グラッパとは?飲み方から、おすすめのグラッパまで徹底解説!

2020/07/24
ブランデー

イタリアンレストランで、食後にグラッパを勧められたことはありませんか?

日本ではあまり馴染みのないお酒ですが、イタリアでは食後に日常的に飲まれているいる身近なお酒です。

今回は、クラッパがどのようなお酒なのかについて、味わいやアルコール度数、飲み方から、おすすめのグラッパまでご紹介いたします。

記事の監修者

篠崎 裕江

日本ソムリエ協会認定 ソムリエ

好きなワインは枯れかけてきたブルゴーニュの赤と、Blanc de Blancs のシャンパーニュ! 大学時代、ワインの魅力にはまり勉強を始める。都内のホテルに就職し資格取得後はソムリエとして活躍。 その後ワイン商社勤務を経て現在はアメリカ在住。 スーパーで、日本では手に入らないようなデイリーワインを物色するのが楽しい今日この頃…

グラッパとは

グラッパは、ワインを醸造した際に残ったブドウのしぼりかすを用いて造られた蒸留酒です。

グラッパと呼べるのはイタリアで造られたものだけと、EUで規定されています。

グラッパと表記できるのは、搾りかすをそのまま蒸留させて造ったもだけです。

水分や糖分を加えて再発酵させたものは、グラッパと表示はできません。

 

マールとの違い

ワインの搾りかすを蒸留して造られるお酒は、フランスのマールが有名です。

グラッパとの違いは、単純に生産される国が異なります。

マールは樽での熟成を経てリリースされるのが一般的ですが、グラッパは樽などでは熟成はさせずに瓶詰するタイプも多いです。

 

ブランデーとの違い

ブランデーも蒸留酒であり同じカテゴリーですが、グラッパとの大きな違いは原料です。

ブランデーは白ワインを蒸溜したお酒であり、絞りかすは使用しません。

コニャックやアルマニャックなどは厳しい規定がありますが、グラッパは、白ブドウだけでなく黒ブドウからも造られるため、蒸留方法にも幅があります。

 

グラッパの度数

グラッパは蒸留方法はブランデーのように厳しく規定されていません。

造り手によってさまざまな手法で造られるため、アルコール度数も30%~60%ほどと幅があります。

 

グラッパの値段

日本で流通しているグラッパは、700mlで3,000円以上の価格帯の物が多いです。

イタリアでは、庶民のお酒として親しまれていますが、日本では、輸入時の検査料金などの上乗せにより、値段が高くなっています。

 

グラッパの味わいと種類

グラッパは、フルーティで心地よいブドウの香りが特徴です。

味わいは、樽熟成を行ったかそうでないかで印象が異なります。

 

蒸留後すぐに瓶詰めされた透明のグラッパ

透明のグラッパはフレッシュでさっぱりとした味わいですが、アルコールの香りやボリュームはやや強めの印象です。

ジンやラムなどのスピリッツに近い味わいで、余韻にブドウの風味も感じられます。

アルコール感が少し苦手に感じる方は、グラッパを冷凍庫で冷やすことをおすすめします。

そうすることでアルコールの強さが抑えられ、優しい飲み口に感じられます。

 

樽熟成された琥珀色のグラッパ

樽での熟成を経たグラッパは、ブランデーを思わせる華やかな香りやまろやかな味わいが特徴です。

オーク樽で熟成させた場合、ヴァニラやナッツなどの複雑な香りも感じられます。

同じアルコール度数だとしても、透明のグラッパよりもアルコール分が穏やかな印象です。

グラッパを初めて飲む方は、樽熟成を経た琥珀色のグラッパから試すと良いかもしれません。

 

おすすめのグラッパ10選

ボッテガ アレキサンダーグラッパ

ボッテガ・アレキサンダーグラッパ

イタリアのスパークリングワイン、プロセッコの絞りかすから造られたグラッパです。

白い花束を思わせる可憐なアロマに、ブドウそのものの純粋な味わいが印象に残ります。

アルコール度数は38度ですが、口当たりは柔らかく大変まろやかで優しい飲み口に仕上がっています。

 

ピルツァー グラッパ ディ ピノネロ

ピルツァーグラッパ ディ ピノ ネロ

詳細情報
度数:43 %
産地:トレンティーノ・アルト・アディジェ

ピノネロ(ピノノワールをイタリアではピノネロと言います。)の絞りかすから造られる、珍しいグラッパです。

ラズベリーを思わせるチャーミングなアロマに、アルコールをしっかり感じるふくよかな骨格が特徴的!

