飛露喜のおすすめランキング11選!特徴・種類から入手方法まで日本酒ソムリエが解説!

2021/11/29
日本酒

入手困難な日本酒として全国的に高い知名度と人気を誇っている「飛露喜(ひろき)」。

今回の記事ではそんなプレミアムな銘柄の一つである飛露喜について、日本酒ソムリエが特徴からおすすめの一品まで徹底解説。

さらに、飛露喜の入手方法なども紹介していきます。

飛露喜とは?

飛露喜は福島県にある廣木酒造が製造する日本酒です。

廣木酒造は福島県西部の会津坂下に蔵を構える、江戸時代後期に創業した老舗の酒蔵。

創業当時からの銘柄である「泉川」は、古くから地元・会津坂下の銘酒として親しまれてきました。

そんな廣木酒造が生み出した「飛露喜」は、1999年に誕生した新しいブランド。

フレッシュですっきりとした味わいの飛露喜は、発売から瞬く間に日本酒ブームを席巻しました。

今では地元でも入手困難とされており、定価の2~3倍ほどのプレミア価格で取引されていることも珍しくありません。

日本酒好きなら誰もが知っている幻の日本酒として大きな人気を誇っています。

飛露喜の特徴

【特徴1】すっきりとした奥深い味わい

飛露喜はピュアな旨味を感じる、透明感ある味わいが特徴です。

リンゴやマスカットなど、果実のフルーティーな香りが上品に感じられます

ぴちぴちしたフレッシュな甘味のほか、濃厚な旨味が感じられ味わい深さも申し分なし。

アルコール度数も高く飲みごたえがありますが、東北の酒らしいキレ味も備えています

日本酒の良いとこどりしたようなバランスのとれた味わいが、飛露喜の魅力です。

【特徴2】ピュアな無濾過生原酒

飛露喜ブランドのほとんどは「無濾過生原酒」です。

無濾過生原酒とは、完成した日本酒に濾過と加熱処理、加水調整をしない状態で出荷する日本酒のこと。

特徴はなんといっても日本酒本来の味わいを感じられるところです。

なにも手を加えていない日本酒だからこそ、フレッシュで濃厚な味わいを楽しむことができます。

飛露喜が登場した2000年代頃は、まだ無濾過生原酒の日本酒は市場にほとんど流通していませんでした。

他の酒蔵に先駆けて無濾過生原酒を発売したところ、消費者にとって新しいフレッシュな味わいが大ヒットを呼びます。

今でこそ無濾過生原酒の日本酒は多く発売されていますが、このブームは飛露喜の登場によって生み出されたのです。

【特徴3】食事との相性が抜群

飛露喜は食事と合わせる日本酒としても非常に優秀。

無濾過生原酒ならではのみずみずしさと濃厚さが魅力ですが、飲み口は非常にさっぱりとしています。

この味わいはどんな食事との組み合わせにもよく馴染みます。

すっきりとした旨味のある飛露喜の味わいは、和食ととくに好相性

フルーティーな香りは洋食やフレンチとワインのように合わせることができます。

さまざまな食事との相性を楽しむことができる点も飛露喜の魅力です。

飛露喜はどのように生まれた?

大人気銘柄の飛露喜はどのように誕生したのでしょうか?

