ニューワールドの国の中でも圧倒的な存在感を示すアメリカワイン。
質の高い赤ワインが多く、どれを選べばよいか迷うってしまうのではないでしょうか?
今回は、アメリカの赤ワインの特徴、選び方の解説から、おすすめの赤ワインまでご紹介します。
目次
アメリカの赤ワインの特徴
自由なワイン造り
フランスなどいわゆる旧世界のワインは、非常に厳格なワイン法のもとで伝統を守って造られていますが、アメリカでは比較的自由にワインが造られています。
生産されるワインは、フランスなどのワインに比べて複雑味や個性が控え目で、万人ウケするタイプの味わいに仕上がっています。
パワフルなワイン
赤ワインの全体的な特長は、州にもよりますが総じて日照時間に恵まれているため、パワフルなタイプが多く、豊かなアロマにしっかりした果実味で、甘さも感じる味わいです。
アメリカの赤ワインの選び方
品種で選ぶ
カベ ルネ・ソーヴィニヨン
カベルネ・ソーヴィニョンは、ブドウの皮が厚くタンニンを豊富に含むため、長い熟成にも耐える品種です。
フランスを代表する偉大なワインは10年から数十年の熟成を経てピークに達するが多くです。
しかし、アメリカのカベルネ・ソーヴィニヨンは若いヴィンテージでも渋みが強すぎたりする事もなく、早いうちから愉しめるアイテムが多いです。
メルロー
メルローは、カベルネ・ソーヴィニヨンよりもタンニンが少なくエレガント、柔らかで上品な品種です。
アメリカのメルローは、ボルドー右岸などのメルローと比較すると、よりフルーティでふくよか、凝縮した果実の味わいと滑らかなタンニンに仕上がります。
ジンファンデル
ジンファンデルはカリフォルニア州を中心に栽培されている品種で、色は濃く果実の味わいをしっかりと感じるワインとなります。
良く熟したジンファンデルから作られるワインは、アルコール度数が高めの長期熟成タイプになります。
アメリカのジンファンデルは比較的酸味が穏やかでパワフル、果実の凝縮感が素晴らしいワインが主流です。
ピノ・ノワール
ピノ・ノールはシャンパーニュ地方を除いて、基本的には単一で造られる品種です。
芳醇な香りと味わいが特徴でシルクのように滑らかな口当たりが印象に残る品種です。熟成により枯葉やジビエを思わせる香りへと変化していきます。
アメリカのピノ・ノワールは、特にレッドベリー系果実の香りが出やすく、ジューシーな果実味で優しくエレガントなワインに仕上がる傾向があります。
産地で選ぶ
カリフォルニア州
カリフォルニア州はアメリカワインの約9割を産出する一大産地で多彩なワインを生み出しています。
安定した温暖な気気候に恵まれ、リーズナブルなデイリーワインから超高額で希少なカルトワインまで、世界最高水準の品質を誇っています。
総合的に果実味豊かで、ボリュームあるアルコールのスタイルとなる傾向にあります。
逆に、造り手の意向でエレガントで優しいタイプ仕上げているワインもあります。
オレゴン州
オレゴン州を代表する黒ブドウ品種はピノ・ノワールで、テロワールが似ている事もあり、アメリカで最もブルゴーニュに近いスタイルのワインが造られているとも言われています。
年間生産量が限られる小規模な家族経営のワイナリーが多いのも特徴で、大変高品質なワインが造られています。
アルコール度数はカリフォルニア州などに比べると、若干低めの13%程度に造られるワインが主流、エレガントで繊細な味わいのワインが多く造られています。
ワシントン州
ワシントン州は、アメリカ合衆国西海岸にある最北部の州で晴れの日が圧倒的に多く、年間で見ても300日は晴天です。主にカベルネソーヴィニヨン、メルロー、シラーなどが栽培されています。
赤ワインは、カリフォルニアの秀逸なワインとボルドーのグランヴァン両方の特質を持つと言われています。
・カリフォルニア州の赤ワインの特徴としては充分に熟した凝縮した果実味
・ボルドー グランヴァンの特徴としては濃密なボディの気品ある味わいとフレッシュな酸
この両方を特質として持つワシントン州の赤ワインは、目覚ましい発展続け、人気も年々上昇しています。
ニューヨーク州
ニューヨーク州のワイン生産量はワシントン州に続いて全米第3位です。
