【ソムリエ監修】ドイツの発泡性ワイン「ゼクト」を徹底解説!おすすめ10銘柄もご紹介!

2019/01/09
スパークリングワイン

世界で一番スパークリングワインを消費している国がどこかご存知ですか?全世界で消費されているスパークリングワインの実に4分の1はドイツで消費されています。今回はそんなスパークリング大国のドイツで作られるスパークリングワインの、タイプごとの選び方を解説しながらおすすめさせて頂きます!

記事の執筆者

佐々木 健太

J.S.A. ソムリエ・エクセレンス

ソムリエ/年間受講者数日本一を誇るカリスマワインスクール講師  21歳でソムリエ資格を取得。南フランスにある一つ星レストラン「Keisuke Matsushima」にて研鑽を積み、帰国後は南青山「L’AS」を経て、株式会社WINE TRAILを創業。ワインのサブスク「HOME WiNE」を手掛ける。YouTubeチャンネル「ソムリエ佐々木」を運営。第9回全日本最優秀ソムリエコンクールファイナリスト。https://homewine.jp/

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※販売数には限りがございますので、売り切れの際は何卒ご容赦ください。

 

ゼクトとは

ゼクトとは、主にドイツで作られるスパークリングワインの総称です。一部オーストリアでも作られていますが、定義としては一次発酵または瓶内二次発酵により3.5気圧以上の炭酸が生じており、かつアルコール度数が10%以上のもの、というものです。

少し難しい言い方ですが、要は製造過程で強めの炭酸が生じており、アルコール度数が一定以上生じていればゼクトを名乗ることが出来ます。

そのため、シャンパーニュの様な本格的な造りの素晴らしいワインや、大量生産に特化したお手頃に手に入るものなど幅広いラインナップが用意されているので、色々の場面でマッチする、非常に使い勝手のいいワインです!

ゼクトの選び方

味わいから選ぶ

ゼクトを選ぶ際、第一の指標となるのが味わいです。もちろん品種や地域などによる多種多様な味わいがありますが、その中で最も判断しやすく好みに合わせやすいのが「残糖度」つまり甘さです。ゼクトは甘さの段階により以下の7つに分類されます。

これらの表記はボトルにはっきりと記載されているため、どれぐらいの甘さなのか一目で分かります!

一般的にはエクストラ・ブリュットからブリュットまでが辛口と言われ、エクストラ・トロッケンがやや甘口、それ以降は甘口、極甘口となります。合わせるお食事やご自身の好みに沿ったワイン選びができる大きな指標ですので、是非ボトルの表記を気にして見てみて下さい。

ちなみに、最近は極辛口のブリュット・ナチュレが人気のようです。キリッとした酸味、綺麗な泡でピュアな味わいが楽しめます!

カテゴリから選ぶ

ドイツではスパークリングワインに対し、産地などによりカテゴリが存在します。そのうちゼクトを呼称するものには5タイプのカテゴリがあり、それぞれ味わい、価格に関係します。

ゼクト

ドイツで作られる最も安価なカテゴリです。ベースとなるワインをフランスやイタリアなどから輸入して作ることもできます。そのため、ブドウ栽培をせずとも醸造施設があれば製造できるので、比較的安価にゼクトを作ることが出来ます。

ドイチャーゼクト

ドイツ産のベースワインを100%使用したゼクトです。ドイツ国内のものであれば生産地は問いません。ドイツ国内の、よりゼクトに適したブドウを使用するため、クオリティを保持することが出来ます。

ゼクトb.A.

ドイツにある一つの指定生産地で栽培されたブドウを使用して醸造したゼクトです。地域のテロワールが表現され、高い品質のゼクトが出来上がります。

ヴィンツァーゼクト

醸造元が、個々の醸造所や協同組合が生産したブドウで造られたベースワインのみを使用し、かつシャンパーニュ方式、つまり伝統製法によって造られるゼクトです。上記のゼクトb.A.の条件を満たした上で、デゴルジュマンまで最低9カ月間、酵母の澱と一緒に熟成させます。各ワイナリーの最高品質のゼクトはこのカテゴリが多く、それぞれの醸造所の個性が非常によく出ます。

クレマン

例外的に用いられるカテゴリがこのクレマンです。ヴィンツァーゼクトよりさらに高品質で、厳しい制約があります。同じくゼクトb.A.の条件を満たした上で全て手作業で収穫し、除梗はせずに丸ごと圧搾。新鮮な果汁だけを使うために150kgの収穫から得る果汁を100L以内に抑え、瓶内二次発酵にて9ヶ月以上の熟成。更に残糖度20g/L以下というものです。厳しい制約を課しているだけあり、あまり市場で見ることも多くはないですが、是非一度は飲んで頂きたいランクのワインです。

以上のカテゴリにより、おおよそのクオリティを予測することが出来るので、価格と味わいを見比べながら色々なゼクトを探してみてください!