飛露喜が生まれるまでの苦難と偶然の道のりをこちらで紹介します。

現当主が9代目を引き継ぐ

飛露喜は現9代目当主である廣木健司氏によって生み出されました

廣木氏が酒蔵に入ったのは1996年のこと。

サラリーマンとして社会経験を積んだのちに、実家の家業を注ぐ形で酒蔵に戻りました。

廣木氏が酒蔵に戻ってすぐにベテランの当時が1名引退しており、父親との二人三脚体制で酒造りを行います。

しかし、1990年代に現在のような地酒ブームはありませんでした。

日本酒といえば大手ブランドのものが一般的で、地方の小さな酒蔵は苦境に立たされていたようです。

先代の急逝により先行きが不透明に

そんな状況の中で追い打ちをかけるように不幸が襲い掛かります。

廣木氏が蔵に戻ってからわずか1年後、父親が急逝してしまいます。

まだ酒造りを学び始めて間もない状況にも関わらず、廣木氏は廣木酒造の9代目当主として蔵を継ぐことに。

経験もなく、頼れる人もいない、そんな状況下で当時27歳であった廣木氏は蔵をたたむことも本気で考えたそうです。

そんな絶望的な状況の廣木酒造に転機が訪れます。

東京の酒屋の協力により飛露喜が生まれる

ある1本の取材依頼の電話が廣木酒造に届きました

NHKのテレビ番組への出演依頼のオファーがあり、会津で活動をする酒蔵として廣木酒造は全国に紹介されることとなります。

その番組を見たとある東京の酒屋から「本気でいい酒造りをする気があるのなら応援する」との連絡が入りました。

このエールとも捉えられる連絡に廣木氏は気持ちを切り替え、自分が本当に美味しいと思う酒造りをスタート。

当時流行していた淡麗辛口タイプの日本酒とは異なる、白ワインにも似た風味のクリアな酒造りを目指しました。

何度かの試作を繰り返し、無濾過生原酒の日本酒を東京の酒蔵に送ったところ「これなら売れそう」との評価を貰い、試しに30本ほどの日本酒を酒屋に送ることに。

その結果、いままでにない無濾過生原酒の味わいが消費者からも受け入れられ、爆発的な人気を呼ぶようになりました。

1本の電話取材をきっかけに誕生した飛露喜は、こうして次第に全国的な評判を高めていくことになったのです。

飛露喜のおすすめ銘柄11選

ここからは、飛露喜のなかでもとくに人気銘柄を日本酒ソムリエがランキング形式で紹介。

定番商品から限定品まで、幅広くピックアップしました。

11位 菊泉川 吟醸

菊泉川 吟醸

詳細情報
発売時期:通年
酒米:山田錦・五百万石
アルコール度数:16~17%

飛露喜の原点ともいえる廣木酒造の定番酒。

地元に愛されるような落ち着く味わいがあります。

やや辛口で、冷やしてもぬる燗にしても崩れないバランスの良さが特徴。

飛露喜ファンとしては抑えておきたい銘柄。

10位 飛露喜 吟醸 生詰め

軽やかな味わいの吟醸酒。

吟醸酒ならではの華やかでフルーティーな吟醸香が魅力です。

しっかりとした甘味と旨味があり、ほのかな苦味が後味をキリっとさせます。

カジュアルに飲める飛露喜として人気。

発売時期通年
酒米非公開
アルコール度数 16%

9位 飛露喜 純米吟醸 黒ラベル

飛露喜 純米吟醸 黒ラベル

詳細情報
発売時期:通年
酒米:山田錦・五百万石
アルコール度数:16~17%

味わいのバランスが秀逸な純米吟醸酒。

飛露喜の定番酒としては非常に高い人気の1本です。

ふくよかな米の旨味が特徴で、温度が高まっていく過程で味わいの変化を楽しめます。

甘味を楽しむなら冷酒、旨味を楽しむなら常温がおすすめ。

8位 飛露喜 純米吟醸 山田錦

飛露喜 純米吟醸 山田錦

詳細情報
発売時期:7月頃
酒米:山田錦
アルコール度数:17~18%

酒米の王様「山田錦」100%で仕込んだ純米吟醸酒。

大吟醸クラスのフルーティーな香りが感じられます。

味わいは辛口な印象を受けますが、後からくる甘味や旨味が特徴。

キリリと冷やして飲みたい1本。

7位 飛露喜 特別純米 かすみ酒

飛露喜 特別純米 かすみ酒

詳細情報
発売時期:12月上旬
酒米:五百万石
アルコール度数:17~18%

フレッシュな味わいの限定酒。

