ソムリエが教えるレストランでのワインマナー!絶対おさえたいポイントを解説

2018/10/11
ワインの基礎知識

パートナーのお誕生日や記念日のお祝いに、レストランでお食事するのって楽しいですよね。

でも、いざレストランに行って、(ワインのマナー、これで大丈夫?)と不安になったことはありませんか?

ここでは、レストランに入ってお店を出るまでに必要になる「ワインのマナー」について解説します。

記事の執筆者

佐藤 燿子

日本ソムリエ協会認定 シニアワインエキスパート、チーズプロフェッショナル協会認定 チーズプロフェッショナル、日本ソムリエ協会認定 SAKE DIPLOMA

ワインとチーズのオンラインスクール Salon de YOKO主宰。「あなたのお部屋がワインスクールになる!」をコンセプトに、スカイプを使ったオンライン講座を企画・運営。講師として活動している。また、横浜を中心にいろいろなワインやチーズのイベントも実施中。

 

レストランでのワインのマナーとは

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ワインのマナーとは、ワインのオーダーの仕方と、ワインをどう飲めばいいのかという2点です。

「ワインのマナー」さえ覚えてしまえば、レストランに行ってソムリエやスタッフと相談しながらワインを決める作業が楽しくなります。

一緒にレストランを訪問する人も、同行者に「ワインのマナー」を知っている人がいれば安心ですよね。そんなに難しいことではありませんので、ぜひ覚えてみてください。

レストランにもいろいろなスタイルのお店がありますが、ここでは高級レストランで必要とされる「ワインのマナー」について説明していきます。

 

高級レストランでワインを飲むのにマナーは必要?

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高級レストランは、普通は「高嶺の花」。なにか特別な事があった時にしか行かないので、そもそもが「非日常の世界」ですよね。

女性にとってはお姫様のように扱ってもらえてちょっと嬉しいものですが、男性は料理とワインのオーダー、最後の会計と心配事が満載です。

その他に「ワインのマナー」と言われると、内心、(たかがワインを飲むのにマナーって必要?お金を払って飲食するんだから、好きなように飲ませてよ)、とげんなりとした気分になります。

しかし、げんなりしても楽しく過ごしても、支払う金額は同じ。

であれば、レストランの様式美に彩られた「非日常」の世界を思いっきり楽しんでしまいましょう。

「ワインのマナー」は、その日そのレストランに居合わせた人たちが、お互いスムーズに食事を行うための暗黙のルールであることを理解しましょう。

 

覚えておきたいレストランでのワインのマナー

 

入店時のマナー

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日本には「レディー・ファースト」の習慣がありません。街で連れだって歩いているご夫婦やカップルを見ると、日本では男性が先にお店に入り、女性がそれに続く様子をよく見かけます。かくいう私自身も同行者の中に男性がいると、無意識のうちに男性の後ろに回ってしまいます。

でも、高級レストランに入店する時には、男性は女性をエスコートし、扉を開けて先にお店に通してあげてください。女性としては嬉しいものですし、お店のスタッフにも非常にスマートに映ります。また、男性にエスコートされたら、女性側も恥ずかしがらずにそれを受けましょう。たまに恥ずかしがって男性を先に入店させてしまう人がいますが、それではエスコートした男性が恥をかいてしまいます。

「非日常」は、すでに入店時から始まっています。

 

オーダー時のマナー

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お店に通されると、まずは食前酒(アペリティフ)のオーダーを聞かれます。定番はシャンパーニュ。キールやミモザなど、ワインベースのカクテルもおすすめです。アルコールがあまり得意でなければ、ペリエなどのガス入りミネラルウォーターもお洒落かもしれませんね。言えば無料のお水もくれると思いますが、それはお食事の際のお店側のサービスとして提供されるもの。最低でもミネラルウォーターはオーダーするように心がけましょう。

ここでのオーダーは、とりあえず食前酒のみに留めてください。お食事と一緒にいただくワインは、お料理を決めてからオーダーするのが一般的です。

 

