ミュスカと聞くと、よくわからないという人も多いかもしれません。しかし実はこれ、日本でもおなじみのマスカットのことで、世界中で栽培されている品種です。
ジューシーな味わいで、お値段も手ごろ。そんなミュスカをよく知りたいという人に、特徴からおすすめのワインまでご紹介します!
ミュスカとは
ミュスカはフランス南部地方をはじめとして、世界中で栽培されている白ワインのブドウ品種です。
イタリアではモスカートやモスカテッロという別名があり、スペインではモスカテル、ドイツではムスカテラーとも呼ばれています。
日本ではマスカットとして、食用でも人気ですね。
フランスでワインの原料になるのは基本的に「ミュスカ・ブラン・プティ・グラン」という名前の粒の小さい品種です。
ミュスカの特徴
ブドウの特徴
ミュスカは早熟で、収穫時期が早い品種です。病害に弱く栽培が難しい品種でもあります。
収穫時期は8月末から9月初旬ごろ。日当たりの良い斜面でよく育ちますが、変わりやすい天候に弱く、安定した収穫量が難しいというデメリットがあります。
ワインの特徴
辛口ものから、甘口、極甘口のものまであります。
爽やかでフルーティーという言葉がぴったり当てはまる、みずみずしい果実感のある味わいが特徴です。
マスカットブドウそのものの香りや、メロンや黄桃などの香りもある早飲みタイプのワインです。
ミュスカのワインの選び方
味わいで選ぶ
ミュスカのワインには甘口と辛口のものがあります。
甘口
蜂蜜やアプリコット、完熟したパッションフルーツの甘い香りと、よく熟した果実の伸びやかな甘さが特徴的です。ブドウのピュアな甘さに心地よい酸も伴うので軽やかな飲み口です。
デザートワインとしてそのまま愉しめますし、チーズ系のスイーツとよく合います。
辛口
百合などフローラル系のアロマが特徴で、ジャスミンのニュアンスが出ることもあります。
まるでマスカットをかじっているような、甘くてジューシーな果実味に引き締まった酸を感じる飲みやすいタイプの辛口に仕上がります。
お野菜との相性が良く、特にアスパラガスやパプリカを用いたオードブルやサラダを添えたキッシュロレーヌなどとマリアージュを楽しめます。
産地で選ぶ
フランス、アルザス
アルザス地方は冷涼な気候でありながら日照時間に恵まれており、また降雨量が少ないなどブドウ栽培に恵まれています。
アルザスのミュスカは主に辛口です。
甘口の場合、下記の表記があります。
・Vendanges Tardives ヴァンダンジュ・タルディヴ (遅摘み)
・Sélection de Grains Nobles セレクション・ド・グラン・ノーブル (貴腐ワイン)
フランス、コート・デュ・ローヌ
ローヌ地方南部のAOCミュスカ ド ボーム ド ヴェニースは、ミュスカから造られるヴァン ド ナチュール(天然甘口ワイン)が有名です。
ヴァン ド ナチュールは発酵の途中でブランデーを添加して発酵を止める酒精強化ワインで、ナチュールは自然な甘さを指しています。
イタリア、ピエモンテ
日本で最も多く飲まれているアスティは、ミュスカから造られるスパークリングワインです。
イタリアではミュスカのことをモスカート ビアンコと呼びます。
爽やかなマスカットの香りが特徴で、他の発泡性ワインでこの香りを感じることはありません。
アルコール度数が低めでフルーティな味わいに優しい甘さは、お酒が苦手な方にも受け入れやすいワインです。
価格で選ぶ
日常的にワインを飲む人は、予算も気になるところですね。
ミュスカを使った白ワインは手ごろな価格が多く、日常使いのテーブルワインなら2,000円未満の予算で探してみてください。
満足のいくものが選べるでしょう。
来客用や、週末にゆっくり味わいたいなら、2,000円以上の予算で探してみましょう。それでも5,000円を超えずに十分クオリティの高いものが見つかるはずです。
ミュスカのおすすめワイン10選
このあとは厳選したミュスカの白ワインを10本、ランキングでご紹介しましょう!