しぼりたての日本酒をそのまま詰めており、わずかな濁りがあります。

麹由来の栗を思わせるような甘味が特徴。

時間経過でフルーティーな香りが出たり、酸味が出たりと変化を楽しめます。

6位 飛露喜 愛山 本生

飛露喜 愛山 本生

詳細情報
発売時期:3月頃
酒米:愛山
アルコール度数:17~18%

酒米のダイヤモンドと呼ばれる「愛山」を使った飛露喜。

飛露喜の中でもより旨味を濃厚に感じます。

じわりとした米の風味と味わいがあり、温度を上げることでよりふくよかに。

限定酒の中でも特に人気の高い銘柄。

5位 飛露喜 純米吟醸 雄町 生詰め

力強いコクと風味の純米吟醸酒です。

酒米の中でも不動の人気を誇る「雄町」を使用。

雄町らしい伸びやかなコクと、フレッシュな風味の両方を楽しめます。

しっかりと骨太な味わいが好みの方におすすめ。

発売時期6月頃
酒米雄町
アルコール度数 17~18%

4位 飛露喜 特選純吟

華やかな香りが前面に出た純米吟醸酒。

ベリーやりんごを思わせるような非常に強いフルーツの香りを感じます。

味わいも濃厚な甘味・旨味がありますが、後には引かない味わい。

飛露喜シリーズの中でも異質な黒いラベルも魅力です。

発売時期不定期
酒米山田錦
アルコール度数16%

3位 飛露喜 特別純米 生詰め

飛露喜 特別純米 生詰め

詳細情報
発売時期:通年
酒米:山田錦・五百万石
アルコール度数:16~17%

穏やかで角の取れた味わいの特別純米酒。

無濾過生原酒と比較して穏やかな仕上がりとなっています。

味わいもよりドライさが立っており、香りも控えめ。

より食事と合わせて美味しさが際立つ1本です。

2位 飛露喜 純米大吟醸

華やかなで上品な純米大吟醸酒です。

立ち上がる香りはライチやマスカットを思わせるような華やかさ。

きりっとした酸味が米の甘味と旨味を引き立て、長い余韻が続きます。

特別な食事と合わせたい贅沢な1本。

発売時期通年
酒米山田錦・五百万石
アルコール度数16%

1位 飛露喜 特別純米 無濾過生原酒

飛露喜 特別純米 無濾過生原酒

詳細情報
発売時期:通年
酒米:五百万石
アルコール度数:17~18%

飛露喜の始まりともいえる1本。

マスカットを思わせるような心地よい香りが感じられます。

味わいは甘味と旨味が濃厚ですが、すっと引いていく上品な後味も。

飛露喜の名を世に知らしめることとなった銘品です。

飛露喜を購入する方法

入手困難とされている飛露喜。

そこで、入手方法も紹介していきます。

【方法1】特約店で購入する

飛露喜が入手困難な理由の一つに、特約店販売の形式をとっている点が挙げられます。

特約店販売とは、限られた販売店だけに商品の販売を許可する仕組みのこと。

信頼のおける販売店のみに商品の販売を任せることで、商品の品質を維持することが作り手そしての目的です。

特約店で販売される日本酒は基本的に定価販売されています。

定価で飛露喜を入手したいという方は、特約店で購入するようにしましょう。

飛露喜の特約店はごく一部に限られており、どの店舗が特約店なのかは公表されていません。

飛露喜を特約店で購入したい方は、直接廣木酒造に問い合わせると良いでしょう。

廣木酒造本店の連絡先はこちら
【TEL:0242-83-2104】

【方法2】ネットショップで購入する

飛露喜はネットショップを利用して購入することも可能。

ネットショップであれば場所を選ばず飛露喜を購入できます。

近隣に飛露喜の特約店が無い、特約店に行っても品切れが続いているという方はネットショップの利用を検討してみましょう。

ネットショップを利用する上で注意すべきポイントが、価格の高さと品質の問題。

飛露喜は人気銘柄のため、ネットショップでの販売価格は定価の3~5倍程度となっているのが現状です。

また、特約店以外からの出品も多々あるので、日本酒が適切な条件下で保存されていたかどうかがわかりません。

その一方で、ネットショップは出品さえあれば確実かつすぐに飛露喜を入手できる手段です。

どうしても飛露喜を飲んでみたいという方はネットショップもの利用をおすすめします。

飛露喜の人気の秘密は?

