ジンとは?種類から、おすすめのジン、ジンの人気カクテルまで徹底解説!

2020/10/17
スピリッツ

「ジンのおすすめカクテルが知りたい」

「クラフトジンってなに?ジンはどんな種類があるの?」

「どのジンが自分の好みか分からない」

などなど、ジンに関して、疑問をお持ちの方も多いのでは?

今回は、ジンがどんなお酒なのかといったことから、種類、おすすめのジン、ジンの人気カクテルまでご紹介します。

記事の執筆者

桶本 ひとみ

WSET Level2(Wine & Spirit Education Trust)、テキーラ・マエストロ、ウイスキー検定2級

高級レストランから銀座のクラブまで、10年間さまざまな飲食店に勤務。 大のお酒好きで自称プロ「ノムリエ」趣味は世界と日本各地のBAR巡り。旅好きでこれまで訪問した国は32か国75都市、海外生活歴は5年半以上。 現在ノムリエ女子ライターとして活動中。 Twitter/Instagram @hetoldme_ok

ジンとは

ジン(GIN)とは、透明な蒸留酒を、ジュニパーベリーと言う植物(ボタニカル)で香りづけしたお酒です。

テキーラ、ラム、ウォッカに並ぶ世界4大スピリッツの1つになります。

発祥はオランダですが、現在、一般的に親しまれているのはロンドンドライジンと呼ばれるイギリスで作られている種類です。

最近では、各国でクラフトジンが作られており、クラフトジンブームが起きています。

 

ジンの原料

ジンの原料は大麦、ライ麦、ジャガイモなど穀物を蒸留させたグレーンスピリッツと、ジュニパーベリーやその他ボタニカルです。

ボタニカルはジュニパーベリーのみ必ず入れなければいけないと決められています。

メーカーや産地によって、使っているボタニカルは異なります。

 

ジンの作り方

一般的なドライジンは連続式蒸留機で、まず穀物を蒸留してベースの透明なアルコールを作ります。

つぎに、ジュニパーベリーやその他のボタニカルを加えて、単式蒸留器(ポットスチル)で再蒸留して完成です。

 

ジンの味

ジュニパーベリー自体の味が独特なので、他のお酒よりもハーブや薬草などのボタニカル素材の味わいが特徴的です。

そのため、薬草っぽい味や多少の苦味が苦手な方には、好まれない味かもしれません。

トニックなど甘さのあるドリンクで割れば、ボタニカルの独特さはそこまで気にならないです。

 

ジンの度数

ジンは37.5%以上のアルコール度数であることが決められています。

バーなどで親しまれている人気のジンは、40%〜50%のものがほとんどです。

 

ジンのカロリー

ジンのカロリーは、100mlあたり約280kcalです。

他のスピリッツのウォッカ、ラム、テキーラよりも若干カロリーは高めです。

 

ジンの種類

ここからはジンの種類をご紹介します。

 

ロンドン・ドライ・ジン

一般的に世界中で飲まれているイギリス産のジンです。

バーでカクテルをオーダーすると、ほとんどロンドンドライジンが使われています。

特に、ドライマティーニが流行りはじめてから、世界的に主流になったと言われています。

レシピを一般公開していないメーカーがほとんどです。

作り方は世界で(社内で)10人未満しか知られていないこともあります。

 

クラフトジン

クラフトビールのように、クラフトジンはその土地のボタニカルを使用し、少量生産で作られたジンです。

ドライジンと違い、レシピ(使われてるボタニカル)を公開しているのもクラフトジンの特徴。

イギリス以外の国や、日本でも各地で作られています。

現在は、世界的にクラフトジンブームで、日本のクラフトジンも国外で人気です。

 

ドライジン、クラフトジン以外にも3つの種類があります。

ただい、日本ではなかなか見かけないものも多いです。

 

オールド・トム・ジン

18世紀にまだ蒸留酒に雑味が多く、味も美味しいとは言えなかった時代に、加糖して作られたジンです。

当時は甘さで雑味を誤魔化していました。

現在はドライジンに砂糖を2%だけ加えたもので、生産量はかなり少ないです。

 

ジェネヴァ

オランダで作られるスピリッツで、ドライジンができる前の元祖ジンです。

1660年代に医者博士が考案し、利尿作用のある薬として飲まれていました。

その後、嗜好品のお酒として人々に広まっていったのです。

オランダでは一般的にストレートで飲まれています。

 

