シャトー・マルゴーをソムリエが解説!気になる味、価格や当たり年をご紹介

2019/05/04
フランス

ワインにそれほど関心のない方にまで、広く認知されている「シャトー・マルゴー」。フランス・ボルドー地方の五大シャトーの一角を占めます。

五大シャトーの伝統と歴史・風格を持ち、それに加えてロマンチックな逸話やエピソードが多いワインです。

今回はシャトー マルゴーの魅力を歴史・味わい・逸話などいろいろな面からまとめてみました。

記事の執筆者

林 英公子

日本ソムリエ協会認定ソムリエ

ワインテクニカル監修。 なぜか宅建資格もあり。 CF制作会社・情報出版・IT企業に勤務後、 長らく印刷媒体制作ディレクター。 Uターン後は、ちょっといいピノ・ノワールを飲みながら 大音量で好きな音楽を聴ければ、ほどほどに幸せ。 真昼っから数十本のワインをテイスティングする修羅場も経験。

シャトー・マルゴーとは

五大シャトーの1角

フランスを代表するワイン産地のひとつボルドー地方。ここにには1級に格付けされた世界屈指のプレミアムワイン「五大シャトー」があります。

「シャトー マルゴー」はその中のひとつ。1級の中で当初からこの級だったのは、シャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・ラトゥールと。このシャトー マルゴーだけ。

「ワインの女王」と称されるボルドーワインの中でも最も女性的と形容され、その形容にふさわしい味わいと華麗な逸話を持ったワインです。

 

シャトー・マルゴーの名前の意味

シャトー マルゴーは、ボルドー地方ジロンド県の県庁所在地ボルドーの北方に位置するメドック地区マルゴー村に位置するシャトー。

五大シャトーの中で唯一所在する村名がシャトーの名の由来です。

日本での人気の背景

実は日本での五大シャトーの中でのシャトー マルゴーの人気は、少し他の国とは趣が違います。

五大シャトーの一つとしてというより、他の理由で一気に知名度と人気が上がったのです。

1995年から「失楽園」という渡辺淳一の小説が日本経済新聞で連載され、経済紙に不倫の物語と当時かなり話題になりました。

役所広司と黒木瞳主演で映画化され、1997年に公開。日経新聞読者の中高年サラリーマンから主婦・OLまで幅広く動員し、同年の配給収入はスタジオジブリ「もののけ姫」に次ぐという結果を残します。

この映画のラストで死を目前にした主人公二人が口にするのがこの「シャトー マルゴー」だったのです。

シャトー・マルゴーの歴史

起源は12世紀!?

シャトー マルゴーは12世紀にはすでに文献に登場しています。数々の貴族の所有を経て、16世紀には現在のシャトーの礎が築かれました。

18世紀にワインの醸造技術は大きく進歩、現代的なワインが誕生しました。シャトー マルゴーでも土壌改良やのブドウ収穫に革新的な技術が導入されます。

ルイ15世の時代、ポンパドゥール夫人をはじめとした愛妾たちのワイン愛好が盛んになり、シャトー マルゴーをはじめとしたワイン文化は宮廷で大きく花開きました。

 

メドックの格付けとシャトー・マルゴー

前述のように、現在のメドック格付け1級の中で、当初から1級だった3つのシャトーのうちの1つがシャトー マルゴーです。

いつの時代も常に名声と地位を確実に獲得し続けたシャトーと言って過言はないでしょう。

シャトー・マルゴーの味わいの特徴

強さの中のエレガント

味わいや香りが複雑で、しっかりとしたフルボディ。その中に柔和で優しい表情も持ち合わせているシャトー マルゴー。

タンニンが絹のスカーフが肌を滑るようにしなやかなに喉をすり抜けていく優美さ。

この「強さの中に秘められたエレガント」こそフランス的な「女性的」という形容詞がぴったりなのです。

 

