日本酒のアルコール度数を抑えておいしく飲むには?低アルコール銘柄も紹介

2021/07/24
日本酒

アルコール度数が高い印象のある日本酒。

「日本酒を飲むとすぐに酔っぱらってしまう」

「お酒に強くないけどおいしく日本酒を飲めるようになりたい」

と思う方もいるでしょう。

 

そこでこの記事では、日本酒のソムリエ資格「SAKE DIPLOMA」を持つ著者が、アルコール感を抑えておいしく飲む方法を解説。

おすすめの低アルコール日本酒も紹介していきます。

日本酒のアルコール度数ってどれくらい?

日本酒のアルコール度数は平均して15~16%ほど

ただ、発酵が終了したばかりの日本酒は「原酒」と呼ばれ、約18~20%のアルコール度数があります。

この原酒に、味わいや飲みやすさのバランスを取る目的で「割り水」が加えられ、アルコール度数は15~16%程度まで下がるのです。

とはいえ、日本酒の中には割り水をしないまま出荷される、度数が高いタイプも。

また、アルコール度数を10%前後に抑えた銘柄もあります。

ちなみに、市販される日本酒のアルコール度数は、酒税法上で22%未満までです。

日本酒のアルコール度数はなぜ高いのか?

日本酒のアルコール度数はどれくらい高いのか、ほかのお酒とも比較してみましょう。

ビールやワインより高いが焼酎よりは低い

主要なお酒のアルコール度数を、まとめてみました。

お酒アルコール度数種類
日本酒15~16%醸造酒
ワイン12~15%
ビール5%
焼酎20~25%
蒸留酒

ウイスキー40%
ウォッカ40%

この表を見ると日本酒のアルコール度数はワインやビールよりも高く、焼酎やウイスキー、ウォッカよりも低いことがわかります。

日本酒はアルコール発酵をして造る「醸造酒」という種類。

ただ、醸造酒の仲間であるビールやワインと比較すると、アルコール度数は高いといえます。

一方で焼酎やウイスキー、ウォッカは醸造酒を蒸留することで度数を高めた「蒸留酒」。

蒸留酒はアルコール度数こそ高いですが、水や炭酸と割って飲むことも多く、アルコール度数は5~10%程度まで下がります。

そのため、そのまま飲むことの多い日本酒は、実際の飲酒の場面では度数が高くなってしまうといえるでしょう。

「並行複発酵」だからアルコール感が強まる

醸造酒の中でもとくに日本酒のアルコール度数が高い理由は、「並行複発酵」という製造方法に秘密があります。

日本酒の主な原材料は米・米こうじ・酵母・水。

米こうじが米のでんぷんを糖分に変え、その糖分を酵母が食べることでアルコールは生み出されます。

ここで米のでんぷんを糖分に変えるのと同時に、アルコール発酵も並行して行うことから、「並行複発酵」と呼ばれるのです。

ワインやビールは一定の糖分をエサとして、酵母がアルコール発酵を行います。

一方で日本酒の場合、アルコール発酵の最中も酵母のエサとなる糖分が供給され続けるため、度数が高くなっていくのです。

アルコールが苦手でもおいしく日本酒を飲む3つの方法

アルコール度数の高い日本酒ですが、飲み方のコツさえ押さえればおいしく飲むことができます。

【方法1】冷やして飲む

日本酒を温めて飲む(熱燗など)と、よりアルコール感が強調されてしまいます。

そのため、アルコール独特のツンとした風味を軽減したい方は、キリっと冷やしてから(冷酒)飲みましょう。

【方法2】氷や炭酸で割って飲む

日本酒に水や氷を入れて飲むのも、アルコールを和らげる方法のひとつ。

割り水を加えることでアルコール度数を抑える話をしましたが、市販されている日本酒に水を加えても、もちろん問題ありません。

そのほか、炭酸やジュースで割ってみるのもあり。

レモンやライム、柚子など柑橘系のフルーツと日本酒は相性が良く、果汁を絞り入れてもアルコール感を軽減できます。

【方法3】低アルコールの銘柄を選ぶ

業界でトレンドになりつつある、低アルコールの日本酒。

国内だけでなく海外も含めてより多くの人に楽しんでもらうため、アルコール度数をワインと同程度まで抑えた造り方に挑戦する酒蔵が増えてきています。

かつて、低アルコールでおいしい日本酒を作ることは難しいとされていました。

しかし、生産者の努力と技術進歩により、現在は度数12%程度で日本酒本来の味わいが楽しめる銘柄もたくさん生み出されているのです

アルコール感は控えたい。でも、日本酒のおいしさはそのまま味わいたいという方は、ぜひ試してみてください。

