ギガルは、南仏ローヌ地方を代表する有名ワインメーカーのひとつです。創立60年ほどですが、すでに「ローヌといえばギガル」と呼ばれる存在になりました。
品質と生産量が安定しているため、今では世界中のショップやレストランで扱われています。今回はそんな南仏の帝王ギガルのワインの特徴やおすすめワインを紹介します。
ギガルとは
全ては、1946年に創業者エティエンヌ・ギガルによって、コート・ロティの発祥地であるアンピュイという小さな村で始まりました。以来、家族経営で続いています。
また、ローヌ最古の生産者ヴィダル・フルーリーを買収したり、シャトー・ダンピュイをギガルの本社にするなど、M&A形式で会社を大きくしてきました。
創業者が数平方メートルの地下室から始めたギガルは、今日、3ヘクタールもの地下室やギャラリーを所有しています。
ギガルのワインの特徴
ギガル一家は、特に優れたブドウ生産区域のみを購入し続けてきました。よって彼らは、今でも自身の持つ土地を100%信頼しています。
ギガル一家はブドウ栽培においても独自の考えを持ち、収穫数の多さだけにはこだわらず、自然のバランスに任せながらオーガニックで栽培を行います。醸造でも余計な手は加えません。
ローヌ南部では厳選したワインのみを購入します。醸造と購入の同時進行は、実に斬新なワイナリーである証拠です。
ギガルのワインのラインナップ
ギガルのワインには、赤、白、ロゼの3種類があります。
価格帯も幅広く、あらゆるシチュエーションで楽しみたいワインが数多く揃っています。
赤ワイン
ギガルの赤ワインは、シラーやグルナッシュをメインに複数のブドウをミックスさせているものが多くなっています。樽で長期熟成を行うものも数多くあります。
フルボディが中心で、ミディアムボディもありますが、全体的に重めでありながらブドウの個性を生かした、バランスの良いワインです。
白ワイン
数々の銘柄がありますが、それぞれの銘柄ごとに異なるブドウを使い、あるいはミックスし、エレガントに仕上げた辛口が多くなっています。
味わいは黄色い果実味のあるものから、白桃やフローラルのような白系のニュアンスものまで幅広いラインナップです。
若いものでも完成度が高く、ギガルらしいこだわりを感じられます。
ロゼワイン
ギガルのロゼワインは、ロゼにしては色味が濃く造られています。やや辛口で、やはりロゼにしてはタンニンを感じられるワインです。
全体的にしっかりと骨格のあるボディを持つので、好みにもよりますが、きりっと冷やさずとも美味しくいただけます。
ライン
コレクション
コレクションは、ギガルのワインの中で安価なラインの総称です。
しかし、実はギガルのワインで一番売れているのは、このコレクションの「コート・デュ・ローヌ ルージュ」でもあります。
最もスタンダードなワインを美味しく造ることで、ギガルというブランド力の信頼を上げ、ギガル全体の売り上げにも繋げているのです。
トレゾール
トレゾールのラインになると、コレクションに比べ値段が上がりますが、中にはかの有名な「ロマネ・コンティ」よりも生産量を絞った超一流のブドウを使っているものもあるなど、ギガル社のこだわりを存分に感じられます。
パーカーポイントで100点を獲得したものも数多くある、スペシャルなワインが並びます。
ギガルのおすすめワイン10選
それでは、生産者のこだわりとワインへの執念とも言える情熱がたっぷり詰まったギガルのおすすめワインをご紹介します。
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コレクションの赤ワイン
フレッシュな赤い果実味
E ギガル サンジョゼフ ルージュ
メーカー名 ピノノワール・オンライン
果実 シラー
樹齢20~50年のシラーのみを使用しています。ステンレスタンクを用い、通常より高温で発酵した後は1年使用した樽で28ヶ月間熟成します。
紫がかった深いルビー色に、赤い果実の香りが強く感じられ、オーク由来のフレーバーはやや控えめです。
口に含むとまず果実味に包まれ、優しいタンニンが心地よく感じられます。
毎日飲んでも飽きないギガル
コート デュ ローヌ ルージュ[2014]E ギガル
ボディー ライトボディ
原産国名 フランス
メーカー名 ラック・コーポレーション
果実 シラー
ブラックベリーやプラムなどの果実香に、可憐なスミレのニュアンスもあります。豊かな果実味とスパイシーな余韻は、重すぎない絶妙なバランスです。
しっかりとボリュームのあるワインでありながらタンニンは丸く、毎日オールマイティに楽しめる定番中の定番商品です。
コレクションの白ワイン
上品で濃厚なアロマ