お料理を決めてから、ワインを決めよう

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さて、アペリティフが運ばれてくると、今度はお料理を決める番です。レストランのスタッフがメニューを持ってきますので、まずはコースにするか、ア・ラ・カルト(好みで一品づつ選ぶ料理)にするかを決めましょう。その上で、具体的に何を食べたいかを決めていきます。

メニューを決める時は、アペリティフを飲みながら時間をかけて、ソムリエやスタッフにいろいろ相談して決めてください。

レストランに慣れている人でも、メニューのオーダーはスタッフとじっくり相談するのが一般的です。その日おすすめのお料理、食材の状態、今夜自分が飲みたいワインのイメージに合うかどうかも含め、お店の人と意思の疎通を図りましょう。

そうすれば、そのテーブル担当のスタッフとも良好な関係が構築でき、楽しい食事になる可能性が広がります。

また、オーダーは通常お料理から決めるのが一般的です。ワインを基準にお料理を考えるよりも、その日のメニューに何のワインを合わせるか、と考える方が、結果的にワインを選びやすくなります。

 

ワインには「飲む順番」がある

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アルコールがあまり得意ではない人を除き、レストランではお料理に合わせて、通常何種類かのワインを飲むのではないでしょうか。

でも、例えば重厚な赤ワインが大好きだからと言って、前菜から赤ワインをオーダーするというのは、あまり洗練されたオーダーだとは言えません。

実は、ワインには「飲む順番」があります。

白ワインと赤ワインを両方飲む予定だったら、白ワインから飲み始めます。白も複数飲みたいのであれば、軽やかなものから重いものへ、辛口から甘口へ、という流れで飲んでいきます。赤ワインも同様に、軽いものから重いものへ、若いものから熟成の進んだものへ、という順番で飲み進めます。

フルーツでも、甘いものを先に食べてしまうと、少し酸味のあるものは酸っぱさしか感じなくなってしまいますよね。ワインもそれと同じで、味わいのあっさりしたものから強いものへと進まないと味覚が麻痺してしまいます。

またお料理も、前菜、魚料理、肉料理の順番で出てきます。前菜は野菜類が中心のあっさりしたもの、お魚、お肉と進むに従い、味付けの濃さも、食材が持つ脂の量も増していきます。これに合わせる観点からも、白ワインから赤ワイン、軽めのものから重めのものという流れは理に適っています。

この順番を覚えておくと、ホームパーティなどでも役に立ちます。

 

ボトルがいいか?ペアリングがいいか?

これはお好み次第、というところでしょうか。

高級ワインは抜栓直後から飲み切るまで、時間の経過に伴って味わいが徐々に変わっていくものなので、パートナーとの記念日であれば二人でじっくり一本のワインに向き合うのもいいと思います。どうしてもそのボトルのワインでは合わないというお料理があれば、そのお皿だけグラスワインで対応するのもありです。

また、お料理ごとにベストマッチのワインを合わせたければ、ペアリングをお願いするのも楽しいです。お店によっては、コース料理に対応させるペアリング用のワインを用意しているところもあります。

ボトルをオーダーするのか、ペアリングをお願いするかはシチュエーションとその日の気分次第。

ただし、高級ワインを飲みたいのであれば、ボトルをオーダーするのがおすすめです。高級ワインはどこのお店でもあまりペアリングやグラスワインには使われていません。

 

「ワインの予算」はソムリエに伝えて

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記念日や大切なお客様との会食とは言え、「予算」は重要。必ずソムリエに伝えておきましょう。あまりワインに詳しくない場合は、予算を知らせた上で、好みのワインの味わいを伝えたり、今日のお料理と相性がいいもの、といったオーダーをすると、ソムリエも選びやすいはずです。

予算を伝える際にはゲストに知られないよう、ぜひさりげなく知らせてください。

 

食事中のマナー

 

ホストテイスティング

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高級レストランでワインをオーダーすると、「ホストテイスティング」を求められます。オーダーしたワインと同じ銘柄、同じヴィンテージのものか、ワインに傷みがないかを確認する作業です。

◆ラベルの確認

まずはワインボトルのラベルの確認です。「こちらのワインで間違いありませんか?」と聞かれますので、ラベルを確認し、問題がなければ「大丈夫です。」とソムリエに伝えましょう。

