【ソムリエ厳選】ポルトガルのおすすめ赤ワイン10選!特徴と選び方のコツも解説

2019/04/23 おすすめ赤ワイン

スペインのお隣ポルトガルは、日本ではこれから注目が集まるであろうと予想されるワイン産地です。

ポルトガルでは近年ブドウ栽培やワイナリーへの投資が積極的に行われ、栽培環境や醸造設備が改善され急速に品質向上が進んでいます。

世界のワインマーケットでは今まさに注目産地の一つです。

今回は、ポルトガルの赤ワインの特徴から、おすすめのワインまでご紹介します。

記事の執筆者

林 英公子

日本ソムリエ協会認定ソムリエ

ワインテクニカル監修。 なぜか宅建資格もあり。 CF制作会社・情報出版・IT企業に勤務後、 長らく印刷媒体制作ディレクター。 Uターン後は、ちょっといいピノ・ノワールを飲みながら 大音量で好きな音楽を聴ければ、ほどほどに幸せ。 真昼っから数十本のワインをテイスティングする修羅場も経験。

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※販売数には限りがございますので、売り切れの際は何卒ご容赦ください。

 

ポルトガルのワイン産地

ポルトガルと言えば、食前・食後酒として楽しまれるポートワインやマディラなどの特殊な酒精強化ワインが有名ですが、実際は生産の85%はオーソドックスなワインです。

夏は高温で、昼と夜の温度差が激しく、ブドウ栽培に適した気候に恵まれています。ヨーロッパの中では雨が多く、高温多湿の日本同様、棚式のブドウ栽培が散見される地域です。

土壌的にはあまり恵まれておらず、ブドウ畑はかなりの労力をかけて開墾されています。

ポルトガル赤ワインの特徴

土着品種が中心

ポルトガルの赤ワイン用ブドウ品種は非常に多岐にわたり、スペイン原産のテンプラニーリョ以外は、ほぼポルトガルの土着品種です。

 

フルボディ中心

気候に恵まれていることもあり、赤ワインはしっかりしたタンニンの力強いボディのものが中心です。

タンニンはしっかりしていながら、その味わいが非常にまろやかなところも大きな特徴。

ポルトガルの赤ワインの種類と選び方

品種で選ぶ

アラゴネス(ティンタ・ロリス、テンプラニーリョ)

アラゴネスはポルトガルで最も多く栽培される黒ぶどう品種です。ポルトガルではほかに「ティンタ・ロリス」とも呼ばれます。隣国スペインでは「テンプラニーリョ」と呼ばれます。

デリケートで華やかな香りを持つ品種ですが、十分なタンニンがあります。

樽熟成をさせるとタバコやなめし皮のような複雑な風味が生まれます。

ポルトガルでは他の品種とブレンドされることが多いです。

熟成したハムなどと相性が良いです。

 

トウリガ・フランカ

トウリガ・フランカはポルトガルのドウロ地方で主に栽培される黒ぶどう品種です。

ブラックチェリーのような凝縮した味わいがあり、濃い色調の赤ワインになります。

トウリガ・フランカは主に他品種とブレンドされます。

ローストしたラム肉などと合わせるとおいしいです。

 

トウリガ・ナショナル

トウリガ・ナショナルはポルトガル全国で栽培される黒ぶどう品種です。

1本の木から少量しか収穫されず、色の濃い凝縮した味わい。タンニンが豊富で、長期熟成にも耐え、高品質のワインになります。

トウリガ・ナショナルは単一品種のワインにもブレンドのワインにもなります。

サーロインステーキによく合います。

 

産地で選ぶ

ドウロ地方

ドウロでは同じ栽培地域で酒精強化ワインのポートが集中的に造られてきたため、ポートばかり注目されてきましたが、最近10年で良い赤ワインが生まれています。特にドウロで有名な赤ワインは「バルガ・ヴェーリャ」というワインです。秀逸なヴィンテージの年しか造られないため「幻のワイン」と言われていて、あまりお目にかかることができません。

ドウロは冬の寒さが厳しく、夏は非常に乾燥します。ドウロではぶどうは急斜面で岩だらけの土地で栽培されますが、ぶどう以外の他の植物はほとんど育ちません。

水分の少ないやせた土地のため自然に果実の収量は少なくなり、糖分、タンニン、色調が凝縮した味わいの赤ワインになります。

 

アレンテージョ地方

アレンテージョはポルトガル南西部に広がる地方です。全体的に温暖な気候ですが、より涼しい地域ではエレガントなワインが、より暑い地域では濃厚な味わいのワインが造られます。

アラゴネスやその他の品種を使ったブレンドの赤ワインが多く造られます。

 

