【ソムリエ監修】ピエモンテの赤ワインおすすめ10選!選び方のコツも解説

2018/10/17
イタリア

イタリアのトスカーナ州と並び、屈指の赤ワインの銘醸地で知られているピエモンテ。

そしてこの地区の名前を聞くと真っ先に飲んでみたいワインとして思い浮かぶのは、「ワインの王」と言われるバローロではないでしょうか。

柔らかなファーストコンタクトにも関わらず、重厚な味わいと高いアルコール度数はまさに王様といった風格を持つスケールの大きい赤ワインです。

また、ワインだけでなく日本人の好きなイタリア料理のメニューのルーツになっているものもあり、まさに日本人が好きな料理と良質な赤ワインが両方楽しめてしまう地域なのです。

今回はこのピエモンテやそこで生産される質の高い美味しい赤ワインについて紹介していきます。

記事の監修者

杉浦 直樹

J.S.A認定ソムリエ

歌舞伎役者として人間国宝 中村雀右衛門に師事。15年ほど主に歌舞伎座に舞台出演。 その後銀座のクラブマネージャーを経て、J.S.A認定ソムリエ資格を取得。 現在は支配人兼ソムリエとして、ブルゴーニュとシャンパーニュの古酒を専門としたフレンチレストランを経営する。

ピエモンテ州の赤ワインとは?

世界No.1ワイン生産国イタリアの代表産地

「世界No.1のワインの生産地は?」と聞かれると、おそらくフランスが最初に思い浮かぶ人が多いのではないのでしょうか。

しかし2013年から2017年の過去5年間のデータを見ると、2014年を除く他の4年はなんとイタリアがワインの生産量世界一なのです。

イタリアの国土は海に囲まれ、学校の地理の教科書でも出てきたように「ブーツ」の形に似た地形が南北に伸びています。

南と北でブドウの栽培に適した箇所とそうでない箇所がありそうなイメージを持ちますが、なんとイタリアにある20州全てで、ワインが生産されています。

フランスと比べてみても、フランスの国土面積は約55万キロ平方メートル、イタリアの国土面積は約30万キロ平方メートルと差があるにもかかわらず、ブドウの作付面積は84万ヘクタールと、フランスのブドウ畑の総面積とほぼ一緒。

つまり国土に対してのワイン生産の密度に関して言えば、フランスよりかなり高いのです。

これは、イタリアの気候の優位性に他なりません。

イタリアは地中海性気候で、夏には十分な日差しで乾燥し、冬には適度な雨が降ります。夏のブドウの生育期にはよく晴れ、冬に雨が降るのでブドウの育成には理想的な条件が、全国を通して揃っているのです。

その中でも、ピエモンテはイタリアワインの代表的な生産地の一つで、地理的にはイタリアの北西部に位置していて、フランスに近く、アルプスの裾野に広がる地域になります。

地理的に少しピンとこないかもしれませんが、州都はトリノです。トリノといえば「トリノオリンピック」は有名ですよね。また自動車企業の「フィアット」の城下町でもあり、セリエAサッカーチーム「ユベントス」のホームでもあります。

有名な州都のあるピエモンテですが、ワインの歴史はかなり古く、古代ローマ時代からワイン作りがされていたと言われています。

ローマ皇帝カエサルは、ピエモンテの代表的ワイン「バローロ」が大のお気に入りで、遠征の後バロールを大量にローマに持ち帰ったという逸話もあるほどです。

イタリアのワイン生産量とピエモンテ州

先にも書いたように、イタリアは現在世界一のワインの生産量を誇ります。そのイタリアの中でも、ピエモンテは代表的なワインの産地なので生産量が多いと思いきや、意外にもイタリアワイン全体の4.6%と少なめ。(2017年)

しかし、バローロ、バルバレスコなどを含めるDOCGおよびDOC銘柄が40以上もあり、イタリアの全州の中でも最も多い州なのです。

それだけ良質で高価なワインを生産する格式の高い地区、イタリア髄一の「高級ワインの産地」としても、国内外で知られているのです。

またピエモンテ州南部にあるランゲ・ロエロ・モンフェラートと呼ばれる地帯の、歴史あるワイン作りによって作られた景観が2014年世界文化遺産としても登録されました。

このことからも世界的にピエモンテ州は、歴史的にも貴重なワインの生産地として認識されていることがわかります。

ピエモンテ産赤ワインの特徴

ピエモンテ産の赤ワインには、各生産地で様々なブドウ品種が栽

培され、中には固有品種のブドウもあり、本当に様々な個性溢れるワインが生産されています。

例えば有名なバローロでは、ピエモンテ州の固有品種ネッビオーロが主体の赤ワインが多く生産され、赤ワイン「バローロ」もネッビオーロが主体です。

バルベーラ・ダスティでは、バルベーラにフレイザやグリニョリーノをセパージュした赤ワインが多く生産され、バルベーラ・デル・モンフェッラート・スペリオーレでは、固有品種のバルベーラを主原料とする赤ワインを生産。フリッツァンテ(微発泡ワイン)も生産されています。

また、白ワインではありますが、ロエロでは固有品種アルネイスによって、辛口の白ワインが生産されたり、ガヴィでは、固有品種コルテーゼ100%の辛口白ワインが生産されたりと、とにかく赤ワイン、白ワインとも個性溢れるワインが目白押し。

しかもどれもが高品質で、本当にいろいろなワインが楽しめるイタリア屈指のワインの生産地なのです。

ピエモンテ州赤ワインの特徴と楽しみ方

ピエモンテといえばバローロ!

