォアグラに甘口は合わないように感じますが、ソーテルヌの持つはつらつとした酸味がこってりした味わいをしっかりと引き締めてくれます。

上質なソーテルヌが手に入ったときには、ぜひこの王道の組み合わせをお試しください。

 

タルト

ソーテルヌはもちろんデザートとも合わせることができます。

その中でもおすすめなのがタルトとの組み合わせです。

ソーテルヌのワインに含まれるフルーツのコンポートを思わせる香りは、タルトとしっかりと馴染みます。

その他にもナッツやバターなどの香り、甘味のある味わいも共通していますので、ぴたりと馴染むペアリングを楽しむことができるでしょう。

 

どら焼き

最後にご紹介するのがどら焼きとソーテルヌの組み合わせ。

意外と思われるかもしれませんが、あんことワインの甘味はクセになる相性です。

あんこのソフトな甘味がソーテルヌのフルーティーさを強調し、ソーテルヌの酸味があんこの滋味深さを引き立ててくれます。

きっと新しい発見ができるはずですので、和菓子とソーテルヌのペアリングはぜひ一度試していただきたいです。

甘口ワイン好きならソーテルヌは外せない!

自然環境と人間の挑戦の結果生まれた貴腐ワイン。

ソーテルヌの白ワインはそんな、人間の努力の結晶ともいえるでしょう。

蜂蜜やレーズンのような味わい、アプリコットのような上品な香り、宝石のような見た目、全てにおいて高級感を感じられるソーテルヌの白ワインは世界中から賞賛の声が絶えません。

小さな生産者が多く、他のボルドー地区と比べても希少性の高いワインを造り続けています。

それぞれのシャトーでそれぞれの味わいがあるので、色々試してみることを強くおすすめします。

シャトー・ギローのように辛口白ワインを作っているシャトーもありますが、ほとんどが貴腐を用いた極甘のワインとなっています。

デザート代わりに一本、食卓に添えればきっと華やいだ素晴らしいものになるでしょう。

ソーテルヌ以外の甘口白ワインについて気になる方は以下の記事もぜひご覧ください

>>【ソムリエ厳選】飲みやすい甘口の白ワイン24選!選び方も徹底解説

>>【ソムリエ厳選】極甘口のおすすめ白ワイン10選!基礎知識から解説

>>【ソムリエ厳選】甘口のスパークリングワインおすすめ10選を紹介!

記事の執筆者

佐々木 健太

J.S.A. ソムリエ・エクセレンス

ソムリエ/年間受講者数日本一を誇るカリスマワインスクール講師  21歳でソムリエ資格を取得。南フランスにある一つ星レストラン「Keisuke Matsushima」にて研鑽を積み、帰国後は南青山「L’AS」を経て、株式会社WINE TRAILを創業。ワインのサブスク「HOME WiNE」を手掛ける。YouTubeチャンネル「ソムリエ佐々木」を運営。第9回全日本最優秀ソムリエコンクールファイナリスト。https://homewine.jp/

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