◆外観の確認

次に、ホスト役のグラスに少量ワインが注がれます。通常、ホストは、夫婦やカップルであれば男性(もちろん女性が行っても問題ありません)、会社であれば接待する側の社員です。ワインが注がれたら、ホストはまずグラスの脚(ステム)を持ち、少しグラスを傾けてワインに濁りや不純物がないかを確認してください。背景が白い方が確認しやすいです。

テーブルクロスが白であればいいですが、仮に色のついたテーブルクロスであれば、お皿やナプキンなど、白いものの上でワインの外観を見るのが効果的です。

◆香りの確認

まずはグラスを回さずに香りを取ります。ぶどう由来のアロマです。次に、円を描くようにグラスを2、3回回し、再度香りを確認します。熟成香、いわゆる「ブーケ」が確認できます。熟成によって得られる香りは少し重いため、グラスを回して立ち上らせることで確認するのです。ワインが傷んでいると、通常のワインには感じない不快な匂いがすることがあります。異臭がある場合はソムリエに伝えてください。

ここで重要なのは、グラスを回す方向です。右利きの人は反時計回り、左利きの人は時計回りに回転させましょう。万が一勢いがよすぎてワインが飛び出てしまっても、自分以外の人にはかかりません。慣れていない場合は、テーブルにグラスを置いて回すとグラスが安定します。

◆味わいの確認

ワインを口に含み、口中全体に行き渡らせるようにし、ワインの味わいに異常がないか確認してください。

◆異常のあるワインは交換してもらえる

ホストテイスティングを行い、実際にワインに異常があった場合は、無料で交換してもらうことができます。ホストテイスティングとは別に、ソムリエもきちんとワインの確認しますので、ホストが気付かなくてもワインに異常があれば交換してくれます。安心してください。

ちなみに、ホストテイスティングはワインの状態を確認するためのものなので、自分の好みではないなどの理由では交換してくれません。

オーダーは慎重に行いましょう。

 

乾杯は控えめに

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カジュアルなレストランでは、みんなで気軽に「乾杯!」とグラスをぶつけ合いますが、高級レストランでは慎みましょう。

高級レストランのグラスは薄手で繊細。ちょっと手荒に扱うと壊れてしまう危険性があります。グラスによっては、静かに持っていてもヒヤヒヤするくらい華奢なグラスもあります。

また、それぞれのテーブルが静かに語らっている場で、「カンパーイ!ガチャーン!」って、あまりエレガントではないですよね。

乾杯はお互いの目線までグラスを持ち上げ、アイコンタクトするだけで十分。

所作も美しく感じられます。

 

美しいグラスの持ち方

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ワインを入れる「ボウル」と呼ばれる部分を持つ方法、「ステム」と呼ばれる脚の部分を持つ方法の2通りあります。

実は意外にも、国際的にはボウル部分を持つのが一般的。ただし日本では、高級レストランでステムを持つ人の方が多いようです。持ち方として美しいですし、ボウル部分を持つことでワインの温度が上がってしまうのを防ぐこともできます。

どちらが間違いということではないのですが、日本ではステムを持った方が洗練されているように見えるかもしれませんね。

 

グラスが空になった時は?

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ワインをボトルでオーダーした時、グラスが空になったらどうしますか?

大きな声で「すいません、グラスが空なので注いでください!」とお願いしたり、自分で席を立ってボトルを取りに行ったり、というのはマナー違反です。

ソムリエが通りかかったタイミングでそっとグラスを示して、おかわりを注いでもらってください。高級レストランのソムリエはお客様のグラスの状態を常にチェックしているので、催促しなければいけないほどグラスが空きっ放しということはあまりないことだと思います。

 

ボトルが飲みきれなかったら?