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5位
コーテ・マス ミュスカ・セック
ポール・マス社は高品質なだけでなく「バリューワインであること」にこだわり、リーズナブルな価格で素晴らしいワインを生み出しているワイナリーです。
マスカットやライチなどの華やかな香り。ドライでさっぱりとした味わいで、スッキリとした爽快感が残ります。乾いた喉を潤す感覚で飲める辛口です。
食前酒に最適で、スパイシーな料理にもよく合います。テーブルワインにすれば、毎日の食卓が華やぐでしょう。
4位
エマ・ミティーク
エマは「神は私たちと共にいます」という意味のヘブライ語が語源。
フランスでは女の子に名づける代表的な名前で、日本の女性にこのワインを飲んでほしいという願いから名付けました。
ミュスカとシャルドネをブレンド。フルーティーな香りとみずみずしい味わいで、シーンを選ばずに美味しく飲めるワインです。
毎日の食卓で、料理の味を一層引き立ててくれるでしょう。
3位
レア ヴィンヤーズ マスカット
LGI社は1999年設立で、フランスワインを専門に海外マーケットに特化して販売を行う会社です。
ミュスカの濃厚で典型的な柑橘系フルーツの香りに、バラなどのフローラルなニュアンスも感じられるワイン。
スッキリとしたクリーンな味わいで、アロマティックな余韻が長く続くでしょう。
コスパ抜群で、テーブルワインに最適。スパイシーな料理によく合います。果実味の高い辛口ワインが好きな人に、おすすめです。
2位
サンテロ 天使のアスティ
サンテロはイタリア産のスパークリングワイン生産者として、世界中で大人気ワイナリーです。
日本でもその人気は非常に高く、5年連続で日本で最も売れているイタリア・スパークリングワイン生産者に選ばれています。
マスカットの華やかな香りと爽やかな風味を持つ、甘口のスパークリングワイン。ジュースのように甘く優しい味わいで、女性に大人気です。
クリスマスパーティーなどにピッタリ。ワインが苦手な人でも飲みやすいでしょう。生ハムやフルーツの前菜、デザートに合わせてどうぞ。
可愛い天使のラベルは、とくに女性へのプレゼントに最適です。
1位
ミュスカ・セック・ビオ
洋梨やバナナ、ライチなどを思わせる華やかでしっかりとした香り。
ミントのような爽やかなニュアンスも感じられます。
フレッシュフルーツやキャンディーのような味わいで、飲み口はすっきり。心地よい苦味が長く続きます。ぶどう本来の香りを残しつつ、爽快に仕上がった親しみやすい辛口ワインです。
食前酒として、または寿司や刺身、生ガキ、カルパッチョなど魚介類全般によく合うでしょう。
可愛らしいテントウ虫のラベルで、プレゼントにしても喜ばれるでしょう。
2,000円以下のミュスカ比較表
商品画像 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
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商品名 | ミュスカ・セック・ビオ | サンテロ 天使のアスティ | レア ヴィンヤーズ マスカット | エマ・ミティーク | コーテ・マス ミュスカ・セック |
詳細 | フランス 辛口 | イタリア 甘口 | フランス 中辛口 | フランス 中辛口 | フランス やや辛口 |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
プレゼントや来客がある日に!2,000円~5,000円
5位
アルザス ミュスカ
栓を抜くと同時に広がるみずみずしく華やかな果実の香り。
口に含むと、まるで果物を皮ごと頬張ったかのようなフレッシュ感があります。みずみずしく洗練された余韻が長く続くでしょう
メロンや白桃、粒の大きいブドウなどの果汁たっぷりの果物を、口いっぱいに詰め込んだかのような口当たり。口にした途端に歓声が上がるほど、女性からの評価が高い辛口ワインです。
お酒があまり飲めない人にも好まれる優しい飲み口。食前酒に、またはメロンなどみずみずしい果物やサラダに合わせてどうぞ。
4位