シュタインヘーガー

ドイツのシュタインヘーガー村で生まれたジン。

ドライジンよりも、オランダ系のジュネヴァに近いです。

ドイツでは食後酒として、ストレートで飲まれています。

 

日本のおすすめクラフトジン5選

季の美 KINOBI 京都ドライジン

季の美 KINOBI 京都ドライジン

日本で初めてのジンを専門の蒸留所である「京都蒸留所」が作ったドライジンです。

お米から作るベースの蒸留酒に、日本各地の国産のボタニカル素材をブレンドさせています。

11種類ものボタニカルを配合、味わいはとても豊かで旨味があります。

 

サントリージャパニーズクラフトジン六(ROKU)

サントリージャパニーズクラフトジン六(ROKU)

定番のボタニカルと日本らしい和のボタニカル桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子など、合計14種類の素材が使われた華やかなクラフトジン。

発売以降かなり人気になり、日本で一番売れているジャパニーズジンです。

 

桜尾 ジン ハマゴウ 2020

桜尾 ジン ハマゴウ 2020

平安時代から親しまれていた広島産の花「ハマゴウ」を含む、12種類のボタニカルを使用した限定の桜尾ジンです。

毎年5000本だけ作られる特別なもので、味は毎年少しずつ異なります。

桜尾ジンオリジナルよりもさらにハーバル感が強い、限定商品です。

 

HINATA

宮崎県初のクラフトジンで、女性バーテンダーの蛯原三奈氏監修です。

ボトルデザインも宮崎の女性アーティスト入江万理子氏が手掛けています。

カモミールやカルダモンなどハーブやスパイスが使われ、スパイシーでしっかりした味です。

 

The Inland Sea

瀬戸内海に焦点を当てたクラフトジンです。

広島、愛媛、岡山など瀬戸内海周辺のボタニカルを使用して、岡山蒸留所で作られています。

まるで海を感じさせるような柑橘系の爽やかな味で、シンプルにソーダ割りがおすすめです。

 

海外のおすすめクラフトジン

ヘンドリックス

ヘンドリックス

11種類のボタニカルとブルガリアンローズとオランダのきゅうりエキスを使用しています。

薔薇ときゅうりがバランス良く調和されていて、香水のような華やかな香りが特徴。

世界中のバーテンダーにもファンは多いです。

 

No.3

シンプルに6種類の定番なボタニカルだけを使用したクラッシックなクラフトドライジンです。

手掛けるベリー・ブラザーズ&ラッド社は、300年以上の歴史があるイギリスで一番有名なワイン商。

昔からセント・ジェームス街3番地に店舗を構えていることが、No.3の名前の由来になっています。

 

ボビーズ ドライジン

ボビーズ ドライジン

オランダ産のジンで、西洋のボタニカルとアジア定番のハーブレモングラスが使われています。

西洋にアジアのハーブが加わることで、爽やかな香りと味わいです。

カクテルよりもジンの味が楽しめる、シンプルな飲み方がおすすめ。

 

ジン マーレ

スペイン産のジンで、地中海に面した小さな漁村で作られています。

定番のボタニカルの他に、オリーブ、バジル、タイム、ローズマリーなど地中海産の素材も使用。

爽やかで、料理とも合わせやすい味わいです。

 

ジーヴァイン ジン フロレゾン

ジーヴァイン ジン フロレゾン

フランスのコニャック地方のブドウから作られたジンです。

白ワインにも使われる品種のぶどうを蒸留して、9種類のボタニカルが加えられています。

とても華やかな香りで、ワイン好きな人が好きになるジンです。

 

おすすめのドライジン5選

タンカレー ロンドン ドライジン

タンカレー ロンドン ドライジン

タンカレーのレシピは完全に非公開で、世界で6人しか知らないと言われています。

昔ながらの作り方が守れていて、今も絶大な人気のドライジンです。

 

ボンベイ・サファイア

ボンベイ・サファイア

歴史のある老舗のジンのボンベイは、世界中から集めた10種類のボタニカルを使用。

通常のロンドンドライジンよりも、豊な香りが特徴。

シンプルなカクテルに使えば、ボンベイ独特の豊な風味が活かされます。

 