無濾過生原酒ブームの原点

飛露喜は無濾過生原酒のブームを作ったとされています。

飛露喜の誕生した1990年代の後半は、淡麗辛口な日本酒ブームの真っ只中。

辛口な酒が好まれていた当時、無濾過生原酒のフレッシュでみずみずしい味わいは消費者に新たな価値観をもたらしたのです。

かつては熱処理をしていない日本酒は劣化の問題があり、品質を保ったまま流通させることが難しいと考えられていました。

しかし、現代は冷蔵輸送・保存の環境が整備されているため、品質を落とさずにフレッシュな日本酒を消費者へ届けることが可能になりました。

これによって全国の酒蔵で無濾過生原酒の商品が続々と登場。

飛露喜はこの無濾過生原酒ムーブメントの先駆けとして、日本酒ファンから大きな注目を集めているのです。

会津に密着した酒造り

飛露喜の人気は地域に密着した酒造りの姿勢にもあります。

通常、原材料に使われる酒米は新潟や兵庫が産地とされる「五百万石」や「山田錦」

しかし、廣木酒造では「会津の風味を日本酒から感じてもらいたい」という思いから地元産の酒米を積極的に使用しています。

また、飛露喜が人気銘柄になってからも日本酒造りに向かう真摯な姿勢は変わっていません。

売れるからと量産を急ぐことは無く、徹底した品質管理を今も続けています。

また、廣木酒造のもともとの主要銘柄である「泉川」の生産も今まで通り継続。

地域に愛される酒造りを続ける姿勢が、今もなお新しいファンを生み出し続けているのです。

飛露喜のおいしい飲み方

最後に飛露喜をおいしく飲む方法について紹介します。

【飲み方1】しっかり冷やして飲む

飛露喜は基本的に冷やして飲むことをおすすめします。

飛露喜の魅力は、無濾過生原酒ならではのフレッシュさ。

このみずみずしいフレッシュな味わいは、冷酒で飲んでこそ楽しめます。

一方で、ふくよかな味わいが好みの方は常温で飲んでも良いでしょう。

無濾過生原酒タイプの日本酒は、熱燗にすると味わいのバランスが崩れることもあるので注意が必要です。

【飲み方2】食事とのペアリングを楽しむ

飛露喜は食中酒として非常に高い評価を得ています。

華やかさや甘味・旨味、ボリューム感のバランスの良さが飛露喜の特徴。

食事のおいしさをより、引き立ててくれます。

日本酒によく合う和食や海鮮はもちろん、イタリアンやフレンチなどとも相性抜群。

派手な風味や味付けの料理よりも、素材の味や出汁の旨味が引き立つ料理がおすすめです。

シンプルなお刺身やお浸し、おでんなどと合わせると良いでしょう。

まとめ

飛露喜は福島県の大人気日本酒ブランドです。

無濾過生原酒ブームを先駆けた飛露喜は、フレッシュですっきりとした味わいが特徴。

飛露喜は特約店で購入するほか、ネットショップを利用して購入することもできます。

しっかりと冷やしてフレッシュ感を楽しむ飲み方がおすすめ。

透明感のある味わいは食事との相性が抜群なので、素材の旨味を活かしたお刺身やお浸しなどの料理と一緒にお楽しみください。

記事の執筆者

熊倉 周人

JSA認定 SAKE DIPLOMA

【JSA認定 SAKE DIPLOMA】業務用酒販店勤務。酒屋の立場で様々なお酒を飲んだり、メーカーやインポーターと会話をし最新情報を収集しています。醸造酒全般に詳しくその中でもクラフトビールを愛でている。

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