焼酎にあまり詳しくない方や、普段飲まない方でも「魔王」というラベルを見たことがあるのでは?
今でこそ、ネットで購入できるようになりましたが、魔王は入社困難なプレミアム焼酎として知られています。
今回は、そんな魔王について、値段が高い理由、味、定価購入の方法までご紹介します。
魔王とは
「魔王」とは、鹿児島県の白玉醸造で造られている芋焼酎の銘柄です。
同じ鹿児島県産の「森伊蔵」、「村尾」、「魔王」の3銘柄は、そのイニシャルをとって「3M」と呼ばれ、希少価値が高く入手困難な「幻の芋焼酎」として知られています。
名前の由来
通常、樽で熟成されるお酒は、熟成の過程で水分やアルコール分が蒸発することから減少します。
その失われた分のお酒は「天使の取り分(Angel’s Share)」と呼ばれています。
「魔王」は、悪魔たちがこの天使たちを誘惑し、魔界にもたらせた最高の美酒という意味で名付けられました。
白玉醸造
白玉醸造は、1912年に鹿児島県錦江町で玉利直次郎氏によって創業された老舗の酒蔵です。
芋焼酎だけでなく、米焼酎、麦焼酎、梅酒など、手広く製造しています。
白玉醸造では、魔王の他にも元老院、天誅、白玉の露、などの有名銘柄も造られています。
いずれの銘柄も造り手の思いが込められた名称になっているのが特徴です。
なぜ値段が高い?人気の理由
「魔王」が人気を博すようになったきっかけは、世界的に有名なワインのソムリエ、田崎真也氏のお気に入りだとテレビで紹介されたことだったと言われています。
愛飲家で人気歌手の福山雅治氏や三木道三氏も「魔王」を大絶賛していることがメディアで報じられています。
プレミアム焼酎と呼ばれているものの多くは、メディアなどで取り上げられて話題となり、人気が高くなっても、大量生産をしないという共通点があります。
特に「魔王」は繊細な黄麹を使用し、熟成させてから出荷しているので、品質を保つためにも大量生産に不向きな焼酎です。
毎年出荷される本数に対して、需要が大きく上回っているために、入手困難となり、ネットなどで高額で販売されています。
魔王の味わいと特徴
魔王の味
魔王は、いかにも恐ろしげな名称とは裏腹に、芋焼酎独特のクセを感じることがないです。
味わいはまろやかで口当たりの良く、爽やかでフルーティに仕上がっています。
魔王の味わいには、その製造方法が大きく影響しています。
魔王の特徴
大きな特徴としては、以下の三つが挙げられます。
・黄麹を使用
・減圧蒸留製法
・熟成
まず黄麹を使用すると、一般的にフルーティで華やかな吟醸香を放ち、淡麗で爽快な飲み口のお酒が仕上がります。
減圧蒸留製法は、低温で蒸留できるため、原料由来の成分抽出が抑えられ、雑味のない、クリアですっきりした味わいになります。
そして熟成させることで、若々しいお酒の角が取れ、円熟してまろやかな味わいに。
その後、一定期間熟成されてから出荷されています。
これらの製法を組み合わせることで、クセがなく、芳醇な焼酎に仕上がっているのです。
魔王の値段
現在の流通価格は、一時期に比べてだいぶ落ち着いてきたと言われているものの、それでも定価に比べると数倍の値段がついています。
魔王 1800ml
魔王 180ml
産地:日本、鹿児島県
定価
1800mlの魔王の定価は2,858円です。
相場
ネットでの相場、約7,000円〜9,000円です。
魔王 720ml
魔王 720ml
産地:日本、鹿児島県
定価
720mlの魔王は正規では3本1セットで販売されています。
定価は、720㎖×3本セットで税抜3,858円、1本あたり1,286円になります。
相場
ネットでの相場は、税抜きで約3,000円〜5,000円です。
魔王を定価で購入する方法
「魔王が欲しいけど、ネットや店で定価の何倍もの値段で買うのはちょっと…。」
そんな方に、魔王を定価で購入する方法をご紹介します!
購入の手順
①魔王の正規販売店である株式会社白乃さと(旧:玉利商店)に電話。
・電話番号:0994-40-3741
電話での受付時間は、平日午前9時からです。
②注文書を送ってもらい、必要事項を記入してから返送します。
③注文住所宛に魔王が発送されます。
注意点
1日の予約数の上限があり、10時くらいには上限に達してしまうようです。
注文から配達されるまでに、かなり時間がかかるとのことです。
時期によりますが、早いときで半年ほど、遅いときで1年~1年半かかってしまいます。
白玉醸造の他の焼酎
元老院
元老院
産地:日本、鹿児島県
「蔵からの特別な寵愛を受けたお酒」ということから、この名がつけられました。
芋と麦をブレンドし、樫樽で長期貯蔵熟成されています。
淡い琥珀色で、コクのあるまろやかな味わいは、ぜひストレートやロックで飲んで頂きたい逸品です。
天誅
天誅
産地:日本、鹿児島県
この銘柄は当初「天与の豊穣で醸した焼酎」という意味の「天酎」と付けられるはずでした。
しかし、激動の時代を反映し、あえて「天誅」と名付けられたという逸話があります。
米焼酎をベースに芋焼酎が絶妙にブレンドされています。
減圧蒸留製法で造られているので、すっきりとした味わいが特徴です。
お湯割りにすると、より一層芋の旨味を感じることができます。
白玉の露
白玉の露
産地:日本、鹿児島県
戦前に活躍した歌人、若山牧水の「白玉の歯にしみとほる 秋の夜の酒はしずかに飲むべかりけり」という詩から、この名が付けられました。
原料に地元大隈産の「黄金千貫」というサツマイモを使用し、白麹で醸しています。
常圧蒸留法で造られているので、白玉醸造で造られているお酒の中では一番、芋の特徴がわかりやすく表現されています。
さいごに
天使を誘惑した悪魔という銘柄にも関わらず、幅広い層から愛されている「魔王」。
入手が困難とはいえ、不可能ではないので、焼酎愛好家にはぜひ一度、味わって頂きたい逸品です。
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