特徴のある様々な赤ワインが生産されているピエモンテですが、やはり「ワインの王」と呼ばれているバローロはぜひとも味わいたいワインの1つです。

バローロは、ネッビオーロを使って生産されています。バローロの醸造の時には、収穫されたネッビオーロの更に上質なものだけを使います。力強いタンニンと生き生きとした酸が特徴です。

その為、バローロは飲み物になるには長期熟成が必要で、法定熟成期間は最低38ヶ月、リゼルヴァに関しては62ヶ月間の熟成が必要です。

長期熟成するとネッビオーロは円熟味を増し、その存在感はまさに「ワインの王」と言われるにふさわしい味わいになります。

もう一つ、ピエモンテには有名な赤ワインがあります。それが「バルバレスコ」です。

同じネッビオーロから生産される赤ワインなので、この2つはよく比較されることがあり、一時期は「バローロの弟分」と言われ、バローロより1ランク下のイメージがありました。

しかし、生産者の努力もあり、力強さが全面に出るバローロとは異なるふくよかさや、繊細さを感じられる、エレガントな味わいを持つようになりました。

このキャラクターが「女性的」なニュアンスとして捉えられ、現在では「イタリアワインの女王」とまで言われるようになりました。

ピエモンテの中でも、この2つのワインは、ぜひともテイスティングしてほしい赤ワインです。

ピエモンテ名物料理は日本でもメジャーイタリアン

ピエモンテは、おいしい赤ワインが飲めるだけではなく、イタリア屈指の美味しい食材や料理が食べられる地域でもあります。

日本で人気のあるイタリア料理のメニューが、実はピエモンテの名物であったりするのです。

例えばバーニャカウダー。日本でも大人気のイタリア料理のメニューですが、ピエモンテ発祥なのです。また、ブラザート(牛肉の赤ワイン煮)も、デザートのパンナコッタもピエモンテ発祥。

食材で言えば、赤ワインによく合う超高級食材の白トリュフも、ピエモンテ州のアルパが名物だったりと、ワインに負けず劣らず、おいしい料理や食材の宝庫でもあるのです。

日本でも多く食べられているイタリア料理なので、ピアモンテの赤ワインと一緒に口にすると、ワインも料理もさらに楽しめるはずです。

代表的赤ワイン品種とワインの特徴

今までの説明の中でも何度も出てきているものもありますが、代表的な赤ワインの品種や赤ワインの特徴をまとめます。

ネッビオーロ(Nebbiolo)

ピエモンテ州の最高級ブドウ品種で、800年以上前から栽培されていたとされる歴史ある品種です。

名前の由来は「果実に付着する大量の蝋粉(ろうふん)が霧(Nebbi)に似ているから」、「霧が発生する時期に収穫するから」、「高貴を意味する「ノービレ」が語源になっている」など、いくつかの説があります。

環境に非常に敏感で、ピエモンテ以外の土地で栽培すると突然変異をきたしたり、全く違う見た目のブドウになったりと栽培がかなり難しい品種です。

バローロ

このネッビオーロから作られるピエモンテ最高級ワインの一つがバローロです。

イタリアでは「ワインの王」と言われ、しっかりしたボディと重厚感溢れるタンニン、生き生きした酸味が非常に高い次元のバランスで保たれており、スケールの大きな味わいを感じることができます。

バルバレスコ

バローロと同じネッビオーロから作られるピエモンテ最高級ワインの一つです。

バローロと比較されることが多く、以前は「バローロの弟分」という言われ方をしていました。

しかし、バローロより繊細でふくよかな官能的な味わいが女性的と言われるようになり、現在では「イタリアワインの女王」と称されています。

バルベーラ(Barbera)

ピエモンテ原産の赤ワイン用のブドウ品種。ネッビオーロと違い環境適応能力が高く、様々な気候や土壌に適応するので、現在ではサンジョベーゼの次に多く栽培されるブドウ品種になっています。

濃厚なブラックベリーのような果実味と、フローラルの華やかなアロマを感じることができ、しつこくないタンニンと生き生きとした酸味がバランスよく、色々な料理と合わせることができます。

バルベーラ・ダスティ

バルベーラから作られるミディアムボディの赤ワインです。ミディアムボディながら、しっかりしたストラクチャーとテクスチャーがあり、非常にバランスの取れた味わいと余韻が楽しめます。

どちらかと言うと安価なテーブルワインとして、親しまれていますが、最近はバルベーラで生産される赤ワインが高評価を受ける事も多く、中にはバローロやバルバレスコに劣らない価値を持つ赤ワインもあります。