価格で選ぶ

価格幅は広い

幅広い味わいが楽しめるゼクトは、価格の幅も広いです。2000円以下のデイリーワインもあり、高価格のプレミアムゼクトもかなりの種類出回っています。高価格のものはもちろん、お手頃なものも充分楽しめるクオリティの高さもゼクトの特徴の一つです。

価格の違いは熟成期間

こういった価格の差の要因として挙げられるのは、上記のカテゴリによるものともう一つ、熟成期間の長さです。一般的にコストを掛け熟成期間を長くとるほど、旨味のもとになる澱との接触が長いため、まろやかな酸味に旨味と泡が溶け込んだハイクオリティなゼクトが出来上がります。反面、お手頃なものは短めの熟成期間でリリースするため、よりフレッシュな溌溂とした酸味の早飲みタイプのゼクトが仕上がります。

どちらもそれぞれ違った良さがありますので、シチュエーションや用途で選び分けてみてください。

おすすめのゼクト10選

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デイリーにおすすめ!予算2,000円ベスト5

5位

ヘンケル・トロッケン カーディナル


深紅色のフルーティなゼクト
今年で150周年を迎えるドイツを代表するワイナリー、ヘンケル社の作るゼクトです。赤い高貴な味わいは、お祝いの場やパーティーで非常に映えます。フルーティな甘口で、どなたでも楽しめるワインです。

 

4位

ヴィラ ヴォルフ ゼクト ブリュット


リースリングの伝道師が手掛けるゼクト
英国で最も権威のあるワイン誌「Decanter」で、マン・オブ・ザイヤーに選ばれたローゼン氏が手掛けるワインです。添加物などは一切使わず、「飲む喜びを感じられるワイン」をコンセプトで作っています。徹底した土壌管理、品質管理のもと作られるワインは、ミネラル感、ボリューム感に溢れており、力強いゼクトを形作っています。きっとお気に入りの一本になるはずです!

 

3位

マドンナ ゼクト ファルツ リースリング

詳細情報
アルコール度数12%
カテゴリ ゼクトb.A.【リープフラウミヒ】
やや辛口

日本で一番売れた実績のあるゼクト

非常に手に入りやすい価格で、蜂蜜を思わせる様な甘さのこのワインは、日本で最も売れたゼクトという肩書きがあるそうです。ドイツでも由緒正しい歴史を持つファルケンベルク社が、マドンナの生誕100周年を記念して作成したこのゼクトは、親しみやすく、高級感すら感じさせる優しい味わいで、非常にコスパに優れています。是非デイリーワインとしてお使い下さい!

 

2位

ゼクト リースリング・トロッケン モーゼル・トリッテンハイム

詳細情報
アルコール度数12%
カテゴリ ドイチャ―ゼクト
やや辛口

この価格で飲めるシャンパーニュ方式ゼクト

シャンパーニュ方式を採用した本格的な味わいでありながら、驚きの低価格です!スッキリとしたキメ細やかな泡と華やかな果実香、爽やかな酸味が絶妙なバランスを作り上げています。気軽に飲めるデイリーワインのランクの中で、価格、クオリティ的にパーフェクトな1本となります!

 

1位

G.A. シュミット ツェラー・シュワルツ・カッツ ゼクト

詳細情報
アルコール度数12%
カテゴリ ゼクトb.A.(モーゼル)
やや甘口

最良のワイン樽には黒猫が座る

この可愛い黒猫のラベルを一度は見たことがある人が多いのではないでしょうか?モーゼル地方で人気のシュヴァルツ・カッツをゼクトに使用したのがこちらのワインです。黄金色に細やかな泡が射し込み、爽やかな甘酸っぱさが口の中で踊ります。喉の奥で長く余韻を楽しめる、何度でも飲みたくなるワインです!

~2,000円のゼクト比較表

商品画像ヘンケル・トロッケン カーディナルヴィラ ヴォルフ ゼクト ブリュットマドンナ ゼクト ファルツ リースリングゼクト リースリング・トロッケン モーゼル・トリッテンハイムG.A. シュミット ツェラー・シュワルツ・カッツ ゼクト
商品名ヘンケル・トロッケン カーディナルヴィラ ヴォルフ ゼクト ブリュットマドンナ ゼクト ファルツ リースリングゼクト リースリング・トロッケン モーゼル・トリッテンハイムG.A. シュミット ツェラー・シュワルツ・カッツ ゼクト
詳細アルコール度数11.5%
カテゴリ ゼクト
やや甘口
アルコール度数11.4%
カテゴリ ゼクト
辛口
アルコール度数12%
カテゴリ ゼクトb.A.【リープフラウミヒ】
やや辛口
アルコール度数12%
カテゴリ ドイチャ―ゼクト
やや辛口
アルコール度数12%
カテゴリ ゼクトb.A.(モーゼル)
やや甘口
商品リンク詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る