ベイラス地方

ベイラス地方はドウロ河の南とタグス河の北にある、大西洋沿岸の地方です。気候はおだやかです。

ベイラス地方では特にバイラーダとダオンという地区が有名です。

バイラーダではバガという黒ぶどう品種が主に栽培されています。バガからはタンニンの豊かな力強い赤ワインが生まれます。

ダオンは山地にある地区で、ぶどう畑は丘の上や斜面など標高の高いところにあります。昼夜の気温差が大きいためぶどうがゆっくりと熟し、果実味と酸味のバランスが良い高品質な赤ワインができます。

ダオンではトウリガ・ナショナルやアラゴネス、アルフロチェイロなどの品種を使ったワインが造られます。

アルフロチェイロはイチゴのような果実味のある黒ぶどう品種で、ダオンで多く栽培されています。

 

価格で選ぶ

ポルトガルの赤ワインは、ヨーロッパの産地の中では比較的お手頃です。2,000〜3,000円前後で十分満足できるものが手に入れられます。

食文化から判断しても、日本の食卓に違和感なくなじむものが多いでしょう。

ティンタ・ロリス(=テンプラニーリョ)以外はほぼポルトガル土着品種のワインです。

最初はお手頃価格で色々なタイプのにチャレンジして、お気に入りを見つけるのがおすすめです。

ポルトガルのおすすめ赤ワイン10選

おすすめのポルトガル赤ワインを2つの価格帯に分けてご紹介します。まずは2,000円未満でお気に入りのタイプを見つけてください。

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デイリーワインにおすすめ!予算2,000円

5位

キンタ ドス アヴィダゴス キンタ ドス アヴィダゴス レゼルヴァ

詳細情報
アルコール度数 14 %
ボディー  フルボディ
原産国名 ポルトガル
メーカー名 稲葉
果実 %     ティンタ ロリス、ティンタ バロッカ、トゥリガ フランカ、トゥリガ ナショナル

・凝縮した果実味に長い余韻 
ポルトガルの代表的な品種をいくつかブレンドしたワインです。非常に濃いチェリーレッドで、しっかりとしたボディとやわらかなタンニンが楽しめます。
凝縮された果実味と長い余韻は、ゆっくりワインを楽しみたいときにぴったりです。

 

4位

トウリガ ナショナル

詳細情報
ボディー  ミディアムボディ
原産国名 ポルトガル
果実 %     トウリガ・ナショナル100%

・ポルトガルを代表する品種のワイン 
ポルトガルを代表する土着品種トゥリーガ・ナショナル100%。すみれなどの花や完熟した果実の香りで、しっかりした骨格があり、リッチでボリューム感豊かな味わいです。
ポルトガル赤ワインの代表品種をじっくり楽しんでみたい方に。

 

3位

キンタ・ダ・アロルナ ヴィーニョ ティント

詳細情報
アルコール度数 13 %
ボディー  ミディアムボディ
原産国名 ポルトガル テージョ

・豊かな樽香が楽しめます  
樽由来のバニラやカラメル、チョコレートのような甘い香りが印象的な余韻の長いワインです。
シラーに土着品種をブレンドしたワインは、シラー好きの方におすすめです。

 

2位

ポルタル・ダ・アーギア DOC ヴィーニョ ティント

詳細情報
アルコール度数 13 %
ボディー  ミディアムボディ
原産国名 ポルトガル テージョ

・ティンタ・ロリスを中心にブレンド 
複雑味のあるしっかりとした味わいながら、丸みのあるシルキーな口当たりが魅力のワインです。
チェリーやブラックベリーの豊かな香りは黒い果実を使ったお料理に合わせて。

 

1位

ドナ・ヘレナ・レゼルヴァ ヴィーニョ・ティント

詳細情報
アルコール度数 13.5 %
ボディー  フルボディ
原産国名 ポルトガル セトゥーバル半島

・土着品種カステラン100%
ファーストアタックは赤い果実ですが、時間が経つにつれて、ドライフルーツやョコレート・コーヒー等のエキゾチックなアロマが顔を出します。
ゆったりとした気分で楽しんでいただきたいワインです。

2,000円以下のポルトガル赤ワイン比較表

商品画像ドナ・ヘレナ・レゼルヴァ ヴィーニョ・ティントポルタル・ダ・アーギア DOC ヴィーニョ ティントキンタ・ダ・アロルナ ヴィーニョ ティントトウリガ ナショナルキンタ ドス アヴィダゴス キンタ ドス アヴィダゴス レゼルヴァ
商品名ドナ・ヘレナ・レゼルヴァ ヴィーニョ・ティントポルタル・ダ・アーギア DOC ヴィーニョ ティントキンタ・ダ・アロルナ ヴィーニョ ティントトウリガ ナショナルキンタ ドス アヴィダゴス キンタ ドス アヴィダゴス レゼルヴァ
詳細アルコール度数 13.5 %
ボディー  フルボディ
原産国名 ポルトガル セトゥーバル半島
アルコール度数 13 %
ボディー  ミディアムボディ
原産国名 ポルトガル テージョ
アルコール度数 13 %
ボディー  ミディアムボディ
原産国名 ポルトガル テージョ
ボディー  ミディアムボディ
原産国名 ポルトガル
果実 %     トウリガ・ナショナル100%
アルコール度数 14 %
ボディー  フルボディ
原産国名 ポルトガル
メーカー名 稲葉
果実 %     ティンタ ロリス、ティンタ バロッカ、トゥリガ フランカ、トゥリガ ナショナル
商品リンク詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る