ポール・ジャブレ・エネ ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ ル・シャン・デ・グリオール
平均樹齢は40年で収穫量を抑えたブドウを使用。発酵途中でアルコールを添加するVDN製法で造られた、極上デザートワインです。
白桃やカリンを思わせる、フレッシュでフルーティーな味わい。はちみつのような甘さで、砂糖漬けのオレンジピールのようなわずかな苦味が心地よい余韻となって残ります。
デザートワインとしてゆっくり味わいましょう。食前酒として、または冷たくした果物にもよく合います。
3位
ラ セルヴァティカ アスティ スプマンテ カウドリーナ
イタリア・ピエモンテ州のスパークリングワインです。
カウドリーナは1940年代、モスカートの産地として名高いカスティリオーネ・ティネッラでワイン造りを始めました。
特有のアロマティックな香り。デリケートな甘さと酸のバランスがよく、細かな泡でクリーミーな口当たりです。
フルーツタルトなどのデザートや、フルーツに合わせてどうぞ。
ボトルのラベルは、伝説のグラッパ職人と言われたロマノ・レヴィによるイラスト。ボトル目当てに買う人も多くいます。
お祝いやパーティーの席に置くと華やぐでしょう。プレゼントにもおすすめです。
2位
ドメーヌ・ツィント・フンブレヒト ミュスカ テュルクハイム
フンブレヒト家は1959年創業のワイナリーです。ビオディナミ農法を実践。自生酵母による大樽での長期発酵を行い、畑のテロワールの特徴を最大限に表現したワインを造っています。
明るく淡いイエローの色彩で、ミント、メントール、白い花のアロマが感じられます。上品な酸とともに、フレッシュでいきいきとした味わい。最後にクリーンでフレッシュな余韻が残ります。
スパイシーな豚肉料理によく合うでしょう。来客用に備えておけば、安心の1本。その味わいに、驚かれることでしょう。
1位
トリンバック ミュスカ・レゼルヴ
トリンバックは1626年に創業し、4世紀13代に渡って歴史と伝統を育んできた名門ワイナリーです。
フランスのミシュラン3つ星レストランすべてで採用されている唯一のアルザスワインで、その品質は高い評価を得ています。
ミュスカらしい華やかな香りが印象的な、辛口ワイン。黄色い果実の熟したアロマが、心地良く広がります。
口に含むとブドウのフレッシュ感と果実味があり、きれいな酸味がバランスよく、長い余韻が残るでしょう。
非常に上品かつ緻密に造られているので、さまざまな料理に合わせられるのが特徴。来客にもてなせば、喜ばれること間違いありません。
ワイン好きの人へのプレゼントにも、ぜひどうぞ。
ミュスカの果実味そのままを表現しているので、食前酒としても最適です。ザワークラフトや魚料理、白身肉などによく合うでしょう。
2,000~5,000円のミュスカ比較表
商品画像 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
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商品名 | トリンバック ミュスカ・レゼルヴ | ドメーヌ・ツィント・フンブレヒト ミュスカ テュルクハイム | ラ セルヴァティカ アスティ スプマンテ カウドリーナ | ポール・ジャブレ・エネ ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ ル・シャン・デ・グリオール | アルザス ミュスカ |
詳細 | フランス 辛口 | フランス 辛口 | イタリア 甘口 | フランス 甘口 | フランス 中辛口 |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
ミュスカまとめ
ミュスカの白ワインを厳選して10本、ご紹介しました。主な産地はフランスとイタリアで、甘口、辛口、スパーリングとバリエーションはさまざまです。
そこに共通しているのはミュスカ特有の香りの高さと、豊富な果実味。
フレッシュな果実の魅力が存分に味わえるのが魅力です。
他の白ワイン品種も知りたい方はこちらをどうぞ。
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