フルーティで、ハーブのニュアンスも感じる余韻が長く続きます。

 

サルパ ディ ポーリ グラッパ カベルネ・メルロー

黒ブドウの搾りかすから造られた、若々しい印象のグラッパです。

新鮮なミントやオレガノ、フローラルなアロマに、アルコールのヴォリュームがしっかりと感じられます。

雑味のないクリーンな味わいで、ブドウのフルーティな余韻が長く続きます。食後酒として、チョコレートによく合うグラッパです。

 

ノニーノ モノヴィティーニョ グラッパ シャルドネ

ノニーノ・グラッパ シャルドネ・バリック

ノニーノは、ブドウの風味を活かして、品質の高いグラッパを造るとして定評があります。

アーモンドやブリオッシュ、クロワッサンなどの香ばしい香りが印象的で、口当たりは大変滑らかです。

バリック で12カ月の熟成を経ているため、まろやかで洗練された味わいに仕上がっています。

 

グラッパ ディ カーポ・ディ・スタート ロレダン ガスパリーニ

グラッパ ディ カーポ ディ スタート NV ロレダン ガスパリーニ

カーポ・ディ・スタートはボルドーブレンドの優れたワインで、こちらのグラッパはその絞りかすから造られています。

ベリー系果実のチャーミングなアロマが前面にでており、繊細な味わいが特徴的です。

パワフルなアルコール感で、アーモンドなどの香ばしい余韻が長く続きます。

 

グラッパ ディ ブルネッロ コルドルチャ オーガニック

グラッパ ディ ブルネッロ NV コルドルチャ

ブルネロ・ディ・モンタルチーノの名門造り手が手がけるグラッパです。

野いちごやラズベリーなどの繊細な香りに、エレガントな口当たりが印象残ります。

アルコール感と深みのある味わいがバランスよく調和しており、満足度の高いグラッパ仕上がっています。

 

サン・マルツァーノ セッサンタアンニ    グラッパ・ディ・プリミティーヴォ

サン・マルツァーノ セッサンタアンニ グラッパ・ディ・プリミティーヴォ

サン・マルツァーノは、南伊ならではのフレッシュ果実味を活かしたモダンな造り手として、近年人気が高まっています。

このグラッパはプリミティーヴォの絞りかす100%です。

いちじくやアプリコット、ヴァニラなど妖艶なアロマが芳醇で、骨格は非常にパワフルです。

口に含むとアルコールの強さを感じますが、よく熟した果実味がまろやかでエレガントな印象に変わります。

 

ティニャネロ グラッパ

名門アンティノリ社を代表するティニャネロの絞りかすから造られたグラッパです。

厳選された絞りかすだけを使用するため、生産量は限られています。

プラムのコンポートや干しブドウなどのアロマに、コクのある優しい味わいが印象的です。カカオやスパイシーな余韻が心地よい、上品なグラッパに仕上がっています。

 

ガヤ グラッパ “ダルマージ “カベルネ・ソーヴィニヨン

イタリアワインの巨匠、ガヤが手がけるダルマージの搾りかすから造られたグラッパです。

優しいフローラルなアロマにパワフルなボディが印象的!雑味のないクリーンな味わいで、複雑な余韻が長く続きます。

 

ベルタ ブリック・デル・ガイアン

ベルタ グラッパ ブリック デル ガイアン

ベルタはグラッパの最高峰と言われるメーカーで、イタリア国内のメジャーなレストランには必ずオンリストされています。

モスカート100%で造られており、バリックで7年以上もの熟成を経ています。

グレープフルーツや新緑、ハーブ、ヴァニラなど豊かな香りが特徴的です。

口当たりは驚くほど柔らかく、奥行きのある芳醇な味わいで、飲み手を虜にしています。

 

グラッパの飲み方

食後酒

イタリアでは、グラッパは食後酒として親しまれています。

アルコール度数の高いお酒は、胃液の分泌を促す作用があるため、食後に飲む事で胃がスッキリ感じる効果があります。

 

飲み方はストレート

飲み方は、ストレートが一般的です。

グラスには専用の「グラッパグラス」と呼ばれるグラスがおすすめです。

小ぶりでくびれのある形が主流で、ステム(脚の部分)が、長いのが特徴です。

 

グラッパとエスプレッソ


グラッパはエスプレッソとの相性も抜群です。

砂糖を多めの入れたエスプレッソにグラッパを数滴垂らしてたのしむ、「カフェコレット」や、グラッパをグラスに注いでコーヒー豆を数粒浮かべて、豆に火をつけてたのしむ「グラッパ・コン・モスカ」が有名です。

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