プレゼントや来客用に!2,000円~5,000円

ポルトガルワインは欧州産の中では安価です。この価格帯で十分高品質なワインが入手できる点がうれしいですね。

5位

レヌマ キンタ・ドス・アヴィダゴス

詳細情報
ボディー  フルボディ
原産国名 ポルトガル ドウロ
メーカー名 Donguriano

・しっかりしていながらまろやかなタンニン
熟した赤い果実と樽の香りがうまく混ざり合ったドウロ産。タンニンはしっかりしていますが、甘くまろやかです。
長い余韻の心地よい果実味は、冬の夜長にぴったり。

 

4位

キンタ・ドス・ロケス トゥーリガ・ナショナル

詳細情報
原産国名 ポルトガル
果実 %     トゥーリガ・ナショナル100%

・トゥーリガ・ナショナル100%のダン産ワイン
複雑で重厚ながら味わい滑らか。心地よい酸とふくよかなタンニンの中に濃縮した様々な果実味が感じられます。
ポルトガル赤の筆頭品種を楽しみたい方に。

 

3位

ダンディー ポルトガルワイン リスボン

詳細情報
アルコール度数 14.5 %
ボディー  フルボディ
原産国名 ポルトガル リスボン
メーカー名 キンタ ド ランジェル
果実 %     トウリガ・ナシオナル、シラー

・遊び心たっぷりのラベル
トゥーリガ・ナショナルにシラーをブレンド。凝縮された果実感たっぷりの香りとしっりしたタンニンが魅力です。
遊び心たっぷりのネーミングとラベルはプレゼントにもぴったり!

 

2位

キンタ・ド・ポルタル ティンタ・ロリス

詳細情報
原産国名 ポルトガル
メーカー名 ドラジェ
果実 %     トゥーリガ・ナショナル、ティンタ・ロリス、トゥーリガ・フランカ

・ボトルデザインがクールでカッコイイ
ティンタ・ロリス(=テンプラニーリョ)にトゥーリガ・ナショナル等の土着品種をプラス。しっかりとしたコクのある香りと味わいが楽しめる1本。
目を引くボトルデザインはパーティーの手土産などにおすすめです。

 

1位

ヴィーニャ ヴェーリャス レッド

詳細情報
アルコール度数 13 %
ボディー  ミディアムボディ
原産国名 ポルトガル
メーカー名 木下インターナショナル
果実 %     バガ

・バガから造られた長期熟成に耐えるフルボディ
ボトリング直後のしびれるようなタンニンは、熟成に伴いシルクのスカーフのような滑らかさに変身します。香りはとてもエレガント。
ポルトガルワインの奥深さに触れたい方にぴったりの1本です。

2,000円~5,000円のポルトガル赤ワイン比較表

商品画像ヴィーニャ ヴェーリャス レッドキンタ・ド・ポルタル ティンタ・ロリスダンディー ポルトガルワイン リスボンキンタ・ドス・ロケス トゥーリガ・ナショナルレヌマ キンタ・ドス・アヴィダゴス
商品名ヴィーニャ ヴェーリャス レッドキンタ・ド・ポルタル ティンタ・ロリスダンディー ポルトガルワイン リスボンキンタ・ドス・ロケス トゥーリガ・ナショナルレヌマ キンタ・ドス・アヴィダゴス
詳細アルコール度数 13 %
ボディー  ミディアムボディ
原産国名 ポルトガル
メーカー名 木下インターナショナル
果実 %     バガ
原産国名 ポルトガル
メーカー名 ドラジェ
果実 %     トゥーリガ・ナショナル、ティンタ・ロリス、トゥーリガ・フランカ
アルコール度数 14.5 %
ボディー  フルボディ
原産国名 ポルトガル リスボン
メーカー名 キンタ ド ランジェル
果実 %     トウリガ・ナシオナル、シラー
原産国名 ポルトガル
果実 %     トゥーリガ・ナショナル100%
ボディー  フルボディ
原産国名 ポルトガル ドウロ
メーカー名 Donguriano
商品リンク詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る

まとめ

いかがでしたか? ポルトガルの赤ワインは土着品種から造られ、濃い色と凝縮した果実味、しっかりしていながらまろやかなタンニンが特徴です。全体的な味わいはミディアム寄りのフルボディといったところでしょうか。

欧州産のワインの中では価格は非常に控えめで、世界的には注目度の高い産地です。

今からしっかり押さえておきましょう。

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