ビーフィーター ジン

ビーフィーター ジン

1920年創業で、世界中で知られているロンドンジン老舗ブランド。

定番のドライジンなので、どこのバーでも見かけられます。

どんなカクテルにも使いやすいので、初めてジンを買う方の最初の1本としてもおすすめです。

 

ゴードンドライジン

ゴードンドライジン

世界140ヵ国以上で販売され、世界中のバーテンダーたちに愛用されているジン。

これまで数多くの映画や小説などにも登場し、知名度も高いです。

ゴードンを使うと、キリッとした爽やかなカクテルに仕上がります。

 

ギルビー ジン

元々ワイン商だったW&Aギルビー社によって、1872年にジンの蒸留所が作られました。

12種類のボタニカルを使用した伝統のジンのレシピは、一般には非公開です。

柑橘系でエレガントな香りが特徴で、カクテルにも使いやすいでしょう。

 

ジンの飲み方

ジンは最も多くの飲み方が可能なスピリッツと言っても過言ではないでしょう。

どんな飲み方でもジン独特の味が活かされ、美味しく飲むことができるのもジンの特徴です。

 

ストレート

本当にジンが好きな方は、そのものを味わうためにもストレートで飲みます。

味のテイスティングの場合もストレートが良いです。

特にクラフトジンはストレートおすすめです。

 

ロック

ロックですとアイスで冷えるため、ストレートよりも飲みやすいです。

時間が経つにつれて氷が溶けるので、だんだんと水割りのようになり、変化も味わえます。

 

水割り

世界4大スピリッツの中でも水割りが一番美味しく飲めるのはジンです。

飲みやすいスムースな口当たりになり、アルコールが苦手な方にもおすすめ。

 

ソーダ割り

俗に言うジンハイボールですが、トニックと比べて甘さがないのでジンの味がより活かされます。

ジンそのものが好きな方はジントニックより、ソーダ割りを好む方が多いです。

 

ジンの人気カクテル

ジントニック

ジンにトニックウォーターを混ぜたカクテル。

ジンの中でも一番親しまれている定番のカクテルです。

 

材料

・ドライ・ジン:30ml

・トニックウォーター:120ml

・カットライム:1/10(小さいライムの場合は1/8)

 

割合

ジン:トニックウォーター=1:4

>>ジントニックを徹底解説

 

ジンバック

ジンジャエールを使ったカクテルです。

使うジャンジャエールが甘口か辛口かで仕上がりの味わいが変わってきます。

 

材料

・ジン:45ml

・レモンジュース:20ml

・ジンジャーエール:適量

・カットレモン

 

割合

ジン:ジンジャーエール=1:4

>>ジンバックを徹底解説

 

ジンリッキー

ジンソーダにライムを加えたカクテル。

さっぱりとした、爽快感を感じられる味わいです

 

材料

・ドライジン:45ml

・フレッシュライム:1/2個

・ソーダ:適量

 

割合

ドライジン:ソーダ=1:2

>>ジンリッキーを徹底解説

 

ギムレット

ジンとライムジュースのショートカクテルです。

「ギムレットには早すぎる」と言う小説の台詞で有名になりました。

 

材料

・ドライジン:45ml

・ライムジュース:15ml

・シュガーシロップ:1tsp

 

割合

ドライジン:ライムジュース=3:1

>>ギムレットを徹底解説

 

マティーニ

ジンそのものをしっかりと感じられる度数の強い大人のカクテル。

世界的に愛されている定番カクテルの1つで、数々の映画やドラマにも登場します。

 

材料

・ドライ・ジン:45ml

・ドライベルモット:15ml

・オリーブ:1個

・大きめの氷

>>マティーニを徹底解説

 

ジンソニック

ジンソーダとジントニックのいいとこ取りをしたカクテルです。。

甘すぎずさっぱりすぎずで、すっきりとした甘味を感じられます。

 

材料

・ドライ・ジン:45ml

・トニックウォーター:50ml

・ソーダ:50ml

・カットライム:1/10(小さいライムの場合は1/8)

 

さいごに

元々男性ファンが多かったジンですが、ボタニカルブームで女性にもボタニカルを使ったお酒が人気になりました。

使われているボタニカル次第ではスパイシーにも華やかにもなるので、メーカーごとに香りや味わいがかなり違ってきます。

いろいろな飲み方やカクテルがあるので、ぜひ好みのお気に入りのジンを見つけてくださいね。

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