シャトー・マルゴーのブドウ品種

主体はカベルネ・ソーヴィニヨン、2割程度のメルローに少量のカベルネ・フラン、プティ・ヴェルトです。

シャトー・マルゴーのエレガンスを象徴するのはタンニンのしなやかさ。そのため、近年はタンニンを形成する源となるカベルネ・ソーヴィニヨンの比率が高い傾向です。

シャトー・マルゴーの価格

価格の相場

ネットでのボリュームゾーンは10,000円前後です。

最安値は60,000円前半で購入できます。

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高いものは、300,000円台です。

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価格差の理由

シャトー・マルゴーの価格差は、ヴィンテージ「生産年」によるものが一番大きいです。

同じヴィンテージでも保存状態(箱無など)や並行輸入・正規ルートといった違いで価格の違いが出ます。

シャトー・マルゴーの当たり年

シャトー・マルゴーのおすすめの当たり年は1996年、2000年、2005年、2009年、2010年、2012年、2014年、2015年です。

特に、2009年、2010年、2015年は秀逸です。

 

シャトーマルゴー2009

シャトーマルゴー2009

110,000円 (税込)

詳細情報
比率:カベルネ・ソーヴィニヨン87%、メルロー9%、 カベルネ・フラン2%、プティ・ヴェルド2%

シャトー・マルゴー2009年は、ヴィンテージ2005を思わせる力強さと、ヴィンテージ1990を思い出させる心地よさがあります。

一番の特徴は肉付きの良さです。アルコール度数は、かろうじて13度を超え、フィニッシュには、さわやかさと旨みといった忘れがたい余韻があります。

 

シャトーマルゴー2010

シャトーマルゴー2010

108,000円 (税込)

詳細情報
比率:カベルネ・ソーヴィニヨン90%、メルロー7%、カベルネ・フラン1.5% プティ・ヴェルド1.5%

ヴィンテージ2010は2009に並ぶグッドヴィンテージです。

驚くべき香りの複雑と並外れた力強さがあります。他のヴィンテージと比べて緻密さが最大の特徴です。

 

シャトーマルゴー2015

シャトーマルゴー2015

250,000円 (税込)

詳細情報
比率:カベルネ・ソーヴィニヨン87%、メルロー8%、カベルネ・フラン3%、プチ・ヴェルド2%

2015年は。シャトーマルゴーの「メドックのヴェルサイユ宮殿」と称される建物の200周年。

ラベルもブラックラベルです。ヴィンテージ2015のカベルネ・ソーヴィニヨンは例年以上の濃厚さと緻密さを備えています。

2005年の力強さ、2009年の肉付きの良さ、2010年の緻密さをバランスよく持つ仕上がりです。

セカンドワインのパヴィヨン・ルージュ

「パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトーマルゴー」は、シャトー・マルゴーのセカンドワインです。

パヴィヨン・ルージュの特徴

シャトー・マルゴーに比較してメルローの比率が高く、ふくよかで果実味を感じる仕上がりです。

セカンドラベルの存在はシャトー マルゴーの品質を向上させます。また、消費者にとっては、比較的安価にシャトー マルゴーに近い味わいを堪能できることになります。

パヴィヨン・ルージュの価格

パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトーマルゴー

25,000円 (税込)

詳細情報
比率:カベルネ・ソーヴィニヨン63%、メルロ 33%、プティ・ヴェルド4%

パヴィヨン・ルージュもヴィンテージごとに価格差があります。ネットでの相場は、20,000円~35,000円です。

シャトー・マルゴー まとめ

シャトー マルゴーはタンニンのしなやかさが特出していると言われています。

強さの中に秘めたエレガントさは、「ワインの女王」と言われるボルドーワインの中で最も女性的な存在として位置を獲得しました。

著名人に愛飲者が多く、五大シャトーの中でも特出して数多くの逸話・エピソードを持つシャトー マルゴー。

ワインという範疇におさまらず、もはや文化的な存在と言っても過言ではありません。。

逸話・エピソードなどを知っていれば、いつかこのワインを口にする機会に恵また時、その味わいはさらに深いものになるでしょう。

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