夏場は蒸し暑く冬場は非常に寒いので、産地は五大湖周辺に集中しています。
近年、個性豊かなワインを造る新しいワイナリーが増えており、品質や世界的な評価も上がっています。中でもロングアイランドは、海洋性気候でテロワールも似ており、「ニューヨークのボルドー」とも呼ばれています。
黒ブドウはカベルネフラン、メルローなどが盛んに栽培されています。
アメリカのおすすめ赤ワイン20選
3,000円以下のカベルネ・ソーヴィニヨンベスト5
5位
ウルトラバイオレット カベルネ ソーヴィニヨン カリフォルニア
アメリカワイン界で話題の女性醸造家サマンサ・シーンが手がける、カベルネ・ソーヴィニヨン。
ほどよいタンニンと酸味でバランスのとれた味わいになっています。
4位
フランシスカンレッドウッド クリーク カベルネ・ソーヴィニヨン
カリフォルニアの大自然の象徴、大木セコイアを意味するRed Wood。
果実感あふれるしっかりしたフルボディの味わいは、まさしくカベルネ・ソーヴィニヨン。
3位
ガロ カーニヴォ カベルネ・ソーヴィニヨンハーン・ワイナリー
「Hahn」はドイツ語で「雄鶏」を意味します。
ハーンワイナリーは、モントレーで長年ワイン造りを続けているニッキー・ハーンが、その名を託して1991年に設立したワイナリーです。
そこで造られる彼のワインは、冷涼な地域で造られる凝縮した果実味が見事で常に高い評価を得ています。
2位
ガロ カーニヴォ カベルネ・ソーヴィニヨン
カーニヴォとは肉食動物のこと。ひいては肉を食べるのを好む人を指します。
その名の通り、肉料理にぴったりなワイン。
気になる第1位は……
1位
2010年に開催されたレストランポールアワードにて、全米1位を受賞しました。
フランシスカンのブドウ畑はオーパスワンの畑の向かいであり、それは地形・土壌・気候がかなり近いことを意味します。多くの人が味わいの共通点を賞賛しています。
フランシスカンは3,000円弱で手に入るのです。ぜひ一度お試しあれ。
3,000円以下のカベルネ・ソーヴィニヨン比較表
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商品名 | フランシスカン | ガロ カーニヴォ カベルネ・ソーヴィニヨン | ガロ カーニヴォ カベルネ・ソーヴィニヨンハーン・ワイナリー | フランシスカンレッドウッド クリーク カベルネ・ソーヴィニヨン | ウルトラバイオレット カベルネ ソーヴィニヨン カリフォルニア |
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3,000円以下のジンファンデルベスト5
5位
レーヴェンスウッド ヴィントナーズブレンド
ジンファンデルに特化したワイナリーとして1976年レーヴェンスウッドが設立されました。
まだブレンド用の品種だったジンファンデルに注目し、カリフォルニアを代表する品種にまで育てあげた立役者と言われ、今では『ジンファンデルのゴッドファーザー』と呼ばれています。
4位
ボーグル・ヴィンヤーズ オールド・ヴァイン ジンファンデル
生き生きとしたレッドベリーとピンクペッパーにオーク樽由来のスパイシーさが感じられる肉厚な味わい。
素朴さと洗練さが見事に融合したワインになっています。
3位
サイクルズ・グラディエーター ジンファンデル カリフォルニア
ラベルの絵はベル・エポック時代の現存するポスターで、当時の発明品である自転車とそれによって自由を得た女性が「Gladiator(剣闘士)」として描かれています。
カリフォルニアの束縛されない大自然の美しさを表現されています。
2位
アイヴォリー&バート ジンファンデル
元ロバート・モンダヴィ醸造長デイヴィット・アキヨシが手掛けるカリフォルニアの自然派では珍しい認証付きワイン。
アイヴォリー&バートの創設者、チャールズ・アイヴォリーとJ.M. バートは、この地の最初期の入植者でした。
ブドウ栽培を始めたのは1916年。その味を今に伝えています。
1位
マイケル・デイビッド セブン・デッドリー・ジンズ オールド・ヴァイン ジンファンデル
売上高世界第1位を獲得したこともあるジンファンデルワイン!