ピエモンテのおすすめ赤ワイン10選

お手頃ピエモンテの赤ワイン ベスト5

5位

プルノット バローロ

5,671円 (税込)

詳細情報
イタリア、辛口/フルボディ、エノテカ

ピエモンテで100年以上続く老舗ワイナリー「プルノット」の一品。

カシスやブルーベリーの黒果実の豊かなアロマと 上品なタンニンが豊かな味わいと余韻を楽しませてくれます。バーニャカウダーや生ハムなどと相性が良いです。

 

4位

バローロ・カスティリオーネ

6,912円 (税込)

詳細情報
イタリア、辛口、ドラジェ

レッドチェリーやザクロと言った赤系の果実の香りと果実味に、スパイシーさが合わさる表情豊かで存在感がある赤ワイン。

サルティンボッカやグリルドチキンなどと一緒に楽しむといいでしょう。

 

3位

ブレッツァ バローロ カンヌビ

7,776円 (税込)

詳細情報
イタリア、ミディアムボディ、徳岡

クランベリーを感じさせるようなアロマと、上質なミネラル感の口当たりの優しい女性的なバローロ。

ストラクチャーとテクスチャーのバランスも素晴らしく、 ミートローフや子羊のローストなどと相性抜群。

 

2位

カレッタ カッシーナ フェッレーロ バローロ

6,276円 (税込)

詳細情報
イタリア、フルボディ、サッポロビール

バラやリコリスと言った上品な香りを感じさせ、タンニンも柔和でエレガントな余韻を長く楽しめます。

お肉料理と相性がいいのでローストビーフやローストラムなどと一緒に楽しんでみてください。

 

1位

ダグロミス・バローロ


「イタリアワインの帝王」と言われている「Gaja(ガヤ)」が生産する唯一のバローロ。

ラズベリーやプラモなどの完熟した濃厚な香りに、フローラルさも加わり華やかさが際立ちます。甘みのある凝縮した果実味ながら骨格はしっかりしていて、とても満足感を得られるバローロです。

 

特別な日に開けたいピエモンテの赤ワインベスト5

5位

アゼリア バローロ マルゲリア

13,824円 (税込)

詳細情報
イタリア、フルボディ、オンラインワインストアWassy's

円熟したメロウなタンニンと、ビビットな果実味が複雑で上品な味わい。

洗練され、嫌味のない長い余韻を楽しむ事ができ、特別な日の一本として味わいたい一品です。

 

4位

フラテッリ・アレッサンドリア

17,820円 (税込)

詳細情報
イタリア、フラテッリ・アレッサンドリア

フレッシュなベリーのような繊細なアロマ、ファーストタッチはジューシーで、複雑かつしっかりとしたテクスチャーが魅力です。

エレガントな味わいは大切な人との記念日や特別なプレゼントにぴったり。

 

3位

バローロ・ラ・セッラ[2009]ロベルト・ヴォエルツィオ

24,300円 (税込)

詳細情報
イタリア、辛口/フルボディ、ロベルト・ヴォエルツィオ

高品質で濃厚な赤い果実をブレンドし凝縮したようなアロマと、上品なスパイシーさが重なり合い、時間が経つとより華やかにアロマが香り立ちます。

しっかりしたタンニンとの味わいのバランスも良く、特別な日の贈り物としても最適です。

 

2位

バローロ レ・ロッケ・デル・ファレット・ディ・セッラルンガ・ダルバ リゼルヴァ

55,000円 (税込)

詳細情報
イタリア、ブルーノ・ジャコーザ

「イタリアワインの帝王」と言われるアンジェロ・ガヤ氏が造る最高級バルバレスコ。

「イタリアワインの女王」と言われる官能的な味わいを持つバルバレスコは、特別な日に飲むワインとしては最高の一品です。

 

1位

バローロ・リゼルヴァ・モンフォルティーノ [2006] ジャコモ・コンテルノ

84,800円 (税込)

詳細情報
イタリア、辛口/ミディアムボディ、Giacomo Conterno

「ワインの王」と称えられるバローロですが、それを体現したかのようなスケールの大きい味わいを持つ最高峰の一品。

果実味、酸味、タンニン、ミネラルとも高いクオリティーで高度に洗練され、更に10年、20年の熟成で味わいを更に昇華させる事のできる素晴らしいワインです。このワインを飲むとなぜバローロが「ワインの王」と言われるか感じる事ができるはずです。

ピエモンテ赤ワインまとめ

バローロやバルバレスコをはじめとした高品質な赤ワイン生産している、イタリアを代表する高級赤ワインの生産地ピエモンテ州。

同時に、日本人にとっても馴染み深いイタリア料理の発祥地でもあり、グルメスポットでもある事で、更に親近感が湧いたのではないでしょうか。

ピエモンテ産のバラエティ豊かな赤ワインで、ピエモンテ発祥のイタリア料理を是非一度味わってみてください。きっと。ピエモンテ産の赤ワインにハマってしまいますよ。

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