プレゼントにおすすめ!2,000円~5,000円ベスト5

5位

ゼクト・トロッケン フュルスト・フォン・メッテルニヒ

詳細情報
アルコール度数12.5%
カテゴリ ドイチャーゼクト
やや辛口

高品質ドイツワインの先駆者

1100年頃から続く由緒正しいワインの一つで、世界最高品質のリースリングを産出しています。辛口の、爽やかな酸味があり、蜂蜜のような濃厚な味わいが楽しめます。メッテルニヒ-ヴィンブルクの王子が描かれたラベルに合った高貴な味わいでプレゼントにぴったりです!

 

4位

マインツァー・ゴールド・リースリング・ゼクト・ブリュット

詳細情報
アルコール度数12.5%
カテゴリ ドイチャーゼクト
やや辛口

ゼクト専門の醸造所が作るコスパ最高ワイン

辛口の味わいながら、リースリングのほのかな甘みやリッチな酸味が感じられます。程よいボリューム感もあり、この価格からは想像できないほどクオリティの高いワインです。オーナーがシャンパーニュで修業していた経験もあり、シャンパーニュ顔負けの繊細な泡も楽しめます。

 

3位

ヨーゼフ ビファー ゼクト リースリング

詳細情報
アルコール度数13%
カテゴリ ゼクトb.A,(ファルツ)
辛口

確かな和とのマリアージュ

このワイナリーは日本人女性醸造家が醸造責任者に就任したことで有名です。女性らしい繊細な味わいや、有機農法でのブドウへの気遣い、また、日本特有の旨味という概念が表現されているため、和食ともよく合います。鶏肉や白身魚の天ぷらなどの少し淡泊な味わいのものと抜群のマリアージュです。銘醸地のファルツの良さがありありと出ているハイクオリティワインとなっています。

 

2位

ダイデスハイム ゼクト

詳細情報
アルコール度数12.5%
カテゴリ ゼクトb.A.(ファルツ)
辛口

シャンパーニュ方式の輝くゴールドの味わい

こちらのワインも、銘醸地ファルツのリースリングを100%使用した極上の味わいとなっています。シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵で、こだわり抜いた味わい、ミネラル感と上質な酸味を表現しています。やや残糖度が高く、ほんのり甘さも感じる味わいのため、あらゆる食事に合わせやすい珠玉の一本です。

 

1位

ゼクト バハラッヒャー・リースリング Sekt.b.A.

詳細情報
アルコール度数13%
カテゴリ ゼクトb.A.(ミッテルライン)
辛口

神の雫掲載の極上のゼクト

世界遺産にも認定されているバッハラッハで作られる、奇跡のエレガンスと呼ばれるワインです!年間収穫本数も少なく、熟成期間も4年以上という長いスパンで作られる、最高レベルの品質です。今やドイツの高級レストランはもちろん、ヨーロッパや北欧、アメリカでも引く手数多なこのワインは間違いなく今ゼクトで最も高い評価を得ています。柔らかな酸味、クリーミーな泡、リッチなボリュームの奇跡の味わいを是非試してみてください!

2,000円~5,000円のゼクト比較表

商品画像ゼクト・トロッケン フュルスト・フォン・メッテルニヒマインツァー・ゴールド・リースリング・ゼクト・ブリュットヨーゼフ ビファー ゼクト リースリングダイデスハイム ゼクトゼクト バハラッヒャー・リースリング Sekt.b.A.
商品名ゼクト・トロッケン フュルスト・フォン・メッテルニヒマインツァー・ゴールド・リースリング・ゼクト・ブリュットヨーゼフ ビファー ゼクト リースリングダイデスハイム ゼクトゼクト バハラッヒャー・リースリング Sekt.b.A.
詳細アルコール度数12.5%
カテゴリ ドイチャーゼクト
やや辛口
アルコール度数12.5%
カテゴリ ドイチャーゼクト
やや辛口
アルコール度数13%
カテゴリ ゼクトb.A,(ファルツ)
辛口
アルコール度数12.5%
カテゴリ ゼクトb.A.(ファルツ)
辛口
アルコール度数13%
カテゴリ ゼクトb.A.(ミッテルライン)
辛口
商品リンク詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る

ゼクトまとめ

今回はゼクトについて、仕組や価格からおすすめワインをご紹介致しました。

最初は少し複雑に感じるかもしれませんが、知れば知るほど面白くなっていくタイプのワインです!味わいの幅も広く、高級なものから安価なものまで様々なものがありますが、基本的にコスパが高いのがゼクトです。

スパークリング大国が愛するこのゼクトに是非どっぷりハマって下さい!

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