本来であれば、自分の適量を把握して飲み残さないのがベストです。でも、ボトルであれば止むを得ないこともありますよね。グラスに注いでしまった飲み残しについては持ち帰ることはできませんが、ボトルに残っている分については持ち帰りができるはずですので、必要であればお店の人に聞いてみましょう。

それなりに名の知れた高級ワインであれば、お店のスタッフの勉強にもなりますので、「少ないですが、お店の方々でどうぞ。」と置いていくのがスマートです。

ちなみに、持って帰れるのは、すでに抜栓されたワインのみです。抜栓前のワインを販売することは、酒販免許を持っているお酒屋さんにのみ許されたことですので、オーダーしたけれど飲むに至らなかった場合は、そのままお店に置いてきましょう。当然、会計時にそのワイン代を請求されることもありません。

 

デザートとお酒

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美味しいお食事とワインのあとはデザート。フレンチレストランでは「デセール」と呼ばれます。コーヒーや紅茶と合わせるのもいいですが、もし余裕があれば、チャレンジしたことのないお酒との組み合わせを楽しんでみるのはいかがでしょうか?

ひとくちにデザートと言っても、レストランによってその饗し方にいくつかスタイルがあります。

まずはコース料理の後に、「アヴァン・デセール(メインのデザートの前に出す軽いデザート)」、「グラン・デセール(メインのデザート)」と2皿のデザートが出て、最後にお茶とともに「ミニャルディーズ(小さな焼き菓子)」が出るスタイル。

またお店によってはいろいろなデセールが乗ったワゴンがテーブルを回り、気になるお菓子を取り分けてもらうスタイルのものもあります。

そして、その華やかなデザートに合わせてどのようなお酒を合わせるかも楽しみのひとつ。

日本人の感覚だと、甘いお菓子には渋いお茶やブラックコーヒーなどを合わせたくなりますが、欧米では甘いワインを合わせることも多いですね。ちょっと違和感があるかもしれませんが、実際に合わせてみるととても相性のいい組み合わせです。ぜひ一度試してみてください。

甘いワインのほかにも、デザートに合うお酒にはいろいろなものがありますので、ソムリエに相談し、その日の気分に合った素敵な1杯を選んでもらってくださいね。

 

チーズは「デザート」のひとつ

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チーズ、フランス語ではフロマージュと言いますが、実はこれ、デザートなんです。もっと正確にいうと、お料理が終わり、デザートが出される前に出てくるもの。

たまに「前菜としてチーズの盛り合わせを頼んだ」、なんていう話も聞いたりするのですが、これはレストラン側からするとありえない話。懐石料理のお店に入って、水菓子からオーダーするようなものなので、気を付けてください。

チーズにもいろいろな種類がありますが、例えば貴腐ワインとブルーチーズの組み合わせなどは定番ですので、覚えておくと便利です。またチーズには熟成の進み具合やタイプなどにより、あっさりしていて食べやすいものと、通向けの個性が強いものがあります。

あまりチーズを食べなれていない人は、お店の人に味わいを確認し、食べやすいものを選んでもらってください。

 

食後酒(ディジェスティフ)も楽しんでみよう

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もしキャパシティがあれば食後に少し強いお酒を嗜むのも乙なものです。

食後酒の効用のひとつは、満腹状態の胃を刺激して消化を促進してあげること。ブランデーやマール、カルヴァドスなどの蒸留酒、またアルコール度数高めのカクテルなどを、お洒落に楽しんでみてください。

 

食後のマナー

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コーヒーや紅茶とともに「ミニャルディーズ」と呼ばれる焼き菓子が出てくると、お食事も終わり。お腹がいっぱいで少し寛ぎたいところですが、酔って崩れた姿になったり、周りの人に不愉快な思いをさせたりしないようにしましょう。

高級レストランだから、ということではなく、大人としての嗜みですよね。

 

会計はスマートに

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通常、高級レストランではクレジットカードを使えるところがほとんどだと思うのですが、キャッシュ派であれば、あらかじめ新札を揃えておくのもかっこいいものです。

また、日本ではチップの習慣がありませんが、海外では国によっては必要なところもあります。もしチップの習慣がある国でお食事したのであれば、素敵な時間を過ごさせてくれたレストランに感謝しつつ、そのサービスに見合った十分なチップも忘れないようにしましょう。

 

まとめ

レストランでのワインのマナー、いかがでしたか?

金額も張り、マナーも求められる高級レストランは慣れないと少し緊張するものですが、慣れてしまえば楽しいものです。ぜひ機会を見つけて、「大人ならではの空間」を楽しみに行ってみてくださいね。

     

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