低アルコール日本酒のおすすめ5選

ここからは、おすすめの低アルコールの日本酒を5つ紹介していきます。

一ノ蔵 ひめぜん

一ノ蔵 ひめぜん

詳細情報
製造元:一ノ蔵
生産地:宮城県
アルコール度数:8%

甘酸っぱい味わいが特徴の、低アルコール原酒です。

「女性に飲んで欲しい日本酒」として作られたため、甘口の仕上がり。

アルコール度数も原酒ながら8%と低く、軽やかな飲み心地と柑橘系の香りが楽しめます。

キリっと冷やして、食前や食後に楽しみたい1本です。

賀茂金秀 特別純米13

賀茂金秀 特別純米13

詳細情報
製造元:金光酒造
生産地:広島県
アルコール度数:13%

ジューシーな味わいの特別純米酒です。

度数は13%で、日本酒らしい米の旨味を楽しめます。

フルーツのようなみずみずしい酸味も特徴。

和食はもちろん洋食との相性も抜群です。

富久錦 Fu 純米酒

富久錦 Fu 純米酒

詳細情報
製造元:富久錦
生産地:兵庫県
アルコール度数:8%

甘味と酸味が心地よい純米酒です。

パイナップルやあんずを思わせるフルーティーさと、甘酸っぱさが特徴。

甘味は強いですが、それを支える酸味があり、味わいのバランスがしっかりしています。

ワイングラスで香りを楽しみながら飲むのが、おすすめです。

讃岐くらうでぃ

讃岐くらうでぃ

詳細情報
製造元:川鶴
生産地:香川県
アルコール度数:6%

まろやかで甘酸っぱい、にごり酒です。

度数は6%とビール並みで、にごり酒特有の甘酸っぱさはカルピスを思わせるような味わい。

ガツンとした日本酒らしさはほとんど感じられないので、とくにアルコールが苦手な方におすすめです。

冷酒だけでなくロックやソーダ割りでもおいしくいただけます。

松盛 昼下がりのランデヴー 純米吟醸原酒

松盛 昼下がりのランデヴー 純米吟醸原酒

詳細情報
製造元:岡部合名会社
生産地:茨城県
アルコール度数:12%

程よい甘味と酸味が楽しめる純米吟醸原酒です。

度数は12%で、甘酸っぱい味わい。

白ワイン感覚で飲むことができます。

白こうじを使っているため、通常の日本酒にはない、キリッとした酸味も特徴。

しっかりと冷やして午後の昼下がりにぜひ。

高アルコール日本酒のおすすめ3選

最後、水や氷で割って飲むときにおすすめな、アルコール度数の高い日本酒も紹介していきます。

菊姫 原酒

菊姫 原酒

詳細情報
製造元:菊姫合資会社
生産地:石川県
アルコール度数:19%

濃厚な味わいが楽しめる原酒。

19%のアルコール度数は飲みごたえ抜群で、日本酒のエキスを十分に感じることができます。

パンチのある味わいだからこそ、ロックで飲んでも崩れません。

玉川 雄町 山廃純米 無濾過生原酒

玉川 雄町 山廃純米 無濾過生原酒

詳細情報
製造元:木下酒造
生産地:京都府
アルコール度数:19~20%

力強いコクを感じる無濾過生原酒です。

ほのかな甘味を感じた後、じわじわと旨味・酸味の味わいが押し寄せてくる銘柄です。

山廃仕込みの純米酒なので、熱燗で飲むとさらに旨味の奥行きが広がります。

越後武士(さむらい)

越後武士

詳細情報
製造元:玉川酒造
生産地:新潟県
アルコール度数:46%(リキュール)

日本酒の味わいが堪能できるリキュールです。

46%とウォッカ並みのアルコール度数があり、現在の酒税法が適用される前は「日本一アルコール度数の高い日本酒」として話題となりました。

水や炭酸で割って飲むのはもちろん、冷凍庫保存をして氷温で飲むと、トロトロとした触感と抜群の切れ味を楽しむことができます。

割らずに飲むなら低アルコールの日本酒をチョイス!

ビールやワインと比べると、度数の高い日本酒。

アルコール感が気になるという方も、冷やしたり水や氷で割ったりすると、おいしく飲めるでしょう。

また、近年トレンドになっている低アルコールの日本酒なら、そのまま飲めます。

アルコール度数が高くとも、割り方を変えて、自分に合ったバリエーションを楽しんでみてくださいね。

記事の執筆者

熊倉 周人

JSA認定 SAKE DIPLOMA

【JSA認定 SAKE DIPLOMA】業務用酒販店勤務。酒屋の立場で様々なお酒を飲んだり、メーカーやインポーターと会話をし最新情報を収集しています。醸造酒全般に詳しくその中でもクラフトビールを愛でている。

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