コンドリュー[2016] E ギガル
原産国名 フランス
メーカー名 E.ギガル
果実 ヴィオニエ100%
ヴィオニエ100%の白ワインです。色調は輝きのある透き通った、美しいゴールドイエロー。
スミレ、アプリコット、白桃、柑橘類の濃厚なアロマを感じた後には、まろやかで生き生きとした果実の味わいに包まれます。リッチでふくよか、全体的に厚みのあるワインです。
ギガルの白といえばこれ
コート・デュ・ローヌ・ブラン(白)[2015]E・ギガル
原産国名 フランス
メーカー名 E.ギガル
果実 白ブレンド
5種のブドウを絶妙な配合でブレンドしたギガルのコレクションが誇る人気白ワインです。
白桃、アプリコット、白い花が強く香り、非常にフルーティながらもボディは強く後味はどこかほろ苦さを感じます。
全体的に滑らかですが骨格もあり、何と言ってもコスパが抜群なので日常的にどんどん飲みたいワインです。
コレクションのロゼワイン
骨格のあるロゼ
タヴェル・ロゼ[2015] E.ギガル
原産国名 フランス
メーカー名 ドラジェ
果実 グルナッシュ他
赤色が濃いロゼは、見た目よりもずっと優しい赤い果実、キャンディ、そしてふわっとフローラルが香ります。
味わいはソフトな口当たりから、赤いフルーツ感が広がり、ロゼにしては強めのタンニンを感じますが、酸味は淡くエレガントです。
トマトの煮込み料理などと合わせると、ワインの持つ甘みとフルーツ感が際立ちます。
ギガルの王道ロゼ
コート・デュ・ローヌ・ロゼ[2015] E.ギガル
原産国名 フランス
メーカー名 ドラジェ
果実 グルナッシュ、ムールヴェルド
ギガルのロゼといえば誰もがこのワインの名を挙げると思います。
グルナッシュ主体で4種のブドウを程よくミックスし、さっぱり、すっきりのギガルらしい辛口のロゼに仕上げました。
赤すぐりと白い花の香りは派手に主張しすぎず、味わいもまろやかであるため、料理にも合わせやすいロゼワインです。
トレゾールの赤ワイン
まるでギガルの王子様
ギガル コートロティ ラ テュルク
原産国名 フランス
メーカー名 ギガル
果実 シラー
色味から濃度が高く、凝縮されていると一目で分かるこちらのワインは、香りにブルーベリーやブラックベリー、はたまた燻製のようなニュアンスも感じます。
重厚感もあるのですが、タンニンや酸味は隅々まで行きわたり、余韻がとても優雅かつ綺麗であるため、恋に落ちてしまうほどです。
アスリートのような力強さ
Eギガル コート・ロティ ラ・ランドンヌ
原産国名 フランス
メーカー名 ギガル
果実 シラー(シラーズ)
パーカーでほぼ満点を獲得するギガル三兄弟ですが、こちらはその中で最もコート・ロティらしいワインです。
コーヒーやシガーなどのパワフルな香りがダイナミックで、もちろんブラックベリーなどの果実香もありますが、力強さが際立っています。伸びやかな酸は上品でとても滑らかです。ポークソテーなどともよく合います。
トレゾールの白ワイン
身にまといたい濃密な香り
コンドリュー ラ・ドリアーヌ
味わい 辛口
原産国名 フランス
メーカー名 ラック・コーポレーション
果実 ヴィオニエ
色は美しいイエローで、桃やアプリコットの黄色果実と、どこかキンモクセイにも似た黄色い花、そして白い花のフレグランスのような芳しい香りを感じます。
口に含むとまろやかで、花のニュアンスが強く感じられますが、透明感もあり綺麗にまとまります。
ホタテのバター醤油炒めや白身魚のソテーのお供に。
飲むたびに微笑む白ワイン
エルミタージュ・ルージュ・エクス・ヴォト
ボディー フルボディ
原産国名 フランス
メーカー名 ラック・コーポレーション
果実 シラー(シラーズ)
ハチミツやカラメルなどの甘い香りから、パイナップルやマンゴーなどのトロピカルフルーツのアロマが広がります。
味わいは幾重にも連なるドライな甘みとくっきりとしたミネラル感、奥にはスパイシーさも感じるなど全体的にふくよかな印象です。ギガルの底力を知る、そんなワインです。
ローヌの王者、ギガルのワインを楽しもう
自社の畑で栽培したブドウからの醸造はもちろん、最高のワイン造りのために他社ワインの買い付けも行うギガルは、創業から半世紀でローヌ最高峰のワインメーカーとなりました。
ギガル愛好家の中には、日常使いにはコレクション、特別な日にはトレゾールと、シーンごとに異なるラインのワインを楽しんでいる方も多くいらっしゃいます。
将来にも妥協のないヴィジョンを打ち立てるギガルの今後にも期待しつつ、今しか味わえないギガルを楽しんでください。
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