(IRC社調べ/2013年10月~2014年10月の一年間)
その名前は“7つの大罪”をもじっており、リッチでなめらかなそのテクスチャーとスモーキーな苦味が特徴の存在感あるワインです。
3,000円以下のジンファンデルのワイン比較表
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商品名 | マイケル・デイビッド セブン・デッドリー・ジンズ オールド・ヴァイン ジンファンデル | アイヴォリー&バート ジンファンデル | サイクルズ・グラディエーター ジンファンデル カリフォルニア | ボーグル・ヴィンヤーズ オールド・ヴァイン ジンファンデル | レーヴェンスウッド ヴィントナーズブレンド |
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3,000円以下のピノ・ノワールベスト5
5位
「ディストリクト7」という名は、カリフォルニア州に17あるブドウ栽培エリアにおいて、そのワイン畑であるモントレー・カウンティが7番目にあたることに由来しています。
4位
デ・ローチ ピノ・ノワール
デ・ローチ・ヴィンヤーズは、サンフランシスコから移住してきたセシル・デローチ氏によってロシアン・リヴァー・ヴァレーに設立されました。
ロシアン・リヴァー・ヴァレーは、カリフォルニア・ソノマ地区でも有名なA.V.Aです。
2003年からは、フランス・ブルゴーニュでピノ・ノワールの生産者として世界的に著名なボワセ・ファミリーによって所有されています。
3位
ガロ・ダークホース・ピノ・ノワール
カリフォルニアの名門E.&J.ガロワイナリーが手がける赤ワイン「ダークホース ピノ・ノワール」。
通常ピノ・ノワールは単独で使用されることが多いのですが、他ブドウ品種とのブレンドによって個性的な旨みが凝縮し、果実由来の豊かなアロマを感じます。
2位
キャッスル・ロック・ロス・カーネロス・ピノ・ノワール
高級ピノ・ノワールの名醸地として名高いモントレー。
海から流れ入ってくる冷たい霧が立ち込めた谷に沿って高品質なピノ・ノワールを生み出す畑が連なっています。
1994年とワイナリーの中ではまだ若めなキャッスル・ロック。
そのワインは、オーナーの効率的なマネージメント術によりコストパフォーマンスの高いワインを生み出し続けています。
そして、ピノ・ノワールの映えある1位に輝いたのは、こちら!
1位
ブエナ・ヴィスタ・ソノマ・ピノ・ノワール
ブドウ栽培からワイン造りまで一貫して行っている生産者として、アメリカでも有数の古い歴史を持つブエナ・ヴィスタ。
1857年、カリフォルニアワイン産業の父とも言われるハンガリー人のアゴストン・ハラスティ伯爵がソノマに畑を購入し「ブエナ・ヴィスタ」を設立。
「ブエナ・ヴィスタ」とは、スペイン語で「絶景」という意味です。
なめらかなタンニンと豊かなブラックチェリーの果実味が調和したエレガントなワインに仕上がっています。
3,000円以下のピノ・ノワール比較表
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商品名 | ブエナ・ヴィスタ・ソノマ・ピノ・ノワール | キャッスル・ロック・ロス・カーネロス・ピノ・ノワール | ガロ・ダークホース・ピノ・ノワール | デ・ローチ ピノ・ノワール | ディストリクト7 |
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いつかは!憧れのカリフォルニアワイン ベスト5
5位
穏やかな気候と豊かな日照量に恵まれ、カリフォルニアの歴史に残る素晴らしいヴィンテージとなった2012年。
通常であれば相反する品質と収穫量が、共に非の打ちどころのないという偉大な年となりました。
2012年のドミナスは、特に出来が素晴らしかったカベルネ・ソーヴィニヨンを93%にプティ・ヴェルド5%とカベルネ・フラン2%のブレンドです。
4位
ジョセフ・フェルプス インシグニア
カリフォルニア初のボルドーブレンドワインであるインシグニアは、カルフォルニアで最も芳醇で深い味わいを持つ最高峰のワインとして2005年の「Wine Spectator」誌Top100にて世界No.1ワインに輝き、大きな話題を呼びました。
3位
オーボンクリマ ピノノワール 35th アニバーサリー[2015]
オー・ボン・クリマの35周年を祝う特別なボトル。
83ケースのみと数量限定生産。三角形のラベルが特徴的。
記念すべき年に相応しい仕上がりの味わいになっています。
2位
カレラ ピノノワール セレック マウント ハーラン[2014]
カリフォルニアでピノ・ノワールの最初の成功者となったジョシュ・ジェンセンの「カレラ」。
彼のピノ・ノワールへの愛から、アメリカのピノ・ノワールは始まったと言ってもいいでしょう。
その魅力は、その余韻の素晴らしさと、長期熟成が十分可能なワインであること。10~20年後でも味わいのピークが続くだろうと言われています。
1位
オーパス・ワン 2013オーパス ワン 2013
高名なワイン評論家ジェームス・サックリング氏より最高評価100点満点獲得した2013年ヴィンテージ。
かの有名なオーパスワンは、ワイン好きなら一度は飲んでみたい憧れの存在。
その中でも傑作とされる2013年。
特別な日のための特別な1本として存在する至高の赤です。
カリフォルニアの高級ワイン比較表
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商品名 | オーパス・ワン 2013オーパス ワン 2013 | カレラ ピノノワール セレック マウント ハーラン[2014] | オーボンクリマ ピノノワール 35th アニバーサリー[2015] | ジョセフ・フェルプス インシグニア | ドミナス2014 |
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アメリカの赤ワイン まとめ
いかがでしたか。アメリカは国土が広く様々な個性のワインに出会えます。大量生産可能な体制も整っているため、安くて安定した品質のワインを生み出すことができます。
そして同時にプレミアムワインもリリースできるのがアメリカのすごさ。
ぜひこの記事を参考にアメリカワインを楽しんでみてくださいね。
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